黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『忍びの国』和田竜(新潮社)

2008-07-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
時は戦国時代。その頃、伊賀国には戦国大名はおらず、66人の地侍たちが同盟を結び、その中から12人を十二家評定衆として選出。他国との争いが起きた際には、共に戦うことになっていたものの、基本的には群れずに、それぞれ己の欲のみに生きる族だった。
その伊賀の忍びである無門は、“その腕、絶人の域”と評されるほどの腕の持ち主だが、なまけもの。彼には2年前に西国の安芸国から盗んできた想い女のお国がいたが、侍大将・杉原将監の家に生まれた彼女は実家と同じ程度の暮らしを求め、無門に金を稼いでくるように要求する為、すっかり尻に敷かれている日々。
そんな彼は、金を稼ぐべく、主である百地三太夫の命で十二家評定衆・下山甲斐の次男である次郎兵衛を殺害する。嫡男・平兵衛は、父や伊賀者たちのその虎狼のような、人でなしぶりに憤り、織田側へと寝返ることを決意する。
一方、北畠家を滅ぼし、隣国伊勢国を治めた織田信長の次男・信雄は、日置大膳、長野左京亮ら有能な配下を従えつつも、彼らに舐められていた。そんな中、信雄の元に平兵衛が伊賀攻めを進言にやってきた。元伊賀者の柘植三郎左衛門の言葉に乗せられ、伊賀に手を出してはならないという信長の言葉に背き、伊賀攻めを決断する信雄だったが……

史実である天正伊賀の乱を基にした、歴史もの。
戦いシーンでの勢いもあり、キャラクタたちもそれぞれに魅力的ではあるのですが、(前作でもそうでしたが)現代視点がたびたび挿入されるのが、ちょっと興ざめな感じ;

<08/7/22>