黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『清談 佛々堂先生』服部真澄(講談社)

2007-12-17 | 読了本(小説、エッセイ等)
椿ばかりを描いていることで有名な画家・関屋次郎。12年前、彼の元に京橋の画廊・知恩堂を通して、佛々堂という人物から椿を描いて欲しいという依頼が舞い込み、次々とさまざまな椿が届けられるようになった。そこから彼の代表作となる八十八椿図屏風を仕上げたものの、その後彼の画業は伸び悩んでいた……『八百比丘尼』、
小さな菓子舗・もろたやにやってきた謎の客は、“蛤辻占”という辻占菓子を大量に注文していった。それを届けにいった松原しげ子が見たものは、屋敷で開かれている大規模な雛祭りの宴。一方、父の影響下から逃れることのできない若手陶芸家・小布施千紗子も友人の啓子に誘われ、その宴にやってきて……『雛辻占』、
飛騨高山にある料亭の跡を継いだばかりの寛之。たまたま知り合った“先生”から和服のことなどを教わるようになる。そんなある時、先生は蔵に仕舞われていた印籠に関心を示し、その後毎年ある時期にだけ借りていくが……『遠あかり』、
代々、旧家・角筈家の“松茸山”の手入れを任されている和田家。克明の父はそこでの山の恵みを各方面に送っていたが、山の持ち主が売りに出すといい出した。様子を見にきた佛々堂先生は……『寝釈迦』の4編収録の連作短編集。

“平成の魯山人”の異名を持つ佛々堂先生が、ひそかに暗躍(笑)する短編集。
再読です。
やっぱりいいなぁ、佛々堂先生(笑)。

<07/12/17>