黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『聖女の島』皆川博子(講談社)

2007-12-15 | 読了本(小説、エッセイ等)
修道会により絶海の孤島に建てられた、少女たちの為の更正施設。盗みや恐喝など罪を重ねた、幼い31人の少女たちが、園長・矢野藍子、そして父母の役割を与えられた3組の大人たちのもとで暮らしていたが、そのうちの3人が死亡し、ホームは炎に包まれ、焼失。
園長の助けを求める声に応じた修道女(マ・スール)は島へやってきたが、28人になったはずの少女たちは何度数え直しても31人いるという。尊大な姉の存在に囚われた園長、そして記憶の欠落……

先頃復刊された作品です。幻想ミステリ。
今の(皆川さんの本の)厚さから考えるとかなり薄いですが、狂気が凝縮したような雰囲気は秀逸。
何となく『ずっとお城で暮らしてる』などを思い起こさせるような感じかな?

<07/12/15>