黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『灯台守の話』ジャネット・ウィンターソン(白水社)

2007-12-10 | 読了本(小説、エッセイ等)
スコットランドの北西の涯、ケープ・ラスにほど近い港町・ソルツ。母と2人きりで暮らしていた10歳の少女・シルバーは、母が足を滑らせ崖から落ちたことから、孤児となる。
そんなシルバーは、ケープ・ラスの灯台に住む盲目の灯台守・ピューに引き取られ、灯台守の見習いに。
ピューいわく、灯台守の重要な仕事は、灯台の光を守ることと、もうひとつ……物語を語ること。
そんなピューの口から夜毎語られるのは、100年前にソルツの町に生きた牧師バベル・ダークの数奇な物語……彼はソルツで聖職者として尊敬されながらも妻を苛み、ブリストルでは偽名を使い、かつての恋人と共に暮らすという二重生活を続けていたのだった。
やがて、灯台が無人化されることとなり、離ればなれになったピューとシルバー。ひとりぼっちになったシルバーは、ピューが物語を通して教えてくれた、真実の愛を求めて旅に出る……

装丁がクラフトエヴィングのお二人だったのと、翻訳が岸本さんだったので、思わず手に取ってみました(笑)。
“物語ること”の力を感じたお話でした。

<07/12/10>