坊っちゃん入るべからず・・・南四丁目発by Ken's Channel

北の街札幌。ランと登山と旅日記。
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「北海道山日和」

副賞~さよならさっぽろマラソン2009

2009-11-18 06:45:07 | マラソン大会

子供の時、父親がよくゴルフのコンペで入賞し、その副賞を楽しみにしていたことを思い出します。


今年の札幌での最後のマラソン大会でもある「さよならさっぽろマラソン」。
今年で3回目となるのですが、走ってきました。

過去2回は、夏のマラソンが終わってから練習を殆どせずに「参加することに意義がある」の乗りで走ってました。ところが、その2回ともまわりの友人から入賞の副賞である「荒巻鮭」を頂いていたのです。
さよならさっぽろマラソンはクウォーターとハーフがあり、男子は年代別に3つのクラスに分かれていて、それぞれ10位以内の入賞者に副賞で「荒巻鮭」が贈られます。
2年前がたしか17位くらい?、昨年がたしか13位くらいだったでしょうか。特段意識していなかったので、結果はしようがないのですが、たまたま手が届きそうな昨年の順位が「よし!来年は狙ってやるぞ」というモチベーションへとなったのです。

参加者も数百人と少なくて、札幌マラソンのようなメガマラソンと違って、自分でも頑張れば入賞できる、アットホームな大会です。
走り始めて、初めて自分の力で入賞できるチャンスがきたのです。頂き物ではなくて、自分の力で取って家族に渡したい。それがたまたま「鮭」だったのですが。(^^♪

「よし狙ってやるぞ!」と意気込んだのはいいですが、小さな大会とはいえ、ことはそれほど簡単ではありません。昨年の自分のタイムはたしか46分台でした。昨年の10位のタイムは43分19秒でした。しかし、年々レベルや参加者が増えていることを考慮すると、確実に10位以内に入る為には40分台が必要だと思っていました。

クォーターとはフルマラソンの4分の1で、距離に直すと10.54875kmです。
これを単純に10kmと計算し、40分で走るとすれば、4分/kmですが、省略した0.5kmは実はとても大きいのです。例えば10.5kmで計算しただけでも、同じ40分で走ろうと思ったら3分48秒~49秒/kmで走らないといけないのです。1kmで12秒の違いはとてつもなく大きい。あたりまですが、この差は40分で約520mほど差が開くということです。
距離の差もさることながらペースが問題でした。普段の練習では1kmを3分台で走ることは滅多にありません。10kmのうちせいぜい2kmです。今の脚力では怪我が怖くて3分50秒を切るスピード練習をする自信がないからです。2日前に1kmだけスピードを上げてみましたが、結果3分40秒でした。目いっぱい走ってです。

しかし、それでも行かなくていけません。今年は昨年よりは順調に走り込めていて、大きな怪我をしていません。フルマラソンでは春先の3時間30分から秋の3時間7分まで23分短縮した。そのかすかな自信だけを頼りに・・・・

11時のスタート時間の40分ほど前、ハーフやフルの前は体力温存のためにストレッチだけで走ることはしませんが、スタートからトップスピードが必要な10kmはいきなり上昇する心拍数に負けない為に体を温める必要がありました。たまたまジョグノートでリンクさせていただいている”ゆもいさん”とアップをすることができました。ゆもいさんはフルで3時間を切っているツワモノです。先日の北海道ロードレースでも10kmを、たしか37分台で走っていたと記憶していました。その彼がたまたま同じカテゴリーに出ると知った時、目標は彼に出来るだけついていくことと決めたのです。

しかし、本番数日前アクシデントが起こりました。ゆもいさんが捻挫をしたというのです。走れるようですが、ベストはとてものぞめないでしょう。それでも彼はジョグノートの私へのコメント返信で「捻挫しててもKENさんには負けられません」と。彼にしてみればユニークなコメント中のほんの一文だったのですが、なんだかとてもうれしくて、同時に心の中に良い緊張感が生まれました。闘争心ではあるのですが、直接彼に対するものではなくて、タイムだけではない、前に進む、もしくは前にいる人を追いかける明確な理由をくれた気がしたのです。

クォーターのスタート時間がきました。朝から雨が降ったり止んだりと不安定な天気でしたが会場に来る間にものすごく大きな虹を見ました。地平線から地平線へと。
コースは河川敷のサイクリングコースを使います。半分行って折り返すコース設定です。幅は4mぐらいでしょうか。スタートからトップスピードに乗り、前のランナーの人数を確認できる位置取りを考えると、ほぼ最前列に近いところからスタートする必要がありました。スタート直後の転倒の危険性がありますが仕方がありません。10分前から2列目に陣取りました。それでも後から後から割り込んできます。肝心のゆもいさんはいうと、知らないうちにちゃっかり最前列にいるではありませんか。\(◎o◎)/!調子が悪いのにスタートから行く気です。気合が入ります。
10秒前の確認のあと、一瞬静まりかえり、号砲が鳴りました。

スタート直後の危険もなく前に出ることができました。トップはおそらく3分ちょっとぐらいで行ってしまうでしょう。その数人は完全に無視です。きちんと前にいる人数を確認にして、自分の位置を把握することが大切だと言い聞かせます。スタートしてすぐにゆもいさんの後につきました。2kmくらいまで後ろから様子をみましたが、重そうです。やはり調子が悪いんだなと判断し、前に出ました。前には17人くらいと判断し、ペース維持に専念です。距離表示がわからないので、自分がいったいどのくらいのペースで走っているのか正確にはわからなかったので、今の位置をキープしながら折り返したら勝負と決めました。
3km過ぎには2人に抜かれましたが、彼らも抜いたペースを維持できるわけではなさそうなので気にしません。自分の感覚では4分/kmを切っているかどうかというペースでした。

4kmくらいで抜かれた1人に追いつきました。どうやらペースが落ちてきたようです。数百メートル後ろから様子を見て追い越しました。前方からトップのランナーが折り返してきました。折り返しから500mくらい手前でしょうか。さらに前方を見るとやはり前のランナーが折り返しています。順位を確認すると18番目です。そして時計を見ると折り返し地点で20分を切るタイムで走っていると分かりました。このペースは春先に5kmトライアルした時以上のペースでした。自分でも驚きましたがまだ余裕があります。やはり気温のせいでしょうか。

折り返し200mくらい手前で抜かれたもう1人のランナーに追いつきました。無理にスピードを上げなくても前に出れそうなので、そのままぴたりとくっつき、折り返し直後で前に出ることができました。これで17番目。
折り返して前を確認すると、200mほど前に1人。さらに300mほど前に1人いました。その先はもう豆粒にしかみえません。残り5kmちょっとで抜ける可能性があるのは2人だと判断しました。無理にペースを上げてさらに前を追ってもゴール手前で失速するのは目に見えています。すでにここまで未知のペースで走っているのですから冒険はできません。幸い往路は川下に向かっているにもかかわわず向かい風でした。これは復路を精神的に楽にさせてくれました。ただでさえ川上に向かって若干上っているのに、向い風ではきついからです。追い風を受けているとう気持ちだけでも全然違います。

前方の1人目を抜くために若干ペースを上げました。気持ちはビルドアップ走です。差が段々と短くなってきました。そして追いつき、若干後ろで並走します。おそらく残り4kmを切っているでしょう。ペースを上げる様子はありませんでした。すっと前に出てペースを若干上げました。後ろは振り返りません。もう1人前をいくランナーも捕まえられる。急ぐことはありません。呼吸は少しづつきつくなってきましたが、まだスパートをかけることができると確信できました。これで16番目。

豊平川にかかる橋を目安にしてもう1人前のランナーとの差を詰めていきました。背中に「凡」の文字。さらに数百メートル前にも。残り2kmくらい手前だったでしょうか。ついに追いつきました。そのまま500mほど並走です。若干後ろだったので凡人チームのランナーさんは数回振り返ってました。それはそうでしょう。追いついてこられたのに抜いていかないで並走しているとなれば、自分でも若干は気になります。順位を気にしていればなおさらです。相手に余裕があるのかどうかが気なるところです。
本当はこんなことはしたくないのですが、今日ばかりは勝負に徹しました。
残り約1.5kmまできて凡人さんはスパートをかける気配はありませんでした。抜かれても順位を確信しているのでしょうか、またまた気にしてないのでしょうか、余裕がないのでしょうか。表情や走り方からは分かりませんでした。それでもペースは落ちているわけではありません。同じチームらしき人の応援にも手を挙げて笑顔で応えています。さらに並走を続けましたが前に出ることにしました。残り数百メートルでスパート勝負になった時には短距離が早い方が絶対に有利です。そのことを考えると決して短距離が早いとは言えない私は先に前に出る必要がありました。それでさらに抜き返されたら、これはもう完全な実力差ですから仕方がないことです。

前に出てさらにペースを一段上げました。そのさらに前を走るランナーとの差も縮まっているとわかりましたが、いかんせんもう残りがありません。短い距離はスタートからある程度いかないと挽回はできないと再確認できました。

300m手間くらいで、Kazuさん、奥さん、斉藤さん、nikoが大きい声援をくれました。
「鮭いけー」って。・・・・まったく人の気も知らないで・・・・(--〆)

一度も振り返ることなくゴール。
もう最後の方はタイムを気にする余裕はありませんでした。

結果:年代別順位 7位  タイム:39分5秒7 

自分でも驚くタイムです。ペースにしたら3分42秒ですから。\(◎o◎)/!

折り返してすれ違う仲間が声を掛けてくれました。返すことはできましたが、自分から見つけて声をかけることができなかったのは、そこまでの余裕(実力)がないということでしょう。ほんとに皆さんから力を頂きました。

今回は副賞の鮭は自分で持って帰って早速切り身して冷凍です。
きっとこの先鮭弁当が続くと思われます。
今なら我が家へお泊りの方、先着順で「焼き鮭」が出ますのでぜひいらして下さい。

最後に・・・・・ゴール後、ハーフの皆さんの応援をしていたら表彰式に出るのを忘れてました。ひっそりあとから賞状と副賞を頂きにいったのはいうまでもありません。

せっかくの初晴れ舞台。もうこないかもしれないのに・・・・($・・)/~~~


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