CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~安宅コレクション その2~

2007-10-13 21:41:22 | 陶磁器を探す旅と名物
というわけで、かなり間が空いた
というか、もはやブログの運営ができていない
そんな体たらくになってしまいましたが
ともかく、書き始めた以上終わらなくてはなりません

さて、まずは、天目茶碗二点の感想でありますが

拝見、いや、この目に焼き付けられたのが
油滴天目茶碗
木の葉天目茶碗
この二点でありました
いずれも凄まじい名品であることを
勝手に解釈して、俺の目が焼ける、などと
わけのわからない感想を抱いて興奮しきりだったのでありますが

まずは、油滴天目
関白秀次が所持していたという
凄まじいそれでありました
国宝に指定されており、このところの安土桃山の頃の
数寄武将かぶれっぷりからして
この名物を見られただけで、十分に生きたと思ってしまったのであります

見た目はいわゆる、あの油滴天目
なんと言えばよいのか、ただ、実物に関しては
照明の具合かもしれませんが
全体的に不気味な青みを帯びておりました
特に内側、油滴となる部分と天目の部分
いずれもが、淡く、ほの青く光るのであります
何を入れても、めちゃくちゃ旨そうだ
あれで茶を、いや、白湯を呑んでみたい
などと馬鹿げたことを思ったのでありますが
天下のそれこれが所持したといういわれだけでも十分

そしてブツとしての、なんともいえぬ
妖艶な(まさに)、そういう佇まいがずば抜けておりました
当然のように、いろいろな人が集っておりまして
見るのもなかなか大変だったのでありますが
混雑を者ともせぬような
あの凄い佇まいが、もう、たまらん
意外と小さいもんなんだな、そういう感想ももちつつ
この興奮度合いはどうかしているほどでありました

そしてもう一点

木の葉天目茶碗
こちらは、加賀百万石前田家の家宝だったとか
なんで、前田の家の家宝が大阪にあるんだろうか
思ったりしたのでありますが
見られたからよし、天目茶碗の真ん中
いや内側の黄金に輝く木の葉が写し取られている
何が起きているのか、全然わからない
ただ、

すげぇっ

という一言のみの逸品でありました
本物の葉っぱを茶碗に乗せて焼いたのだそうで
判然と現れた、その、いや、写し取られたというほどの
凄まじい景色が腰をくだくほどの感動をくれました
なんだこれ、すげぇなおい

ま、ちょっと調べてみたら
意外と簡単にできるらしいと、最近は
流行ってんだそうだが、そういう無粋な話しはよい
これもまたバックボーンに語られる
前田家の家宝というところがステキ
ようやく、骨董と呼ばれるものの価値が
わかるようになって参りました

年月が経てば、その分よくなるのも然り

しかし、器が巡ったエピソードがあれば
なおのこと素晴らしい
つまりは、そういうことなのでありましょうや
骨董であるのだから、いわれを見て
それをまた、陶器のどこからか感じ取る
そういう体験ができる、わたしのような
著しく内向的で想像力豊か(妄想癖がある)な人間には
たまらぬものである

そんなことを
まぁ、流行の言葉で言うところの
箔好み
で表しつつ、言われに目を奪われ
その物自体のよさを伺う目利きが
だいぶ弱ってきた様子です、もともとなかったのに、もう

で、この美術館においては
国宝は確かにすごいが
所詮国焼の茶碗などどうというものではなく
宋、高麗由来の青磁が凄まじいのでありますが

これについては、昨日放送されてた
美の壺とあわせて、また、別の機会に


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