CLASS3103 三十三組

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【読書】上流階級 富久丸百貨店外商部3

2024-09-04 21:04:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
上流階級 富久丸百貨店外商部3  作:高殿円

前作を読んだのが結構前なので、すっかり内容を忘れてしまっていたんだが、
なんだかんだ、桝家と同居生活も順調そうで、すっかりエース級の活躍をしている主人公だが、
相変わらず、お金持ちの困ったを解決するのに奔走の日々という
楽しく、前向きになれるいい物語シリーズであります
次々と新しいパターンのお金持ちが出てくるのも面白いが、
お金持ちならではの困ったの内容も楽しくて、百貨店外商って
もはやそのレベルのことまでやれないといけないのかと
まぁ物語だろうとは思いつつも、顧客のことを考えるという点において
色々考えさせられるところでありました
そこまで含めてのサービスが外商という仕事とすれば正しいなと、
作中でも「外商なんて古臭いと思ったけど、労働力を買うということか」と、
客も納得しているし、おそらくこの仕事の根幹を顕す言葉なんだろうなと
確か、前作か、その前かにも出てきたニュアンスだと思うのだけども、
深く考えさせられるのである
昨今のタイパに近い考え方ではあるよな

顧客の子供の受験に寄り添ってみたり、家庭問題を解決というか巻き込まれてしまったり、
終活というテーマに踏み込んでみたりと、それぞれなにげない顧客との取り組みが
そのまま、大きな展開にできると思い衝いてしまうというのが主人公の強みで
そこがよいと褒められるというか、あれは、嫉妬されているととってもいいのかというシーンもあったり
なかなか楽しいことこのうえないのでありました
途中、この巻でシリーズ終了なのかという展開もあったけど、
結局そうはならず、まだまだ続くのも面白いところであるが、
この終了展開間際の、手際の良さというのはものすごく習うべきものが多いなと
改めて、この本でなにげなく書かれている仕事っぷりは、
大変興味深いと思わされるばかりでありましたとさ

基本的に働くということへの前向きさ、
その楽しさを満喫といったらいいか、楽しんでいるさまというのが心地よく描かれているので
読んでいると不思議なもので、働く気力というか、こうやって働くべきだなと
心持がよくなるような気すらして、なかなか素敵なシリーズだと
満足して読み終えたのでありました

しかし、人間関係が先進的というでもないが、
結構特殊だよなと改めて思うのだが、これもまた、
ある種の多様性というやつなんだろうと思ったりするのである
独特の押しつけがましさがないから、凄くいい