CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】闇の喇叭

2018-04-28 21:49:12 | 読書感想文とか読み物レビウー
闇の喇叭  作:有栖川 有栖

不思議な推理小説でした
架空の日本といえばいいのか、北海道をロシアに取られて
南北に分断された日本で起きた奇妙な事件を解いて行く
そういうお話なのだけれども、
探偵が国をあげて禁止されているとか
なかなか面白い状況の中で、でも探偵のようなことをしたい
あるいは、してしまい、事件を解いて行くと
まぁそういうお話なのだけれども、
なんだろうかな、どうもしっくりこない設定だなと
ちょっと思ってしまったのであります
何かのオマージュというか、何かを暗示しているのかと
まさに、この小説に出てきた
闇の喇叭なる、闇夜で鳴り響く謎の喇叭のイメージが、
どうにも、小説そのものに感じる一冊でありました
うやむやする

ともあれ、ちょっと不思議な設定で、現代、現実に近いのだけども
根底といえばいいか、どこか、基本となる考え方が異なる
そういう並行世界のお話なので、
根幹のところにあるトリックというか、
どうしてという動機部分について、なんか理解が難しいと
考えさせられてしまったのでありました
ネタバレを防ぎながらは難しいのだけども
これは、今、この現実世界でもおきうるのだろうか
昨今の状況からは、考えづらいけども
もしかしたら、私が幼少の頃だったら
こういう考え方、そういう生きづらさがあったのかもしれないななんて
思ったりもしたわけでありますが
ともかく、楽しいかというと
息苦しい小説であったように思うのであります

さりとて、トリックを一生懸命再現して解いて行くというのは
非常に面白くて、推理小説の醍醐味を満喫できたと
そんな按配ではありまして、あまり難しく考えず
ただただ、トリックと事件と謎解きを楽しめば
なんということはない、よくできた推理小説を堪能できたと
そういう感想を抱いているのでありましたとさ


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