CLASS3103 三十三組

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【読書】ジェノサイド

2020-10-07 21:14:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
ジェノサイド  作:高野和明

SF小説の大作でありました
かなり面白かったけど、読み終わって疲れた
映画のような物語で、アメリカとアフリカを舞台にした
誰かを助ける、逃げる、闘うという
エンタメ要素がこれでもかという内容でありました

まったく新しい人類が発生する
現在の人類よりも高位にあたる知能を持つ生物体が発生した
そこにどう対処するかというお話なのだが、
あれこれと説明していくとネタバレになってしまうので
なんとももどかしいんだが、ともかく、人間関係と
科学的な説明が面白くて、次々と読みたくなる内容でありました

実に都合のよいところがSF的に解決しているのも魅力で、
とんでもないオーバーテクノロジーが出てきて、
なんだそりゃと思っていると、なるほどそういうことかと、
結構納得できてしまったりするのが
なんというか凄い楽しかったのでありました
物語に夢があるという感じ
漫画的でもあって、なかなか楽しい

ちょっとだけ気になったのは、4人の傭兵が出てくるんだが
一人だけどうしても納得がいかないというか、
なんか、もうひとつ説明が欲しかったと思える人物がいて、
その謎というでもないんだが、物語の都合をつけて欲しいと
思ったりしたのでありましたが、
おおむね楽しく読めたのでよいと感じるのでありました

高次の生物というのをどう解釈するか、
あくまで、現在で考えれば、猿と人間の差であり、
猿が核兵器もってたら怖いだろうというたとえ話が
物凄くわかりやすくて、ぞっとしたのでありました
少々頭がいいなんていうレベルではないものとの遭遇は
非常に面白いというか、道徳という概念に
幸いなことにしばられそうな感じだというのが
なかなかよくできているというか
楽しいところだなと思い知ったりしたのでありました
触れそうで触れない感覚というか、
なんとなし、わかったような気になれるさじ加減が絶妙でありました

タイトル回収とともに、高尚なお説教が入るかと思っていたけど
そんなこともなく、この物語で何が語られたかというと
突拍子のないことでもなく、ただただ、懸命に努力した人たちの姿を見て
物語を読み終わってよかったね、
なんていう気持ちが残るだけの、よい物語でありました
へたに考えさせられないのがよいと、凄く楽しんだのであります


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