CLASS3103 三十三組

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【読書】2000年前からローマの哲人は知っていた 怒らない方法

2020-08-01 21:06:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
2000年前からローマの哲人は知っていた 怒らない方法  著:セネカ

ローマ人はすげぇな
前々から思っていたことが、
つらつら、またひとつ哲学の分野で教えられた
そんな本でありました

怒りについて書かれたそれでありますが、
「怒り」を悪ととらえて、それに感情を支配されるということの無益、
そのことによる大いなる損失をあげ、
また、怒りに我を忘れた例をあげることで、その恐ろしさ、
一種の愚かさを紡ぐことで、怒りを遠ざけようと解説する

怒りとはそもそもどこからやってくるか、
それは他人への寛容さの不足、
己の傲慢、無意味な嫉妬などなどと、
心が狭いからおきるのだということをあげて、
もっと優しく、穏やかに生きることを薦めている
また、怒ってすぐに何かをするのではなく、
一度、その状態から距離をとるように努力し、
頭を冷やすということの有益を語っているのでありました

非常にわかるというか、
怒りという強い力をどのように制御するか、
そもそも、制御できないから怒りなのだという話なんかを
あれこれ語っているところは面白くて、
人間の本質的な部分に触れていると、
時代がどうとか関係なく、怒りっぽい人やら、
自分が怒るときやらを想像すると、
いちいち当てはまり、反省を促されるようで面白かったのでありました

目新しい教訓なんざまるでないのだけども、
それは、2000年前にすでにこの著者によって喝破されていたことを
現代人が、何度も繰り返して唱えてきた結果なのかとも思ったりしつつ
人間でいる限り、怒りを忘れることはないのかもしれんけども、
それを御する方法を得るというのは
人生の目的のひとつに数えてもよいのではないかと
思えた本でありました

怒ってしまうと、修行がたらないなと反省する
これはまだ、序の口なのであります


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