CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】「経済学」にだまされるな!

2022-07-04 21:18:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
「経済学」にだまされるな!  著:トマ・ポルシェ

主要な経済学者のいうことが、いかに嘘かというのをあげ連ねた本であります
タイトルの通り、今経済学者がいうことは、何かしらの政治的要素を含んだもので
その実とは異なる場合が極めて多い、むしろ、合っているはずがないといった
なかなか過激な内容でありました

刺激的な内容で、経済学者が示すエビデンスめいたものが
いかに恣意的な話であるか、
また唱えられた論理が、受け入れられているかのように見えて、
国や企業は、まるで骨抜きにして、都合のいいようにしか使っていない
むしろ、そう使われるように経済学者が提言しているという感じで、
ともかく信用ならないという話が披露されている

あくまで格差を固定することが目的となって、
様々な国がルールを決めているのだから、
当然そうなのであって、自由経済という、今現在正義とされる経済思想が
多国籍企業を抱える先進国にとって有利なだけのそれだと、
自由貿易によって、格差が広げられ、途上国はその場にいろとされているという話が、
いくつかの例とともに語られるのであります
この経済学者をそもそも信じていいのかという話でもあるわけだが、
なかなか面白いのでありました
以前いくつか読んだ、ギリシャの経済相の人と似たというか、
そういう目にあった国から見た現在の経済という名前の暴力について
なかなか考えさせられるばかりなのでありました

温暖化問題が、深刻だといいながら、
受け入れられるのはそういう思想と相容れない
むしろ真逆であることばかりであると嘆き、
多国籍企業にとって、どれだけ有利なルールが作られるか、
そしてそれによって、どれほど格差が広がっていくか、
労働市場、その仕組みの改革という名前の改悪によって
どんどん離職が増えて、失業者が増えていくばかりだと
まぁ、暗い話ばっかりなんだが、実際そうなんだろうと思わされるのでありました

まだ、自分の身近なところまでは迫っていないだけで、
徐々に、確実に、そういうことになっていってんだなと
そうなると、残念ながら、そこに反攻するよりは、
そちら側になんとかなるしかないのではと
これまた利己的なことを考えたくもなるんだが、
そういう実力があれば、さらには、その実力に運が備わらなくてはなしえないそれに
結局、遅かれ早かれの破綻というか、暗い未来に追いつかれるような
嫌な気分になってしまったのだった