CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ツレがうつになりまして

2019-07-02 20:50:42 | 読書感想文とか読み物レビウー
ツレがうつになりまして  作:細川 貂々

漫画の体裁だけども、ほぼエッセーであります
ほのぼのエッセー的に書かれているけども、
漫画部分とは別に、実際に欝となってしまった旦那(ツレ)さんのコメントが
漫画のテンションと真逆で読み応えというか、
心に迫るものがあった
これを読むために、漫画もあって、この一冊があった
そう思うような読書だったのであります

ある日、旦那が欝になった

実際は、ずっと前からそういう症状に陥っていたけども
それに気付かず、いい加減に危なくなってきたので
病院いかせて気付いたという
よくある始まりから、苦悩の一年をつづっている
決して楽しそうなことはないけど
漫画だからか、ゆるやか、おだやなか読み物になっていて
落ち込むことなく読み進められるのがよかった

そうかと思うと、欝の大変な部分というのも
ピンポイントで理解できて、
また、どういう人が、どういう思考に陥っていくかが
手ごたえとして伝わるような感じもよろしくて、
正直なところ、自分がそうじゃないかと疑っていた時期と
やはり似ているなんて考えたりしながら
それを飲み込んでいく過程というのを楽しむことができた

最終的には、そんな安穏とした漫画を書いている作者が、
その作風とはまったく異なり、
欝になった旦那を支えていくことの大変さが、
旦那のコメントから読み取れるようになっていまして
まぁ、ここが凄いいいところだったなと
しみじみ思ったのでありました
夫婦で支えあうとは、つまりこういうことかと
他人のそれを見ただけなんだが、
随分、簡単に感動してしまうと自分で感じつつも
素直に、いい話だったと
思ったのでありました

欝がどうしたんだという話もあるが、
それよりも、そうやって生きて、誰かが誰かを支えていたというのが
いいななんて、感想を抱いたのである