CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

サはサイエンスのサ

2012-11-08 21:08:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
サはサイエンスのサ  著:鹿野司

子供向けのわかりやすい本だろうかと思ったりしながら、
なんとなく科学とかそういうのに
最近興味がわいたので手を出したのでありましたが
確かに、一見、いや、一読すると子供向けというか、
わかりやすく噛み砕いているんだけども、
内容は本当かどうか判断できないものの
あれこれと深く、科学の面白さというのに触れていて
非常によい本でありました

ちょっとというか、だいぶ文体が気持ち悪いと
そこだけが残念だったのでありますが、
あとがきに、それはわざとで、こうこうという理由があってと
そんなことが書いてあり、果たして
その理由のとおりと納得できなかったものの
面白かったからいいかとか、
なんだかんだ、一人で本と会話できるくらいの面白さでありました

ちょうどタイムリーだったというか、
この本が凄いなと思わされたところに、
発行が2010年1月だというのに、
iPS細胞のことと山中チームについて書いてあることが、
現在もてはやされているそれとまったく同じ
(業績を上げるんだから当たり前なんだけども)、
そしてそこにいたるまでの話が、山中チームありき視線じゃないから、
具体的にこの分野がどうやって伸びてきたかが
俯瞰できるというか、広範囲で見ることができて非常に面白いこと、
さらに、今となっては前の話のようだけども
ハヤブサの苦闘についてかなり綿密に描かれて、
これならなんとか帰ってこられるんじゃないかなとか書いてるところ、
こんなのが現在読めば検証もできるというか、
なんか凄いことになってて、これなら
他のよくわからない話もあってるかもしれないと

まぁ、私くらいのはすっかり読み込んでしまったのでありました
非常に面白い本でありました

コラムの集大成本なんでありましょう、
割とテーマに沿って章が進んでいくのですが、
そんなに一本筋ということではなく、
割と、あれやこれやのテーマをさわりながら、
サイエンスというそれを教えてもらうというか、
本当に筋が通っているかはともかく、
実験や事実はこうだし、こうじゃないかなという
あれこれを見せてくれるという点において
大変ありがたい本でありまして、
えせ科学好きになってしまいそうな
魅力的なそれであったと、メモっておくのでありましたとさ

未来予測とはいかないまでも、
わりと、あれこれは今から推論できるというか
それを超えてくるんだろうけど、全ては理屈どおりであったり、
その理屈そのものが壊れていたりして楽しいねと
ゆるやかに科学を楽しめるのでありましたとさ