御宿かわせみ 小判商人
作:平岩弓枝
またも読みました「かわせみシリーズ」
今回は本物の方といいますか、現シリーズの前版
元祖御宿かわせみの一冊でありました
シリーズものの時代劇小説といいますか
この手のは読み慣れておりませんので、
なんというか楽しみに、ほどよく読んでおりますところ
短編集という具合といいますか
何話かが一冊にまとまっておるわけでして
一話がちょうど電車片道分くらいで有り難い
酔っぱらって帰らない時には、極めて重要な通勤帰路の友であります
さて、小判商人でありますが
全部で七編収録されておりまして
それぞれは、おそらくは同一時系列というか
最初から最後に向かって、時間が流れていくようになっており
懐かしい話しとかでなく
ある日、御宿で起こったあれこれを
主人公というのか、神林東吾と妻るいが
江戸の町であれこれ事件を解決したり、巻き込まれたりする
ステキなお話集でありました
どれが特によいというのはなかなか難しいんですが
もう、さっき読み終えて、というか
電車の中で読み終えたわけなんですが
思わず涙ぐんでしまった
人情話で最後しめくくられるんですが、これがまたもう
なんというか、離ればなれになった親子物ってのは
本当、涙腺を軽々と粉砕してくれるので
たまったもんじゃありません
30まわったサラリーマンが
御宿かわせみ読んで泣いているとか、ちょっとした悲劇じゃないか
どの文章が泣かせるというのでもないのですが
ただ、ただ、描かれている情景が
凄く丁寧に頭の中に描かれて
ああ、そんなシーン泣くしかねぇだろという具合になります
これが魅力の文章だと思うところ
前の感想文を自分で忘れておりますが
この本だけか、全部そうなのか、わかりませんが
何せ一文が長い
句読点が一個少ないんじゃないかというくらい
長い文章で、自分の読むリズムと違うので
ちょっとめんくらうのでありますが
その長さがよいのか、よく読み込んで
しっかりと情景が浮かびます
派手な動きのシーンとかはほとんどないのに
場面は、するすると変わっていくし
会話のテンポがいい
地文と同化することは決してないのですが
会話と地文とのかけあいみたいになってて
大変読みやすい、ステキだわ
そして、そのリズムがのってきたところで
一気に事件が解決していく、または、
事件について考えている暇を与えてもらわず
気付いたら、物語は終盤まで連れてきてもらえる
なんともいい小説であります
むかし、NHK時代劇でやってたそうですが
もう少し早く読んでおれば、
きっとNHKなら完璧にこの空気を出してくれたんだろうなと
悔しく思うところ
各人物のキャラ立ちも見事でありまして
人の名前覚えるのが苦手な私でも
あっというまに分別できるようになるというのは
凄まじい描写力というか、キャラのかき分けじゃないかと
圧倒されるのでありました
また、機会を見て
別のシリーズも読んでみようかと思いつつ
人情ほのぼの話しってのもいいなぁと
ほっこりしたのでありました
全然小説の内容にふれてないけど
まぁ、よしとしておくんなまし
作:平岩弓枝
またも読みました「かわせみシリーズ」
今回は本物の方といいますか、現シリーズの前版
元祖御宿かわせみの一冊でありました
シリーズものの時代劇小説といいますか
この手のは読み慣れておりませんので、
なんというか楽しみに、ほどよく読んでおりますところ
短編集という具合といいますか
何話かが一冊にまとまっておるわけでして
一話がちょうど電車片道分くらいで有り難い
酔っぱらって帰らない時には、極めて重要な通勤帰路の友であります
さて、小判商人でありますが
全部で七編収録されておりまして
それぞれは、おそらくは同一時系列というか
最初から最後に向かって、時間が流れていくようになっており
懐かしい話しとかでなく
ある日、御宿で起こったあれこれを
主人公というのか、神林東吾と妻るいが
江戸の町であれこれ事件を解決したり、巻き込まれたりする
ステキなお話集でありました
どれが特によいというのはなかなか難しいんですが
もう、さっき読み終えて、というか
電車の中で読み終えたわけなんですが
思わず涙ぐんでしまった
人情話で最後しめくくられるんですが、これがまたもう
なんというか、離ればなれになった親子物ってのは
本当、涙腺を軽々と粉砕してくれるので
たまったもんじゃありません
30まわったサラリーマンが
御宿かわせみ読んで泣いているとか、ちょっとした悲劇じゃないか
どの文章が泣かせるというのでもないのですが
ただ、ただ、描かれている情景が
凄く丁寧に頭の中に描かれて
ああ、そんなシーン泣くしかねぇだろという具合になります
これが魅力の文章だと思うところ
前の感想文を自分で忘れておりますが
この本だけか、全部そうなのか、わかりませんが
何せ一文が長い
句読点が一個少ないんじゃないかというくらい
長い文章で、自分の読むリズムと違うので
ちょっとめんくらうのでありますが
その長さがよいのか、よく読み込んで
しっかりと情景が浮かびます
派手な動きのシーンとかはほとんどないのに
場面は、するすると変わっていくし
会話のテンポがいい
地文と同化することは決してないのですが
会話と地文とのかけあいみたいになってて
大変読みやすい、ステキだわ
そして、そのリズムがのってきたところで
一気に事件が解決していく、または、
事件について考えている暇を与えてもらわず
気付いたら、物語は終盤まで連れてきてもらえる
なんともいい小説であります
むかし、NHK時代劇でやってたそうですが
もう少し早く読んでおれば、
きっとNHKなら完璧にこの空気を出してくれたんだろうなと
悔しく思うところ
各人物のキャラ立ちも見事でありまして
人の名前覚えるのが苦手な私でも
あっというまに分別できるようになるというのは
凄まじい描写力というか、キャラのかき分けじゃないかと
圧倒されるのでありました
また、機会を見て
別のシリーズも読んでみようかと思いつつ
人情ほのぼの話しってのもいいなぁと
ほっこりしたのでありました
全然小説の内容にふれてないけど
まぁ、よしとしておくんなまし