ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




今日はこの辺り、とっても良く晴れました

「こういう日にこそ行かねばなー」と、墓参りに行くことにしました。僕が2歳の時に早々に鬼籍に入った実の父親の(家系の)墓なんですが、今年になってまだ行ってなかったな、ということで。

まー変な話ですが、なにせ2歳の時ですからね、生前の父に関してはまったく何の記憶も無いんですよね。僕が物心ついたときには、父は既にこのお墓に入っていたわけで、言い換えれば、僕にとっての実の父というのは、最初からずーっとここにいる、というわけなんです。数枚の写真はあるんですが、なんだかリアリティが無いんですね。見れば、確かに僕に似てるのは分かりますが。・・・あ、逆かー(笑)。

とにかくもはや、どちらかというとね、写真よりもこのお寺の、この墓石の前に立った時の方が、なんだか存在の実感があるんですね。それこそ子供の頃からずっと「ここにお父さんが入ってるんだよ」と言われてきた場所なわけですから。そして、父が亡くなった年齢に追いつき、それを超えてしまったということも関係するのかもしれませんが(今の僕は、父親よりも年上だということですよね(笑))、最近、確かにここに居るんだろうなぁ、というような事を考えるようになりました。

流行りの「スピリチュアル」の類(を生業にしている一部職業占い師、芸能人の言葉)などは大して信じてませんし、番組なども見ませんが、個人的実感として、やっぱり感じるところはあるんですね。そして最近色々と本を読んだりしていて感じるのが、これもひとつの、日本人としての宗教観なんだよなーということです。ちなみに、ここは古くからある、わりと一般的な禅宗系のお寺です。

 

敷地内にあるお堂です。そっと中に入ると、50人くらいの若いお坊さん達が読経をしてました。その声のかたまりが気持ちよくて、立ったままついつい最後まで聴いてしまいました。正座してなきゃ、長いお経もノーストレスです(笑)。

 

さて、お墓に着いたら、「来たよー」と声を掛けて、辺りの枯葉やらを掃き清めますよね。墓石にお水をかけてあげて、タワシで擦ってキレイにしてあげて。お水もキレイにしてあげて、お花を供えて、お線香をあげて、手を合わせる。

大人になるまで、このお寺が何宗だとかなんて全然知りませんでしたし、そもそも興味も無かったし、今でも簡単な知識としてしか知りません。・・・実は、この宗派のお経を上げることすら、これっぽっちもできません。一行も知らないってのも(笑)。でも、大多数の中年までくらいの日本人なんて、多少の差こそあれ、きっとこんな感じではないですか?仏様は敬っていても、宗教(宗派)そのものには、わりと無頓着というか。

今コレを読んでいるほとんどの皆さんと僕が、もし一緒にお墓参りに行ったとしても、きっと違和感無くお参りが出来てしまうのではないでしょうか。細かい宗教間の手順やマナーの違いはあるのかもしれませんが、外国人(ってか、他宗教)では、いきなりは多分無理でしょうね。一つ一つ説明してあげなければなりませんし、「なんでそうするの?」と訊かれても、きっとちゃんとは説明できません(笑)。そのくらい、普通に身体に入ってるんですね。十字架に、柄杓でお水かけてる姿なんて、見たことないですもんね。なんか、今日はずっとそんなことが面白く感じてました。なんで、これが自然に出来てるんだ?って(笑)。

 

帰りしなには、敷地内にある神社に寄って、今度はガラガラと鈴を鳴らし神様の気を引いて(←この理由、好きなんですよね(笑))、パンパンと手を叩いて(本当は『二拝二拍一拝』ですね)帰ってきました。お墓(仏様、ってことになりますね)の前と、まったく同じことお祈りしてね。

そうそう、前にも「僕は無宗教じゃなくて多宗教だ」って書きましたが、よく困った時に「あぁ、神様、仏様、○○様~」なんて言う時点で、ほら、多宗教(笑)。こんな宗教観を持ってる日本人って、世界的に見てもとっても特殊な民族なんですよね。

こんなの、例えばキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒など、他にも世界中の宗教を持っているほとんどの人々には、まず有り得ない発想なんです。ってか、先の三つを例にとれば、絶対に許されないですね。なんたって、彼らは、一神教ですからね。

ですから、「米粒ひとつにも七人の神様がいるんだよ」なんて、彼らにはまったくのナンセンス。米は米。神は神。キリスト、アッラー、ヤハウェ、など宗教によって信じるものの名称は色々ですけど、とにかく多数の神なんてありえなーい、神は絶対に一つ!という強固さを基本に成り立っています。←これもまた時にトラブル(ケンカ)の元なんですけどね。こればっかりは、仕方ないです。人の信仰ですから

僕達みたく、神様も仏様も、さらにはキリストさんをも、同列に「まぁ、要は全部カミサマでしょ。」って扱っちゃえる、って凄いことなんですよ。まぁ、この手の話も結構面白いのですが、まーた長くなるので(笑)、改めていつか

 

敷地内には、まだ雪がすこしばかり。これで野ネズミでも顔を出してくれたら、絵になるのでしょうけどね、そう都合よくは行かず、ただの雪の写真になりました(笑)。

 

見上げると、梅?桃?が咲いていました。えーっと、どっちでしょ。近くで確認してこなかったなー。桃かなー、・・・勘で(笑)。これで、野鳥でも現れてくれると、・・・絵になるんだけどなー。そう都合よくは行きませんね。というわけで、ただの・・・桃?梅?やっぱ桃?の(笑)、写真になりました(笑)

ってか、桃と梅の違いくらい、こうも日本人を主張するなら・・・できないと宜しくないですよねぇ(笑)。

ではー。



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