ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




卒業を控えたがくせーさんたちにとって、この冬は、人生の大きな岐路なのですね。

特に、ミュージシャンや作曲家、アレンジャーを目指す若いほとんどがくせーさんたちにとって、生まれて初めて「学生」ではなくなる、という現実に直面するわけです。

 

僕のように、すでに学生ではなくなってからの方がもはや長い()人間にとっては(・・・人はこれを、お〇さん、と呼ぶのであった)、

「まあ、そなん時もあるよね、あったよね」という程度の、一つの通過点のように思えてしまいます。

もっと大変なことや、大きな、本当の岐路は、その先にいくらでも待っていたことを、実感として感じているのですが、

彼ら、彼女たちにとっては、そうもいかず。

 

といって、あまり切羽詰った感が無いのは、いい意味での気持ちにゆとりがあるからかな、などとも思ったりします。

勿論、困ったり、悩んだりはしているのでしょうし、たぶん、僕が接する時というのは、目の前に楽器がある時ですので、

そういう時は、皆、気が紛れているというか、音楽の事だけに集中していられる、良い時間なのでしょう

残り少ない学校生活、最後の学生生活、楽しく、実ある時間にして欲しいなあ、と思います。

あと数回の授業で、何が教えられるか

……と、実は僕の方が切羽詰っていたりして(笑)。

 

ともあれ、プロのミュージシャンになるって、なんだろう、と思うことがあります。

条件ってなんだろう、って。

これ、がくせーさんにも、時々、訊かれるんですよね。

「プロになるには、何ができたらいいんでしょうか」

「僕は、何を(どう練習)すればいいのでしょうか」と。

 

この質問には、僕はいつも、……答に窮します。

 

答えが、無いのですよ。

 

例えばスポーツ選手と比べると、結果や成果が、その先につながるかどうかが、全然ぼやけているんですよね。

「誰よりも速く走ればいいんだよ」

「誰よりも強くなって、試合で負けなければいいんだよ」

 

音楽はそういうものでは、ありませんしね。

 

「これは……やっぱり出来た方がいいのでしょうか」

なんて訊かれることもあります。

 

何ができたらプロで、何ができなかったらプロじゃないか、なんて線引きはないのですから、難しいですよね

 

(あ、もしかして「まてまて、そもそも、なんでそんな質問をするのか」という声もあるかもしれませんが、

普段から僕は、「何でも訊きなね」と言っている以上、これは質問はOKなのですが、

「こうだよ」とは、答えられない自分がいるのが、なかなに歯がゆいところもであります)

 

テレビでは、これから年末に向けて、沢山の音楽番組特番を組むようで(昔ながらの紅〇なども含め)、ネットでは出演者の名前がずらりと並んでいたりします。

その沢山の名前を、見るとは無しにみることはあるのですが、

この人たちはどうしてプロなのか……

と思うと、「才能があるから」とかいう答えだけじゃなくて、

なんかちょっと別な角度で、強く思うのが、

 

「なりたかったんだな」

 

という事なんです。

勿論、「プロになる」ということの前に、

「音楽が好きで好きで、ただただ、好きで」という条件があるようにも思います。

 

が、とにかく、「好き」であっても、「プロにはなりたくない」と思えば、少なくとも、

テレビで特番に出たりは勿論、日ごろ、ホールやアリーナ、ドームなどでコンサートをするほどにはならないのだと思うんですよね。

 

ということで、やっぱり

「好きこそ、ものの上手なれ」

意味:好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達する、ということ。

 

そして、「どうしてもなりたい」と思うかどうか、ということ(なるリスクもありますからね(笑))。

 

あとは、なんだろう……。

やっぱり、

運と、縁でしょうかね。

 

うーん、ここまで書いて思うのが、最後のこの二つが、結局一番力を持つように思います。

そしてこればっかりは、何とも「どうしたらいい」というものじゃないですよね。

 

やっぱり、明確な答えはないんですね

 

でも、「好き!好き!」って毎日思って、毎日言って、毎日誰か(自分含む)に伝えていたら、

運も縁も、寄ってくるようには思います(それごはんな)。

 

がんがれー。

好きになれたもの勝ちなのだー。

 

でもこれ、大人も一緒ですよね。

 

ラーメン、ぎょうざ、カレー、から揚げ、音楽……、うむ、みんな好きだ(笑)。

 

ではー。



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来年の話をすると鬼が笑うなどと申しますが、その来年まで、もう後わずか一か月ほど

今年もあっという間に、年末となってまいりました。

早いですねえ。

 

さて、一年を振り返るとまた長くなりますので(笑)、

今日は、さっくりとライブの告知であります。

 

はい、どん

 

えー、お馴染み、椎名へきるちゃんのツアーに、2013年も参加させて頂きます。

初日が1月5日ということで、まだまだお正月気分満開の中、楽しく、新春初笑い……じゃない(笑)、

初盛り上がりとまいりましょう

よろしくどうぞですー。

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HEKIRU SHIINA LIVE TOUR 2013~Early Spring~

2013年1月5日(土)     
Zepp Tokyo 15:30 / 16:00 キョードー東京

2013年1月12日(土)     
Zepp Nagoya 17:00 / 17:30 サンデーフォークプロモーション

2013年1月13日(日)
    Zepp Namba 15:30 / 16:00 キョードーインフォメーション

チケット料金(税込) : 指定・立見前売り 5,500円

(詳細は、上記リンクより、オフィシャルサイトでご確認ください)

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1月5日からのライブということは……さて、リハーサルはいつやるのでしょうか。

 

はい……そうなんです。

なんと、ライブ前日まで、ノンストップでの連続6日間ほどのリハーサル日程が組まれております

 

ということは……えー、4、3、2、1、31、30……

 

……ほほう

 

年末~年始、まるっとリハじゃん。リハなんじゃん

 

お雑煮とかはどうにか食べるにしても、

大掃除はいつやるのか

と、毎年のように、「大掃除はいつやれば」と言っておりますが(笑)、

 

でも、幸せなことですよね。

大晦日、音楽と仲間と共に、最後まで過ごせて、

元日もまた、楽しくリハーサルが始まる、というのは。

 

しかし、大みそかや元日にライブ、というのはありましたが、

この「リハで迎える年末年始」というパターンは、生まれて初めてです(←別に和服でリハには行きませんけどね(笑))。

一体、どんなテンションのリハになるのか、そんなところも楽しみです(笑)。

 

ではー。



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ラーメン食べた-い

 

いやあ、今、本当にラーメン食べたいです。

 

【ラーメン】「究極のラーメン」読者が選ぶ“殿堂入り”ラーメン店30<首都圏>

 

なんか、こんな記事見ちゃったからですなあ。

 

でも、桂花(from熊本)神座(from大阪)天下一品(from京都)、この三店が入っていないのは、ちょっと個人的にはアレですなあ。

僕、たぶんですが、それぞれお順番に、

80杯(中学生の頃から好き。新宿で一人で映画を観る前なら必ずここ。ここ数年は渋谷でも。)、50杯(知ったのが20代中盤からで、東京に出来たのが最近なので歴が浅い)、150杯(大学生の頃、飲んだ後はよく。あと、20代中盤に、一か月に10回以上行っていた時期が、三~四か月くらいあります(笑)。昨日も食べました、。)

……は食べてます。

誇張でもなんでもなく、もしかしたら、これ以上かも(笑)。

 

ってか、この三軒以外に、たぶん150~200軒くらいは、行ってますものねえ。

東京でもしょっちゅうですし、さらに、全国のも合わせると、これも誇張ではなくて(笑)。

 

あー。

ラーメン、食べたいなあ

 

こんな寒い日は、ひときわ味しいですよー。うわー

 

ケンぼうのガンぼうブログでした

 

ではー。



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超楽しかったー!\(^o^)/

いいですねー、ロケンローって!

 

最近ね、「いろんな音楽が好きで良かったなあ」、と思うことがよくあります。

それだけ、感動できたり、面白く思えたり、耳と心が嬉しくて“うずうず”するチャンスが沢山あるのですから。

その中でも、「Rock'nRoll」……ロケンロー(笑)は、

自分の中で、音楽的にも、フィーリング的にも、精神性のようなものも含めて、ルーツ一つともいえるのだと思います。

 

世界で最初のロックンロールの曲、と言われている(・・・実際には諸説ありますが、とにかく超大ヒットしたので、そういうことになっています)「ロック・アラウンド・ザ・クロック」という曲があります。

YouTubeはこちら「Bill Haley & His Comets- Rock Around The Clock 」。

1955年の曲ですが、現在までに、なんと、2500万枚(!)も売れたという曲です。

曲は、キーAの、いわゆるスリーコードの“ブルース進行”というシンプルなものです。

それを、軽快な、そして当時、とてつもなく斬新だった「ロックンロール」のリズムに乗せて歌われた曲なんです。

 

そして、家族の誰が買ってきたのかわかりませんが、このレコードが家にあったんですね。

戦隊ものやヒーローもののLPに混じって、これがレコード棚にあるのを見つけて、

「なんだこれ?」と思いながら、レコードプレーヤーに乗せて、聴いたのが、たぶん、……僕が小学校一~二年生の頃ですから(6~7歳くらいですね)だったように思います。

英語ですしね、ヒーローものの曲とは雰囲気も違うので(笑)、なんだかわからないまでも、「かっこいいなあ」と思って、時々、棚から取り出して、何度も聴いていました。

だからとって、これだけてルーツになるのか、そう言っていいのかはわかりませんが(笑)。

 

でも、それからおよそ十数年して、22歳でロックンロール・バンドに加入して、キーボーディストとしてデビューしたのですから、

やっぱり何らかの関わりはあるかもしれませんねえ。

そして、その僕がデビューしたバンド、SHADY DOLLS(シェイディー・ドールズ)のボーカリスト、大矢侑史の今のバンドが、ORIENTAL BOUNDS、というわけなんですね。

そして、44歳になった今、(サポートとはいえ)また一緒にやっている、という(笑)。

 

加入した時は、すでにSHADYは数枚のアルバムを出して、大活躍中。

僕は加入してすぐに、全国ホールツアーを周ることになり、東京公演は、なんと日比谷の野音でした。

 

それから毎年、背もたれが一ミリも倒れないクルマに機材と一緒にギュウギュウに乗りこんで、毎年の、移動が超過酷な(笑)、全国ツアー。

基本、翌年からはライブハウスでしたねー。色々ありました(笑)。

 

そして、何もわからないで回っていたように思いますが、でも、楽しかったですねえ

美味しいもの……と言っても、高いものでは決してありませんでしたが……沢山食べられましたしね(この頃、味をしめたのかも(笑))。

 

アリーナや、ホールツアーももちろんいいですが、

やはり原点、

 

ライブハウス、楽しいです。

いわゆるライブにおける様々なシステム(モニターとか、ローディーさんとか、その他もろもろ)は、

ホール等に比べると小さかったり、機材が無かったりですし、正直、ステージの上も、やり辛いところは沢山あるんですよ。

でも、こういうところで成長して残っていったバンドの強さって、やっぱりあるんですよね。

僕はたまたま、ホールツアーに駆り出されましたが、一番のいい経験は、やはり、その翌年からのライブハウスツアーでした。

(勿論、アマチュア時代は、ライブハウスしか出たことはありませんでしたし。)

 

 

ORIENTAL BOUNDSさんの、ニューアルバム「TWO BOUNDS」、今日、発売です。僕も、全10曲中、7曲で参加しております。

よろしかったらー

 

今日の、本番前に。

ライブは、もちろん、熱々の大成功でしたよー。

 

……ってか、もっとやりたいー(笑)。

中毒性、ありますよ(笑)。

 

ロケンロー最高ねー

 今夜一緒にロケンローして下さった皆さん、どうもありがとうございましたー。

また、やりましょう!何度でも(笑)。

ではー。



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お蕎麦が食べたくて、

ちょっと欲張っても「まあ大丈夫:と思っていたのですが、

茹でたら、大変なことになりました。

 

パスタもそうなんですが、なんであの乾麺状態の時って、

「まだいけるな」

って、最後にちょっと足しちゃうんでしょうね(笑)。

 

問題は、うでんとかおそばの場合は、

一束単位のものがありますので、

「あと15本くらい」というような加減が難しい

 

二人前食べか、三人前食べるか、あるいは、四人前いっちゃうか、段落的な違いしかないわけです。

(一人前というのは、無いですな(笑))

 

で、当然お蕎麦やうでんには、「ぐ」というものがあり、

これも実はばかにならないのですよね。

お蕎麦なら、天ぷらとかの油もの、欲しいですしね。

ものすごいことになりますよね。

 

ほかにも、例えば味噌煮込みうでんなんかも、

 

もう、油揚げとかまぼことか、豚肉(見えないけど大量に)などで、すごいことに。

これに、青ものとか、大量の薬味とかで頂き、

さらに、ご飯も食べたい。

 

問題は、

 

「ちくしょう、お腹一杯になっちゃったよ」

 

と思うことです(笑)。

 

お腹いっぱいにならなければ、いつまででも食べられるのに

 

さあ、明日はORIENTAL BOUNDSさんのレコ発ライブ。

 

ロケンローなバンドのライブですからね、

とりわけ、沢山食べて行かないと

 

あのラーメン……かなあ。

いや、違うかなあ(←違うんかい(笑))。

 

ともあれ、楽しみです。

どいぞよろしくお願いいたしますー

 

ではー。



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皆さま、沢山の嬉しいメッセージをどうもありがとうございます。

44歳の誕生日に、音楽で繋がることができた、こんなにも沢山の心優しい方々から、

こうしてお祝いのお言葉を頂くとは、例えば20年前には、いや、10年前にも、5年前にも、想像しておりませんでした。

まして、……僕が生まれた時から、44年後の今日がこういう日であることは、決まっていたのでしょうか。

いえ、……きっと白紙だったのでしょうね。

 

本当に、細い、細い、ちょっと間違ってしまえば、切れてしまいそうな、ふっと息ひとつで飛んで行ってしまいそうなくらいの、

本当に頼りない糸が、こうして44年間、どうにか切れずに繋がってきているのだな、と思います。

 

まずは、44年前の今日、僕を生んでくれ母親に、

そして、それからたった2年2カ月という、あまりにも短い時間しか一緒には居れませんでしたが、やはり、僕に生を授けてくれた父親に。

そして、それから今日まで、出会うことが出来た、全ての、一人一人の方々に、心から、

どうもありがとうございます。

 

今日という日の思いを大切に、そして、また、明日からの日々を大切に、

 

元気で、

 

……沢山食べて(笑)、

 

そりゃあ色々あるとは思いますが、

それもこれも全部ひっくるめて、

一度きりの人生、楽しんで、生きていけたらいいなあ、と思います

また明日からも、どうぞよろしくお願いします……はい

 

 

---

ということで、今日は、がっこーの体験入学でした。

そして、体験入学の後、明後日、11月27日にサポートさせて頂くORIENTAL BOUNDSさんのレコ発ライブのリハーサルがあるので、

機材を積んだクルマで出かけました。

 

出発時間は、……そうですねー、僕の感覚からしましたら、早朝(笑)。

シャワーを浴びて、さくっと家を出て、眠い目をこすりつつクルマを走らせ、

がっこーの近くのコンビニでおにぎりとお茶とコーヒーを買って、駐車場で食べました。

 

体験入学、今日はいつになく大盛況。

そして、……あの彼女も顔を見せてくれました。

いつものように、終わり頃に(笑)。

 

「こんにちは!あれ?今日は?」

彼女は、もう入学を決めてくれているので、体験入学は……。

それでも、他の高校生くんたちに混じって一緒に授業を受けてくれて、

 

授業が終わったあとに、カバンをがさがさと。

「あのう……川村せんせー、サインを頂きたいのですが、いいですか?」

と、緑ちゃんの最新版を出してくれたのです

 

「へい、よろこんで!」

 

ですよ(笑)。

嬉しかったなあ。

 

 

そして……授業が終わった15時半。

少し先生たちとお話しをして、16時には、がっこーを出まして、一路、リハーサルのある街へ移動です。

通常でしたら、高速道路を使えば45分くらいの距離。

時間や曜日によって混んでいていも、1時間40分くらい、とナビには出ておりました。

リハーサルの開始時間までは、まだ3時間あります。

 

「余裕だなー。今日はクルマで来て正解。途中で何か食べていこー

 

ぶーん

 

……ですが、高速に乗った瞬間に、愕然。

 

 

全然、途中の下り口までで、すでに渋滞18キロ……って。

 

「しまった、三連休の最終日かあ」。

 

大渋滞でした。

 

高速の上が、ほとんど、駐車場状態。

 

僕の気持ちは、大重体。

 

結果……4時間かかって、ようやく、スタジオに到着。

 

途中、連絡を入れると、

侑さんは「ちょうど、やりたいことあるから、全然大丈夫だよ。安全運転できてください」

と。

でもさ、本当に、辛かったです。

 

渋滞が、というよりも、今日だけだった、バンドの皆とリハーサルの時間が減ってしまうのが。

 

そして先ほど、23時30分頃、ようやく家に到着。

シャワーを浴びて、ブログを書いております。

 

今日は、こんな一日でした。

 

そう、ずーっと音楽と一緒の幸せな一日だったのです。

そう、渋滞の中でも、ずーっと六土さんから頂いたプログレのCDを聴きまくっておりましたので(笑)。

 

(今日は、六土さん、そして、田中さんからもお祝いのメッセージを頂きました…。玉置さんからも楽しいメールが。うう……なんてことでしょうね

 

さあて、もう、明日だ。

 

お腹へったー

 

でも、その前に、ちょっと今日のリハの復習ねー

 

ではー。



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突然ですが、昔は、コンピューターなども、真空管を使って作られていたんですよね。

 

それと、有名なところでは、オーディオに使われるアンプ。

アンプはアンプリファイアーの略ですが、要するに小さな音を大きく増幅する装置なのですが、これに、真空管が使われています。

 

僕たちの使う楽器でも、アンプは必需品です。

ギターアンプやベースアンプなどでは、今売られているものにも、当たり前のように真空管が使われていて、「チューブ・タイプ」などとも言われて、愛用されています。

かたや、真空管を使わず、その分、軽量だったり安価だったり、手軽だったりする「トランジスタ・タイプ」というのも進化しておりますが、やはりチューブ式のアンプを使った音は、

暖かく、そして、太いのです。

 

僕のようなキーボーディストが使う楽器では、真空管が入っている物は珍しいのですが、

ハモンド・オルガンのアンプ部分などに真空管が使われています。

 

そして、写真は、今でも僕が使っているレスリー・スピーカーの真空管です。

 

電源を入れて、熱が入って数分もすると、真っ赤……というかオレンジ色に光り出し、

鍵盤を弾いて音を鳴らすと、そのボリュームの分、さらにじわっと、明るく光ります

 

そして、ものすごく熱くなります。電球とかと同じような感じですが、間違って触ってしまいますと、大やけどになります

 

でもね、この熱い熱い真空管の中を音が通って出てくるというイメージは、

僕には、例えば、刀鍛冶などの、あのイメージなのですよ。

 

熱く、火で熱することで、強く、固く、鋼となる。

 

オルガンの音は、そんなに固くはありませんが、

でも、真空管のアンプを通った音は、ラインの(アンプを通さない)音とはくらべものにならないくらい、暖かく、太く、強いものになります。

同時に、とろけるような、音になるのです。

 

とろけるのは、僕の気持ちなのですが(笑)。

 

ラーメンを茹でるにも、熱く煮えたぎった熱湯が必要なのと同じように、

オルガンを鳴らすには、熱い真空管が必要なのです。

 

問題は、大きく、70㎏もあることでしょうか・・・。

 

二台で140㎏(写真は厚見玲衣さんのセットです。まあ、……二台で無くてもいいけどね。いや、あるといいですけどね。というか、ジョンロードは、……14台、並べてたこともありました(笑))

 

レスリーのシミュレーターで、いいかげん「完璧」なものが出てくれないかな……、

レスリーを持ち出せないライブの前には、レスリーと、あのとろけるような音が、夢に出てきそうになるのです

 

でも、出たら出たで「な、なんだよー。やっぱり、レスリーでしょうに。」と思う自分がいそうでもあるのですが((笑)←自分勝手だなー)。

 

ではー。



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味も素っ気もない、段ボール箱の写真ですみません(味、未確認ですけれど)。

でも……、この段ボールに書かれた文字、お読み頂けますでしょうか。

 

「KRONOS(クロノス)」と書かれております。

 

はい、そうです、「クロノス」とは、

先週末のPRSのイベント、こちらに出演するにあたり、主催でもありました、楽器メーカーのKORG(コルグ)さんから借り受けた機材の一つの名前です。

 

昨年2月の、「クロノスはじめました」という記事でもご紹介しましたが、

なんと、クロノス発売時の紹介PVには僕も出させて頂いておりました(1:50くらい~……一瞬だけですが(笑))。

http://www.youtube.com/watch?v=nDR7V3qqFQM

 

が、実際にちゃんとひかせて頂いたのは、先週のイベントが初めて(事前に、家とリハでちょっと触りましたが)。

で、触れば、やっぱり……欲しくなる(笑)。

なんたって、これまでのKORGのシンセの技術の粋を集めた、最新鋭&最先端のシンセサイザーですから。

アナログ・シンセ大好きの僕も、勿論、現代的ないい音のするデジタルシンセは好きですし、触っていても楽しいものです。

 

ライブが終わって、そのまま「それでは、こちら引き取りますね。」という時には、

「あーあ、やっぱりそっちに帰っちゃうのか。このままウチの子になっちゃえばいいのにー」という感じで(笑)、泣く泣くお別れしたのでした。

 

……が

 

 

結局、薬局、放送局(古い)。

 

 

「来ちゃった

 

のですよ、「KRONOS」が、うちに

 

なんとなんと。

僕が、今回のリハ中から(いや、実は、昨年のPVの撮影時に試奏させてもらった時から)、何度も何度も何度も何度も(笑)、

KORGの方に「…これ、いいですねえ。僕も、一台、欲しいなあ。使ってみたいなあ。」

とずーっと言っていたら、

 

「川村さん、もしよろしかったらですが、今回ですね、イベントで演奏して頂いた対価といたしまして、KRONOSを一台、川村さんにご提供させて頂こうと思うのですが、いかがでしょうか。」

というご連絡を頂いたのですよ。

(やったー!いよいよ!)

 

返事ですか?

そりゃあもちろん。

 

「へい、よろこんでっ!」

 

ですよ。

 

しかも、

ご覧ください、

「KRONOS」の後に、うっすら見える、赤い「X」の文字。

そうなんです、これぞ、KRONOSシリーズを発売してから一年の間に使用されたプロ、アマ、世界中のユーザーさんたちの声を反映して、

さらにグレードアップを果たした、「KRONOS X」。

もう、本当に、一番最新の一台なのですよ(もしも去年頂いていたら、Xのつかないモデルだった、ということですよ、奥さん。これは待った甲斐がありました)。

 

今回、うちに来てくれたモデルは、シリーズの中でも、持ち運びなどに便利な、61鍵盤(5オクターブ)のもの。

僕は、先日のライブでは88鍵盤を使わせて頂きましたが、実は訳あって、僕はKRONOSなら、この61鍵盤モデルのものが欲しかったんです(ここ、ちゃんとKORGの方も覚えていて下さったのですよ)。

 

いやー、嬉しいです

 

実は、嬉しすぎて、まだ段ボールから出せてないんです(笑)。

実際は、ちょっと忙しすぎて、今出しても、ゆっくり触ってあげられないので、寝かせてるという状態なのです。

ワインみたいなものです。

 

時間ができたら、……もう、その時は、段ボールを開けるところから、もう、じわーっとゆっくりと堪能したいので

 

 

段ボールの蓋、一日、一枚ずつ開けようかな(笑)。

 

なんなら、止めてあるテープを、一日、1センチずつ切って開けていくとかね

 

(どんだけマニアックなんだよ、むしろ早く弾いてあげろよ、という(笑))。

 

いつか、皆さまにも何らかの形で、お披露目させて頂きたいですね。

どうか、お楽しみにんにきにーん(もちろん、僕が一番楽しみなんですけどね(笑))。

 

ではー。



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今日は生まれて初めてのことを、

勇気を出して、してみました。

 

なんと、

 

つけめんを、「あつもり」で、食べたのです(ぎらり)!

 

……「あつもり」というのは、昔は、大盛りのことかと思っていたのですが(量が多い=見た目が厚い)、

そうではなく

 

この「あつもり」実は、「敦盛」ということでですね、

はい、ご存じ、平(たいら)の敦盛、平安時代末期の武将で、N〇Kで大河ドラマにだった、平清盛の……弟である平経盛の……末っ子(結構遠いぞ)、

 

「あ、そういうつもり?」

 

という……つけめんを注文したあなたに対する問いかけ、

 

ではなくて(当たり前だ)、

 

つまり、

 

「熱盛り」でして(笑)、

ようするに、麺を冷やさずに、茹で上げたまま、熱々で出してくれて、それをつけめんで食べる、というものです。

 

説明がながいー。無駄に(笑)。

 

 

はい、かつて、つけめんに対して、

「なんでわざわざ麺を冷やして、それを熱いスープに浸けて食べるんだ?」

という疑問の声が途絶えませんでした。

 

「冷やし中華みたいにして食べるならともかく、熱いスープで食べるなら、最初から、ラーメンで良いだろう。」

 

と。

 

そこでワタクシ、今日は、「熱い麺を、熱いスープに浸けて食べる」という、こちらの「あつもり」に挑戦したわけです。

 

結論から申しましょう。

 

 

……

 

つけめんって、冷たい麺のつるつるとした食感とのど越しを食べるものだった、ということが分かりました

 

つけ麺を頼んで、それをわざわざ「あつもり」にするなら、

 

最初から、ラーメンで良いのかもしれない、と思いました。

これこそ(笑)。

 

でも、こう寒くなってくると、少し暖かいものが食べたくなりますよね。

 

 

……だから、ならばラーメンを食べろと、これほど(笑)。

 

皆さまも、是非、一度はお試しを。

 

つけめんって、なんだったのか。

自分はつけめんに、今まで一体何を求めていたのか、

 

きっとよく分かりますよ(そんなに大げさか?)。

 

ではー。



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なにげなく見たネットのニュース。

いやはや、ビックリ。

というか、ちょっと、目を疑いましたねえ

 

お読みになられた方もおられるかもしれませんが、

さ〇もと未〇さんという方が、とある出版社のネット版に投稿した文章が、事の発端になっているとのこと。

 

・さか〇とさんの文章全文はこちら

 

・伝える一般的なネットニュースはこちら

・乙武さんが批判したということで、ネット掲示板などでも話題に(こちらに記事多数)。

そして、

・NewsweekJapanでも解説されておりました(こちら)。

僕は、この冷泉彰彦(れいぜいあきひこ)さんという方の発言される内容の鋭さにはいつも感心しておりまして、とりわけ、アメリカのあの9.11のテロと、その後の世界の解説、分析は熱心に拝読し、勉強させて頂いておりました。が、まさか、今回のような(一個人のクレームについての)件で発言されているとは、これも最初はビックリでしたが、読ませて頂いてみましたら、……またしても、なんとも的確なご意見だと思えました。きっちり、まっとうな批判も入れてきているし、最後のオチ(まとめ、かな)に至っては「ごもっとも!」としか言いようがありませんでした。本当に、頭の良い方ですねえ。

 

この話は、人それぞれ、感じ方も、受け止め方も違うと思います。

皆さんは、どうお感じになり、どう思われたでしょうか。

 

僕は、冷泉さんほどの深い洞察力など持ち合わせておりませんので、分析する以前に、

さかも〇さんの文章に、感覚的な部分で、まず、「狂気=狂った気」を感じて、かなりゾクゾクしました。

これは内容だけでなく、言葉遣いの印象からも、です。

ちょっと、ホラーでもありました((笑)←……笑うしかない)。

もう、ただでさえ最近は寒いというのに。

 

 

作家として、また「上を向いて歩こう」などの作詞家の永六輔さんが著作「大往生」で広めたとされる、

「子供叱るな来た道だもの
年寄り笑うな行く道だもの」

という一節が、僕には、なんだかとても簡潔で、適切な考え方のような気がします。

 

しかし、先日の満員電車の話ではありませんが、皆さん、……ずいぶん殺伐としてますねえ。

そんなにイライラしてて、疲れないのかな

 

よろしかったら、緑ちゃん倶楽部へどうぞ。

一緒にピアノでも弾きましょうよ

 

ただし、

さか〇とさんは、ご入会、お断りですが(大丈夫、こないよ(笑))。

 

最後に、絶妙なアメリカン・ジョークとも言われていますが、実は実際にあったというお話を。

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50代とおぼしき妙齢の白人女性が機内で席につくと
彼女は自分の隣が黒人男性であるという事に気がついた
周囲にもわかる程に激怒した彼女はアテンダントを呼んだ。
 
 アテンダントが「どうなさいましたか?」と訊くと
「分からないの?」とその白人女性は言った。
「隣が黒人なのよ。彼の隣になんか座ってられないわ。席を替えて頂戴」
「お客様。落ち着いていただけますか」とアテンダント。
「当便はあいにく満席でございますが、今一度、空席があるかどうか、私調べて参ります」
 
 そう言って去ったアテンダントは、数分後に戻って来てこう言った。
「お客様、先ほど申し上げましたように、こちらのエコノミークラスは満席でございました。ただ、機長に確認したところ、ファーストクラスには空席があるとのことでございます」
 
 そして、女性客が何か言おうとする前に、アテンダントは次のように続けた。
「お察しとは存じますが、当社ではエコノミークラスからファーストクラスに席を替えるという事は通常行っておりません。しかしながら、或るお客様が不愉快なお客様の隣に座って道中を過ごさざるをえない、という事は
当社にとって恥ずべき事となると判断いたしますので、当然事情は変わって参ります」
 
 そして黒人男性に向かってアテンダントはこう言った。
「ということで、お客様、もしおさしつかえなければ、お手荷物をまとめていただけませんでしょうか?ファーストクラスのお席へご案内します」
 
 近くの乗客が、歓声をあげるのをその白人女性は呆然と眺めるだけであった。
 スタンディングオベーションを送る者もいた。
 
---------
 
 
ではー。
 


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縁は異なもの」。

本当にそうだなあ、と思うことが、最近特に多くなったように思います。

昨日のお話しの続きなのですが、その留学生の彼の大変だった話を聞き、

僕が、「満員電車が苦手だったことも、ミュージシャンになりたい、と思ったきっかけの一つだったんだよ」(後は、「演奏で地方に行って、その土地土地の美味しいものが食べられること」も大きかったですねー(笑))、という話をしましたら、

「…日本でミュージシャンになる、これ、できることね。でも、香港では、『ミュージシャンになる』、(と)なかなか言えない。まわり、『えー』と、いいます。」

あちらでは、まだ職業としてのミュージシャンというものの認知度(普及度)が一般的ではないのだそうです。

本当に、本当にわずか、……一握りどころか、指一本に乗るくらいの少ない人が、どうにかやっとなれるもの、というイメージなんだそうです。

裏を返せば、「本当に音楽の才能に恵まれた人だけの仕事」という感じなのですね。(勿論、かつての日本も、そうでした。

 じゃあ今はどうなのか……という話は置いておきまして)

 

「そうかー。でも、こんな人になりたい!とか、こんな人と一緒に演奏できるようになりたい!っていう思いが強くあれば、僕は、どこでも大丈夫だと思うよ。」

と言い、

「香港では、どんな人が有名なのかな?〇君は、誰が好きなの?」

と訊きましたら、

 

「僕は、イーソン・チャンが好きです。イーソン・チャンは、本当に凄いアーティストです。」

 

「…あ、そうなんだー。へー、イーソン・チャンね……イーソン、いーそん………………ん、まてよ

 

僕は、スタジオのPCを立ち上げて、過去のブログ記事を検索しました。

 

僕は、2010年に、安全地帯さんで、香港に行ったことがあります。

……その時、「玉置さん、安全地帯さんの大ファン」という、あちらのとても有名な歌手の方と写真を撮ったんですよね。

……彼の名前が、もしかして……

 

と思って検索して、出てきたのが、こちらの2010年9月27日の記事。

いーそん。

 

記事を見せたましたら、

「わお!イーソンです!イーソン!うわー、これせんせー!」

と、記事と僕を見比べて、大興奮。

 

それから、玉置さんがキャンペーンであちらに行かれて、イーソンや他の国民的有名アーティストさんたちと、

「ワインレッドの心」や「I LOVE YOU からはじめよう」を歌っている動画を一緒に観たのです。

 

「わお!すごい!この曲好きね!」と、広東語で、楽しそうに一緒になって歌う彼。

日本語でも、歌っていました。

「安全地帯の曲、僕、全部、日本語、広東語で歌えます。香港では沢山の人、みんな歌えます」

とのこと。

本当に目をキラキラさせて、楽しそうに玉置さんやイーソンの歌に耳を傾け、一緒に歌っていました。

 

そして、「ふうー、ひさしぶりに広東語聞いた。」

というので、

「え。だって、iPhoneも持ってるし、パソコンもあるでしょう?YouTubeとかで、見ないの?」

と訊きますと、

「僕、留学生、日本語、勉強しなきゃですから、日本語の番組しか見ないようにしてます」

とのこと。そして、

「広東語、聞くと、懐かしくなってしまうから……」

と。

 

 

来年、彼が行っている音楽学校が春休みになったら、留学してから初めて、香港に帰るんだそうです。

 

「帰るまで、あと、94日ね!」

 

と、細かい日にちまで言う彼の目が、少し寂しそうでもありました。

 

「僕、ここにくる、川村さんに会う、ピアノ教えてもらう、わーお!帰り、うきうきね!」

「でも、学校は、難しい、僕、やりたいこと、教えてくれない。最近、僕、日本で、ちょっと僕、ダウン。」

 

若いんですから、壁はありますよ。

どんな道に進むにしても、一生懸命やろうとすればするほど、悩みも増えるものです。

 

でも、せっかくですから、頑張って欲しいです。

楽しみながら、頑張って欲しいです。

 

イーソンのあと、彼が香港で一番好きなバンドです、というアーティスト「Beyond」の曲を一緒に聞き、

僕が「こんな曲だったね」と、ピアノを弾いてあげると、

 

「わーお、海みたいねー!すごい、すごい!」

と大喜びしてくれたのです。

 

「僕、こんなふうに弾けるようになりますか」

「なるよ。だって、……僕が弾けるんだから、君にできないはずがない(笑)!」

と言いましたら、

彼は、ちょっと嬉しそうに頷いてくれました。

 

 

今日は、T京音大での6回目の講義でした。

ブルースの講義だったのですが、最後は、皆で、ブルース・セッション大会。

僕が「あ、先生も!」と、見学に来て下さっていた先生もお呼びしてしまって(笑)、学生さんも「わー」と大盛り上がり。

とっても楽しかったです。

 

講義でお喋りもいいのですが、やっぱりこうやって、一緒に演奏するのが、一番楽しいですねえ

 

 

写真の餃子は、その後、主任教授の先生と夕ご飯をご一緒させて頂いた時のものです。

学生さんと一緒に楽しく演奏できて、大好きな餃子を食べれて、今日も幸せな一日でした

 

ではー。



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がっこーのあと、もう、だいぶ夜の時間帯なのですが、緑ちゃん倶楽部のレッスンがありました。

今日のレッスンは、最近、入会して下さった、香港からの留学生の方。

 

スペース緑に着きますと、すでにエントランスには、彼が待ってました。

「あれ?どうしたのですか?」

と訊くと、

「ハイ、時間を、間違えて早く来てしまいました(笑)」

と。

はい、僕にとっては、こういうことはまったく他人事ではないので、至極同情……というか、まあ、同類さん、という(笑)。

でも、寒い中、小一時間も待たせてしまったみたいで、申し訳なかったです。

コンビニとか、結構時間があれば喫茶店とか、色々と場所はあるとは思うのですが、そういったところも、やはり、彼にとって、ここは“外国”なんですよね。

 

ともあれ、スタジオで話を聞きますと。

 

「ふうー、今日は、色々大変な日です」

というのです。

「どうしたのかな?」

と訊ねますと、

 

「朝、自転車がぶつかってきました。突然、僕の身体のこっち半分くらいにドーンッ、と当たってきて、僕は、ビックリしました。

でも、その人は、僕をすごく怖い顔で睨んで、すぐにすごい速さで走っていきました。謝ってもくれませんでした。

僕はしばらく、腕が痛かったです。」

 

ひどいなあ…。怪我しなくて、せめてよかった。

 

「そのあと、こんどは、電車に乗ろうとして、僕は並んでました。ホームにはすごい沢山の人がいて、電車も満員でした。

人が降りてくるのを待って、僕が乗ろうとしたら、後ろに並んでいた会社員風の男の人(年配の人だったらしい)が、僕の前に割り込んで、僕を押しのけるようにして乗ろうとしたんです。

ですから、僕は、『僕、並んでます』って言ったら、僕を見て、日本語で、なんか……怒鳴って、悪口を言われました。なんていったのかは、僕にはわからないけれど。」

 

もう……

代わりに謝っておきました。

 

「僕、さすがに怒りました。そして、言いました。」

「おお、なんて?」

「shit!」

「そうだね、そのくらい言うよね。いいよいいよ。で?」

「でも、日本語では、こんな時、なんていえばいいのかわからなくて。汚い言葉とか、まだ知らないんです」

「あ、それはいいよ、覚えなくて(笑)」

「そうですか。でも、僕、頭にきたので」

 

……ごくり

 

「僕は、言いました!

 

『あなた!頭、変ですか?』」

 

……うーむ。

 

弱いな(笑)。

彼は、背は175センチくらいありますが、見た目、とても優しそうな、サラサラヘアーの穏やかなルックスなんです。

 

案の定、

 

「なんか、また睨まれました…

 

……ひとごとながら、ちょっともどかしい(笑)。

 

「今度からは、英語で文句いうといいよ。」

(香港の人は、英語は話せますからね)

 

まったく、お恥ずかしい限りです

もうこれは、彼がどこの国の人であろうと、そうでなかろうと、

なんでこう、普通の状態で、そんなにもピリピリしてるんだろう、と。

戦時下でもあるまいし……、無駄に殺伐としすぎでしょう。

 

いえね、色々と分かりませんのです。

彼は、来日してまだ半年の外国人です。

道を歩くにしても、電車に乗るにしても、僕たちが無意識にしているのとまったく同じ感覚では、まだ動けないのかもしれません。

「あれ?こういうとき、どうするんだろう」といった、ほんの一瞬のためらいが、あったのかもしれません。

 

でも、ですよ。

 

自転車で人にぶつかったり、並んでいるのに割り込むとか、

普通に当たり前のマナー違反。相手が誰であろうと、謝らないとダメですよ。

スムーズにいかなくなります。

負は、正よりも簡単に連鎖しますからね、

もっともっと、殺伐としちゃう。

 

 

でも、今日、思い出したことがありました。

昔、大学生の頃ですが、ある日の朝、満員電車に乗ったんです。

実は子供のころから、満員電車がどうしても苦手で(って、得意な人などいませんよね)、

高校の時は、遠回りしてでも電車が混まないルートで通ったりもしてましたし、

大学へ行くにあたっては、免許を取って、バイクで通学をしていたのです。

これはもう、どしゃぶりの雨でも、徹底して、電車は避けていたんです。

 

でも、そのある日というのは、免許の更新に行く日で、たまたまその年、更新日をうっかりわすれて、期限切れになってしまったんですね。

ですので、どうしても試験場に行って、再交付をしてもらう必要があったので、そこまではバイクで行くわけには行かなかったんですよ。

しかも、時間は朝のラッシュアワー。

 

……ビックリしました。

 

初めて乗った、当時の家の最寄駅からの電車が、ちょっと、尋常ではない満員電車だったのです。

なんと、乗るのに、階段やホームで整列して、三本くらい待たないと乗れない(3~5分おきに電車は来ているのに(笑))。

で、乗るときには、

「無理!もむーり!」

でも、押し込まれる。どうにか、入る。息も出来ないくらいの密度(僕の身長であれですからね…女性とか、もう大変でしょうね)。

布団圧縮袋の気持ちがわかる。

……あ、布団圧縮袋の布団の気持ち、か。

 

さらに事件が。

 

僕が降りる駅が近づきましたが、僕は中に押し込まれており、身動きが取れないまま。

かれこれ、結構長い事乗っていて、慣れないことに、気分も少し悪くなっておりました。

「降りれるかな……」

不安に思っている中、電車はホームに到着。

ドアが開く。

……あ、まずい!ほとんど、誰も降りない

 

「おります、おります!」

 

僕は声を出して、出口の方に向かおうとします。

でも……、

 

誰も、降ろしてくれようとしない。ほとんどの人が、非協力的な態度だったのですよ。

むしろ、「ったく、なんだよ。」

といった、空気が。

「知らねえよ。」

的な“殺伐とした”ムードが。

 

出口付近の方は降りてくれましたが、僕は、逆サイドの方まで流されていたので(川か(笑))、たどり着かない。

そして、もう、僅か数秒後、ホームではベルが鳴り……。

人が、わらわらと乗ってくるのですよ。さっき降りてくれた人に加え、ホームにいた大量の人たちが

「おります!おろしてください!」

 

僕も必死です。免許の更新には、講習があるので、この日のこの時間、と時間が決まっているのです。

これを逃すと、免許がなくなっちゃうかも。やばいよ。という気持ちもあり、焦ってもいました。

なのに、降りれない。

 

恐るべし、満員電車。

 

 

結局、僕は、ちょっと声を大きくだして、無理やり、降りました。

正直、かなり、無理やり、強引に、降りました。

僕も辛かったですけど、もしかしたら……痛い思いをさせてしまった方もいたかもしれません(別に、殴り倒して出て行った、とかじゃないですよ(笑))。

でも、あれは、怖いくらいに、降りれなかった。

満員電車では、あんなにも、皆、自分勝手なのか、と、そこが一番、怖かった。

 

きっと、一人ひとりは、普通の人。会社でも、家庭でも、きっと、いたって普通のおじさん、おばさんたち。

でも、あの日の満員電車は、本当に殺伐とした空間に感じました。

 

なので、それまでも苦手だったものが、さらに苦手になった、その夜。

 

はっきり覚えているのですが、僕はこの日、夕食の時に、この話を両親にして、

 

「…なので、僕は、やっぱりミュージシャンになるからね」

 

と宣言したのです。

 

今日のレッスンで、彼にこの話をしましたら、

とっても笑って「わおー(笑)」と言ってました。

そして、こう訊いてきたのです、

 

「それ、ほんとう?」

 

「本当です。だから、きみも、やっぱりミュージシャンになるといいよ」

 

と、

 

……学校からの帰り道など、結構な満員電車に乗っている川村ケンが言ったのでした

 

仕方ないのね(笑)。

 

ではー。

 



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はい、来年の会員証ゲットいたしましたー。これにて、……何年連続かな、

……ちょっとわかりませんが、ぎょうざ倶楽部会員、来年も継続であります

ありがとうございます。ありがとうございます(←誰になんのお礼なのか)。

 

そして、今日は出版社からの依頼で、今から、これの記事を書かなければなのです

 

「一度はまったら、もう、貴方も虜です。最高です。癖になります。僕はもう、ずっと、これで頑張ってます!あなたも、是非、お試しください!

 

……ぎょうざ倶楽部」

 

のわけないですよねー(笑)。

 

そう、シンセメーカー某社のシンセのレビューなんですよね。

先週のハモンドオルガンに続き、もう一台。

 

なんですが、これが到着が約5日ほど遅れまして、ようやく昨日着いたのです。ですので、昨日、ライブから帰ってきてやっと触れて、今日、今から(もうすぐ日付がかわりますなー)、どうにか書き上げないと……。

明日は廊下でお昼の日(笑)ですし、明後日は、東京音大の講義があります。

で、締め切りは21日ということですので、どうにか、今日、行けるところまでいかないと、まずいのですよ。

 

とはいえ、書けばいいというものではなく、これを読んで「買ってみるか」と思う方がいるかもしれない、バイヤーズ・ガイドですからね。

いい加減なことは書きますと「ヤバイやーズ・ガイドになるので(うっ(笑))

時間のある限り、触って、よくよく話……じゃない、音を聴いてあげて、それから書いて、まとめなければなのですね。

 

文字数は、1850文字とのこと。

 

原稿用紙で、4枚半ちょっとですか。

 

 

僕には、

 

 

恐ろしく少ない文字数ですよね(笑)。

 

書くのはともかく、削って、削って、雪まつりくらい削って、まとめる作業が、山場です。

 

(こちらのシンセには「ぎょうざ倶楽部」という音色は、勿論入っておりません(笑)。悪しからず。)

 

さて、かかろうぞー。

えいえい、おーいえー

 

ではー。



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今日は生憎の冷たい雨となりましたが、

EXPERIENCE PRS in JAPAN 2012」、二日目日、おかげさまでライブの方は熱々で、無事に終了であります


……といっても、実は僕は、今日の二つの出番が終わったところで、用事の為に、泣く泣く会場を後にしてしまったのですが、

勿論、盛り上がったに違いありませんです。


もうね、リハーサルを見るだけで、十分過ぎるほど、素晴らしかったので、あれで本番になれば、ねえ。

そうなんですよ。今日は、本番はほとんど見れないのが分かっていたので、

「リハーサルだけは見逃すまい」と、全ての出演バンド、アーティストさんのリハーサルを拝見しました。

FUZZY CONTROLさん、DOLL$BOXXさん、LAID BACK OCEANさんなどなど、今を時めく若手のすんごい人気バンドさんたち。

普段、こういったメンバーさんの音になかなか生で触れるチャンスは無いもので、今日はとてもいい経験ができましたし、そして、いい勉強にもなりました。

中でも、ガールズバンド、DOLL$BOXXさんのパフォーマンスの徹底っぷりは、リハからもうすでに凄かったので、これは本番見たかったなー。今日が初ライブということで、まだライブ動画とかもないですしね。始まる前にキーボードの方にご挨拶して頂きましたが、……まさか、あの小さな女の子が、いきなりあんな弾き方をするとは……ちょっと衝撃&嬉しかったです(←ご覧になられた方はお分かりになって頂けるかと。いつかちょっと真似してみようかな(笑))。


そして、その後に出てきたのが(本番では、この若手さんの前だったはずですが)、泣く子も黙る、クリエイションさん。

もう、かっこ良すぎ

貫禄の演奏でした。

若手さんには若手さんのピッカピカの輝きがあり、そして、ベテランにはベテランの、まさにいぶし銀の素晴らしさがあるものですね。

その、どちらも音楽。

いいものですねえ



ちょっとロビーの様子などを。

このように、「PRS(ポールリードスミス)」のギターがずらりと。即売会が行われておりました。開演前に、ちょっと見学。

しかし、しばらく眺めていて、びっくり。



いや、とんでもない値段のするギターがあるのは知ってましたよ。ヴィンテージ(年代物で、かつ、歴史的に価値のあるもの)とかはね、50万円とか、なんなら100万円以上とか、

とんでもないコレクターズアイテムになりますと、1000万円オーバーとかもあります。ギターは、時に、投資目的で売買されることもあるのですよ。

でもね、そんな高いギター、ステージでガシガシになんて、なかなか使えないですよ。

前に、ZIGGYさんのツアーで、サポートでご一緒していたICHIROさんが、知り合いから1500万円のギターを借りて(というか、「是非、ライブで使って下さい」と託された)いたことがあったのですが、さすがにこれは、ローディーさんが困って、「僕たちでは、これは運べませんし、お預かりもできません」ということで、ICHIROさんが自ら、ずーっと持って歩いていた覚えがあります。……居酒屋でも(笑)。


色々と、大変なのですよね、あまり値が張るというのも(笑)。


で、PRSのギターですが、いや、10万円を切るものもあるにはあったのですが、

ざっと見た感じ、一番多かったのが、70~80万円台


この真ん中の赤や緑のは、140~150万円くらいしてましたし、他にも、300万円とかまでありました。


で、これ、ヴィンテージじゃないんですよ。

新品で、この値段ってのが、すごい。


いや、それだけのものなのはわかります。

勿論、プロ中のプロの職人さんによるハンドメイドで、ものすごい、良い材料を厳選して使っているのは、十分にわかります。


しかし、凄いな。


(←、シンセで、ミニモーグが発売当時で約47万円……当時の大卒の初任給の三倍……とか、ジュピター8が98万円とか、ハモンドC3が180万円とか、プロフェット5が30年前で180万円とか、同じころのフェアライトCMIが1500万円とか、さらにシンクラヴィアが2500万円とか、ベーゼンドルファーのグランドピアノが3500万円とか、……は、そんなには驚かない。なぜだ(笑))。



さて、そんなこんなで(どんなこんなだ)、

今日は、


Keri Pratherちゃんと、イベント二日目のトップバッターを務めました。

「少し緊張しますね」といっていたものの、なんのなんの、素晴らしいステージ度胸で、堂々と素晴らしい歌を歌ってくれて、そして、大きな拍手とともに、無事に終了。

テクニカルなインストバリバリも、勿論嫌いではありませんが(むしろ好きだろ?(笑))、

やっぱり、歌ものは楽しいです。僕も、超気持ち良く弾かせて頂きました。

Thank You,Keri-chan。写真は本番の直前です。



そして、山岸竜之介くんのセッション。

こちらは、ベースに鮫島さん、ドラムスに、PRSバンドのDerren Blessmanとの四人編成。(竜之介くんの上……うしろの、メガネの方は、たまたま廊下におられた、コルグ社の部長さんです


いやー、Keriちゃんは17歳、これも驚きなのですが、

なんとまあ、竜之介くんは、……13歳。

それが、ステージで、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの「Scuttle Buttin」を弾くのですよ。しかも、……完璧に。

そして、続いて、ジミ・ヘンドリクスの「Purple Haze」を弾くのです。勿論、英語で歌いながらね。


いや、もうね(笑)。


自分の13歳の頃を考えると……恐ろしい違いです(笑)。


楽屋で、愚問と知りつつも「ねえ、例えばA〇B48とかも、聴いたりするの?」と訊きましたら、

一瞬、きょとんとして、

「…いえ、まったく(笑)」

「じゃあ、学校で、友達と話、合わないんじゃないの?」

「はい、合いません(笑)。」

とのことでした。そりゃそうだ。

楽屋でも、ブルースギタリストさんとか、渋い大人に交じって、まったく大人の音楽の会話してるんだもの。


今日の演奏を見たポールリードスミス本人から、「来年のアメリカでのイベントに招待するからおいで」って言われてましたね。

いやいや、凄かった


……演奏後、竜之介くんを挟んでラインナップしたのですが、

「川村ケンさんはどうですか」という、クリス・ペプラーさんのインタビューへの受け答えの……僕のすべりっぷりも凄かった(笑)。


こんなにも素晴らしい沢山のギタリスト(&ボーカリスト)さんと、こんなに一挙に共演させて頂くことができるなんてチャンスは、なかなかありませんよね。

本当に、とってもとっても楽しい二日間でした。

共演させて頂いたミュージシャンの皆さま、どうもありがとうございました。

会場でお会いできた皆様も、本当にどうもありがとうございました


クリス・ペプラーさんも「…何ゆーとんの。」と、きちんと突っ込んで下さって、ありがとうございました(笑)。

(いい思い出になりましたし、あれ、あのまま放置されてたら、さらに何十倍も痛いですから(笑))


ではー。



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EXPERIENCE PRS in JAPAN 2012初日、おかげさまで無事に終了であります

 

もう、これだけの素晴らしいメンバーとのセッションというのもなかなか機会のないことですので、

もう、土器もすっかり大量に焼き上がり、僕も、ろくろを回すのにも慣れてまいりました(←土器を作ることに、ですよ(笑))。

 

いやー、本当に楽しかったです。

ギター大好き、ギターマニアのお客さんの前ということで、僕なぞは「こっそりしてようか」と思ったりもしたのですが、

いきなりのToshiHiketaくんのセッションから「(ソロの)かけあい、やりましょう」ということで、もう、いきなりの弾き倒し大会(笑)。

触ってまだ三日目のコルグさんのKROMEを使っての弾き倒しということで、僕にとっても、ある意味、新鮮なものとなりました。

 

……ってか、そもそも、曲が凄かった(笑)。Hiketaくんのオファーは、

Killer

という曲でした。まあ、お聴きになってつかあさい。

これを、今日「初めまして」、本番前一度きりのリハーサルだけで、演奏したのです。

 

終わった後は、鮫島さん、そうるさんと「できましたねー!(笑)」と、まさに、ケン闘をたたえあいました、という感じでした。

熱い、あついセッションでした。

 

その後、Hiketaくん&浅野孝巳さんでJeffBeckの「FreewayJam」、浅野さんと同じくJ.Beckの「哀しみの恋人たち」、

その後、ブレイクがあって、山本恭司さんとJimiHendrixの「LittleWing」、竹田和夫さんを迎えて、ブルースセッション、そして、竹田さんとのファンクセッション。

と、どんどんセッションは続き、もう、本当に素晴らしい体験をさせて頂きました。

最後はラインナップまでご一緒させて頂いちゃいましたね。

 

いやー、ギタリストの祭典、面白いです。

ギタリスト同志のマニアックな会話なども聴けて、貴重でした。いつもはキーボードのマニアックな会話の中にばかりいるので……いや、自分でしてるので、かな(笑)。

 

 

本番前、楽屋にて。

左から、寝ている恭司さん(・・・恭司さんのおちゃめな一面ね・・・もちろん、起きておられますよ。この直前までは、確かに仮眠されておられましたが(笑))、司会のケイ・グラントさん浅野さん鮫島さんToshiHiketaくんそうるさん、そして、生姜焼き2日連続の男、です(・・・昨日の夜食べたら、今日のお弁当も生姜焼きだったのです。)

 

さて、明日はKeri Pratherちゃん、そして、山岸竜之介くんとのセッションであります。

こちらも、本当に楽しみですー。

 

リハーサルが、朝10時から、ということだけが、ちょっと辛いかな(笑)。

それでは、さっと、ぷ、して寝ましょう

 

でも、今日はこんなにも最高なセッションに混ぜて頂いてしまったので、

たぶん興奮して、まだまだ眠れないと思うんですけどね

 

ではー。



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