「orange-オレンジ」
「月刊アクション」連載の高野苺による人気コミック「orange」の実写映画化です。10年
後の自分からの手紙が届いた高校2年生の菜穂が、その手紙をもとに、未来を変える
ため奮闘する姿を描くファンタジックな青春群像劇で、土屋太鳳と山崎賢人が主人公と
相手役という役どころで共演しています。監督は「鈴木先生」の橋本光二郎です。
普通だったらパスするところですが、興行的に大当たりしていると聞いたので、仕方なく
出かけた次第。館内は3週目というのに若い女性で一杯でした。
原作を読んでいないので比較は出来ませんが、映画はお話が幼稚で、しかも俳優の演
技は揃って下手だし、作品のテンポもダラダラした進行の139分、私はよく辛抱して見た
と思います。
私がこのようにボロクソに言っても、現実的には若い女性に映画館が一杯になるぐらい
支持されているのですから、このギャップは、これから先に邦画のありかたに影響する
ことにもなるので、私自身よく考えて埋めなければならないと思っています。
「母と暮らせば」
作家の井上ひさしが、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮せば」と、対になる作品と
して実現を願いながらもかなわなかった物語を、山田洋次監督が引き継いで映画化し
た作品です。
主人公の母親役を吉永小百合が演じ、その息子役で二宮和也が山田組に初参加。
黒木華、浅野忠信、加藤健一らが加わっています。お話は1948年8月9日、長崎で助
産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が現れる…
というところから始まります。
感想はまず吉永小百合が良くありません。従来の若く美しく撮ろうとする対・吉永演出
から一歩も出ておらず、結果的に吉永が今回も生かされていません。しかも室内での
親子の会話が必要以上に長く、まるで舞台劇です。ラストの演出も陳腐で、山田監督
は一体どうしたんだろうと心配になりました。はっきり言って失敗作です。
流石ですね~
母と暮らせば、
若尾文子さんの映画二本
大映は、凄いですね~
役者も監督も、改めて実感しました
映画には色々な見かたがあると思うし、好き嫌いもありますが、自分の感想は
率直に書くことにしています。
吉永小百合は世間では大女優のように評価されていますし、私も人間としての彼女には好感を持ちますが、女優としては以前から疑問符をつけていました。いつも優等生のような喋り方で何をやっても吉永小百合なんですね。ですから汚れ役やってもまったく似合いません。良家の奥様以外では学校の先生くらいでしょうか、マッチするのは。
本作でも戦後の混乱期を生きた女性には見えませんね。それと方言が似合いません。要するに山の手の標準語しか合わないんです。
母親役に大竹しのぶあたりを起用してたらうまくいったかもしれませんが。
二宮和也も演技過剰だし、ラストは一体何なんだ?という感じです。
宮沢りえと原田芳雄が抜群に良かった、父と暮せば とは雲泥の差です。
お久しぶりです。
「母と暮らせば」山田監督なのにガッカリしながら見ました。
来年は邦画自体が方向性を考え直して製作して欲しいと心から願っています。
素敵な新年をお迎えになりますように…。