この映画の原作は、ジョン・W・キャンベル・Jr.の短編小説「影が行く」で、
今回が3度目の映画化作です。
第1作はハワード・ホークス製作で「遊星よりの物体X」(1951)、第2作が
ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」(1982)で今回が3作目と
なります。
今作は第2作のカーペンター版で語られなかった3日間の謎を描いている
内容という触れこみです。
ある日、ノルウェー人とアメリカ人で構成された南極観測隊が、太古の氷
に閉じ込められた巨大宇宙船と未知の生命体を発見します。
なんと生命体は人間の体内に侵入して人間になりすまし、自らの生存の
ため人間同士を戦わせる性質をもった恐るべき宇宙生命体だったのです。
考古学者のケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)と調査隊の隊員た
ちは、誰が肉体を乗っ取られているのかも判らない状況に、どんどん疑心
をつのらせて行くなか、生命体が襲いかかってきます・・・。
1951年→1982年、そして2012年ですから随分と間が空いていますが、第
2作は当時"傑作"の誉れが高かった作品だし、リメイクではなく第2作の
前日譚というのも興味の一つでした。
監督はテレビのCM界で著名なマティス・ヴァン・ヘイニンゲンJrで、完全な
SFホラー仕立てです。
第2作を覚えている方は結末は初めから判りますが、ストーリーに新味は
無く、最新の科学グループのお話とは思えないし、まるで少し気の利いた
お化け屋敷みたいな映画で、見終わって出るのは苦笑です。
強いて見どころをと言えば進歩したVFXによるエイリアンの造形でしょうか。
お時間が余って仕方がない方はお出かけください。
(8/7 TOHOシネマズ天神 4日目 15:05の回 20人)
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