人生の再出発のため、たった一人で3ヶ月間1600キロに及ぶ山道と砂漠が
続くパシフィッククレストレイルを踏破した、実在の女性シェリル・ストレイド
の自叙伝を、オスカー女優のリース・ウィザースプーンが自ら製作・主演し、
「ダラス・バイヤーズクラブ」のジャン=マルク・バレ監督がメガホンをとって
映画化したドラマです。
母の死に耐え切れず、優しい夫を裏切り薬と男に溺れて結婚生活を破綻さ
せたシェリル(リース・ウィザースプーン)は、母が誇りに思ってくれていた自
分を取り戻すため、人生を一からやり直すために過酷な1600キロ踏破の旅
に出ます。
極寒の雪山や酷暑の砂漠に行く手を阻まれ、命の危険にさらされながらも、
その過酷な道程の中でシェリルは自分と向き合って行くのでした・・・。
今年のアカデミー賞でウィザースプーンが主演女優賞に、母親役のローラ・
ダーンが助演女優賞にノミネートされましたが、そのくらい凄い熱演です。
なんのトレーニングも受けずに飛び出した、女性の一人旅ですから危険と恐
怖が一杯。食料と水が早々に尽き、夜は暗黒と野生動物に怯え、時には旅
の男性に恐怖を感じながら道程を進む姿に、観客に対して少しづつ感動を
与えるに至るのです。
リース・ウィザースプーンは今まで、いろんな個性的な役柄をこなしてきた女
優さんですが、この作品で新しい役柄を加えた感じで、今後の活躍が益々楽
しみになります。
物語が過酷な一人旅という現在と、彼女の過去が並行して描かれるのですが、
このあたりは上手い演出とは言えないのと、ラストはもっと明確に描くべきだ
ったが、少ないながらも不満です。そんな苦言を呈しながらもお薦めの一本で
はあります。
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