「毎日かあさん」や「いけちゃんとぼく」などで知られる人気漫画家・西原理恵子
の自伝的作品を映画化したもので、09年に映画化された「女の子ものがたり」の
主人公・菜都美の学生時代を描いた前日譚的作品です。
田舎から上京して美大へ通う菜都美(北乃きい)は、家賃や光熱費を払うのも精
一杯の極貧生活を送っています。
ある日、友人の紹介で始めたバイト先のキャバクラで、カメラマン志望の良介(池
松壮亮)と出会い同棲。しかし、良介は性格こそ優しいが、定職に着こうとしない
怠け者。肝心の美大の成績は最下位で散々な日々が続くのでした。
気持ちがどんどんすれ違っていく2人は遂に別れを決意します。やがて菜都美は
念願のコミックを出版できることになりますが・・・。
監督は「女の子ものがたり」を手がけた森岡利行。他の出演者は瀬戸朝香・木村
文乃・岸部一徳・子役の谷花音などです。
最初から辛口を述べるのは気がひけますが、脚本・監督のレベルが低く、せっか
くバイタリティ溢れる主人公の言動が上手く描かれていません。
従ってこの映画を見た人は北乃きいファンはともかくとして、他の多くの人は主人
公の考え方や行動に共感もしなければ、感動もしない仕組みになってしまってい
ます。
今まで自伝的な作品を何本か出してきて、更に映画化をした製作サイドの意図が
私には全く判りません。