ロサンゼルスの重犯罪多発地区を舞台に、パトロール警官たちの死と隣り
合わせの日常と熱い友情をリアルに描いたポリスアクションです。
サウス・セントラル地区を担当する白人巡査テイラー(ジェイク・ギレンホール)
とメキシコ系巡査ザヴァラ(マイケル・ペーニヤ)の2人は、警察学校の同期で
もあり良きパートナーで、5分に1件の事件が発生するこの街で、時には命を
かけての職務を全うしています。
テイラー巡査は、最近出会ったばかりの恋人ジャネット(アナ・ケンドリック)と
結婚も視野に入れて交際中です。ある日、偶然のことからメキシコ麻薬カル
テルの秘密に触れてしまった2人は、ギャング組織から命を狙われることに
なり・・・。
「トレーニング デイ」(‘01)の脚本を手がけたデビッド・エアーが製作・脚本・
監督を務め、主観映像(POV)という一人称的なドキュメント・タッチの撮影技
法で撮り上げています。
最初の内は見ていて馴染めませんが、段々と劇中にのめり込んで行き、特
に後半は面白く見ました。
この撮影手法は中々リアル感があって事件現場を表現するのに効果は上
げていますが、逆にこの手法ではなく正攻法で撮っても良かったのではの
気持も率直にあります。
それと警官に相対するギャング組織の描き方が少しショボいのが気になり
ますが、何れにしても、この監督は只者ではない感じで次回作に期待です。
蛇足ですが、題名の「END OF WATCH エンド・オブ・ウォッチ」とは、警察の
業務日報の最後に記入する”EOW(勤務時間終了)”と、隠語で”EOW(殉職)”
という二つの意味があるそうで、本作のエンディングに大いに関わる言葉と
なっています。