映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「冬の小鳥」

2010年12月30日 | 日記

 

     韓国映画の佳作「冬の小鳥」を見ました。
     この作品の監督はウニー・ルコントというソウル生まれの女性で、
     フランス人の養女としてフランスに渡り育った自らの体験を元に、
     脚本も自ら書いてのデビュー作ですから驚きです。

     1975年、父親につれられソウル郊外にあるカトリックの児童養護
     施設にやってきた9才の少女は、施設の案内をしてもらっている
     うちに、父親は黙って去ってしまいます。
     食事に手をつけず、周囲に溶け込むことも拒む少女・・・、預けられ
     た少女の失意の日々と再生のドラマです。

     この女性監督は施設の日常や、そこにいる少女たちの極めて自然
     な表情を、冷静に温かくとらえていますし、主人公の少女の表情の
     変化を上手くとらえた演出手法には感嘆します。
     施設には悪人もいないし、イジメとかも全くないのですが、物語の
     展開はまことに劇的です。

     少女役のキム・セロンも映画初出演だそうですが、感動的な演技
     で物語を盛り上げます。
     韓国・フランス合作で上映時間は92分、よく纏まっています。
     原題名は「新しい人生」ですが、この女性監督の新しい映画人生
     のスタートを温かく見守ってあげたいと思う不思議な魅力を持った
     作品です。

コメント (1)
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