映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「わたしの可愛い人 - シェリ」

2010年12月29日 | 日記
 
    

     フランスの女性作家コレットは甘美な世界を描いて著名ですが、彼女
     の代表作とも言える「シェリ」の映画化で、イギリス・フランス・ドイツの
     合作になっています。

     物語は20世紀に移ってバリがヨーロッパで最も栄えた時代で、当時は
     ココット(高級娼婦)が栄えた時代でもあったのです。
     彼女らは国王・政治家・文化人などを自分の意思で選ぶことが出来る
     セレブとして君臨していました。
     元ココットのヒロインと、親子ほども歳が離れた青年との恋を描いて
     います。

     監督は「危険な関係」のスティーヴン・フリアーズで、言語は英語で
     すが、撮影はパリを中心に行ない、当時の風俗を実に上手く再現して
     おり楽しく見せます。

     アールヌーヴォー調の背景で行なわれるセックス描写は、大人の気持
     ちをくすぐるし、ヒロインと青年の内心の葛藤や若い妻の存在、取巻く
     大人たちのしぶとい知恵などなど、見る人を堪能させてくれます。

     年頃になった青年に結婚話が持ち上がり、主人公は初めて青年との
     恋が一生に一度の愛だと気づくところも見せ場だし、ラストは衝撃的な
     結末が待っているのですが、画像ではなく、監督自身のナレーション
     で語られるのが少し弱いかなと思いました。

     ヒロインのココット役はミッシェル・ファイファーで、素晴らしい魅力発揮の
     演技です。青年役は「ヴィクトリア女王 世紀の愛」のルパート・フレンド。
     大人が見て充分に楽しめる作品としてお薦めします。

コメント (1)
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