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かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

逆説の日本史 25 明治風雲編

2023年02月23日 | Books


今日は、ゴルフ。
途中から、絶好の天気になったが、スコアはふつう。
途中、宇宙戦艦ヤマトの雲を見つけた。



逆説の日本史文庫版も25巻目。
ここまで続いているということは、やや過激な文調の部分もあるが、内容に魅力があると読者が考えているからだろう。
まさに、私がそうだ。
わかっているつもりの日本史、それを、違った切り口で、いろんな蘊蓄も交えながら、バッサバッサ?

今回は、呉座さんという歴史学者を痛烈批判している。
私は、呉座さんの本を読んだことがないので、何とも言えないが、キャリアから見て、井沢さんが嫌う歴史学者の典型的なタイプなのだろう。
歴史を読み解くには、その時代の全体的な空気、宗教、考え方を踏まえないと理解できないことも多いが、歴史学者は、それを、無視、または、軽視しているというのが、井沢氏の持論で、このシリーズ内で、何度も説明されている。

さて、今回は、明治から大正にかけてだが、最初の2章は、日本語や、エンタメ関係がトピックで、ちょっと異例。
長く続いた江戸から、明治になり、世の中が180度変わった中で、日本語が、どう試行錯誤を続けながら、今の日本語に変わって行ったのか、芸能、たとえば、歌舞伎、落語、浄瑠璃、演劇が、どう変わって、どう盛衰したのか。
ほとんど、知らないことばかりで、たいへん面白かったが、ここでは、日露戦争当時の様子を論じた3章について。

この25巻執筆時には、ロシアによるウクライナ侵攻は、予想されていなかったし、文庫版の後書きにも、コロナには、触れられているが、ウクライナ侵攻には、あえて、触れられていない。
ただ、日露戦争突入に至った時のロシアと、今のロシアの共通点が多いのに、本当に驚かされた。
狡猾かつ、暴力的。
これは、井沢氏も感じたことではなかったか。
あえて、書いていないが。

当時は、シベリア鉄道建設の最終段階で、つながったら、ロシアが中国、韓国、日本を併合しようとするのではという恐怖にさらされていた。
現に、満州は、既に支配下にあり、大虐殺も行われていた。

一方、英国もそれを危惧しており、ボーア戦争で、自ら動く余裕もなく、それを日本も巻き込んで牽制するため、日英同盟を結ぶ。
そして、ロシアは、いったん中国から、手を引く約束をしたものの、半年で、約束を反古にし、それ以上の南下を阻止すべく、日本は、戦争に突入していってしまう。

当時、日本政府には、満州をロシアに与えて、韓国を日本にという考えもあったが、ロシアがそれで、止まるはずはないという意見が勝った。
では、日露戦争がなければ、どうなっていたか?
もちろん、わからないのだが、少なくとも陸続きの韓国は、極めて危険な状態になったと思われる。
韓国の利害は、日本と共通していたはずだが、儒教の影響を強く受け続けていた韓国は、日本と協調することなく、日本は、韓国併合するに到り、その恨みは、今も韓国人の共通認識として、刷り込まれている。

もちろん、こんな単純ではないが、弱肉強食だった当時の状況を考えると、合点が行く。

今から見ると何であんな戦争をと思うが、当時は、それがなければ、国が、無くなってしまうという現実的な恐れがあった。
そのために、重税をも課されたが、反対は、少なかったという。
これも、今回の防衛予算の議論を考えると興味深い。
日露戦争では、小村寿太郎らの身を捨てた交渉のおかげで、日本が滅ぶことはなかったが、第二次世界大戦では、そのような傑物も出ず、日本は、焦土と化した。

これらの教訓を受けてきたはずの人類が、また同じことをやっている愚かさ。
人類は、歴史から学ぶことができないのかと、ため息が、出た。

伊沢氏が右と言う人が多いが、私には、普通の正論に見える。
特に、今回のロシアの蛮行を見てからは。
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Utopia

2023年02月22日 | Music
今日も関西。

天気はいいが冷えている。



2017年のビョークの作品。
今度のコンサートのタイトルにもなっているので、本アルバムの曲も多く取り上げられるかもしれない。
ビョーク予習シリーズの最終回。

クレジットを見ると、ほとんどが、Arcaというベネズエラのアーティストとの共作になっているが、相変らず、前衛でありながら、どこか古風な匂いも漂わせ。
電子音も多いのだが、その中で、琴風だったり、鳥のさえずり風だったり、尺八風の音が加わり、アルバム全体に幻想的な雰囲気を漂わせている。
この辺の電子音は、Acraによるとあるので、相当彼女(彼?)の影響が大きい。
一方、歌詞は、身近なテーマの曲も多く、ほとんどメロディがないから、ビョークの声が、ふわふわした空間の中に、染み渡るような効果を生む。
そういった見方から言えば、Tomorrow Never Knowsがねらったような、お経を読んでいるようにも聞こえたりする。

なかなか訳のわからないアルバムなのだが、不思議と不快感はなく、暗い部屋で、包まれるように聞きたい感じ。
何度でも。

それにしても、このジャケットでは何を言いたいのだろう。
ユートピアを司る神になって、フルートを吹いているということなのだろうか。
また一歩深みにはまったような気がする。
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奈良散策

2023年02月21日 | Nara ( Japan )


今日は関西。
奈良中心部を散策した。その理由は、若宮の造り替えを機に、特別展示が開催中と知ったから。
ネット社会のおかげ?
米原付近は、雪がひどくて、徐行運転。
時間切れで、引き返すよりは、いいけど。



御旅所。
春日若宮おん祭の祭場。
毎年、12/17に、様々な神事が奉納される。



春日神社の宝物館では、気合いの入った企画展。
今だけ見れるお宝もたくさん展示されていて、素晴らしい。
現代芸術家の杉本さんの作品も。
時の流れと芸術の普遍性を感じる。
正倉院の次は、春日大社の時代だった?



ここは、唯一撮影可のだ太鼓ホール。
おん祭りの際使用されている。
これは、現在使用されているものだが、鎌倉時代から最近まで使われて来た太鼓も、展示されていた。



春日大社は、前にも紹介したと思うので、割愛するが、日本を代表する神社。
歴史的から見ても日本一?



著名人からの灯籠も残るが、この展示スペースは、前からあったかな?
暗がりで映える灯籠を再現している。
外国人が多かったが、神社と寺の違いは、なかなかわからないだろう。



目玉の造り替えなった若宮神社。
実況中継特番でいろいろ知識も得たので、ありがたみ大。



ついでに、三月堂(法華堂)へ。
以前にも行ったが、日光・月光像が、東大寺ミュージアムに移動したので、すっきりした。
不空羂索観音が一層映えるが、まだ、奥の方が見にくい。
なかなか難しい。



二月堂もたぶん2回目。
こちらは、入場料がないので、外国人も多い。



建物が舞台のようになっていて、そこからの景色も絶景。
大仏殿も眼下。



これは、今年用?
なかなか、関東だと行きにくい。



何と、アショカピラー!
サールナートに行った時、休館日で見られなかったインドを代表するお宝だ。



こちらは、目立つが、70年の大阪万博の古河パビリオンの七重塔の水輪をここに残したのだという。
大拍手だ。
こんなに大きかったのか?



大仏殿。
中には入らなかったが、流石の迫力。



白梅。
春も近い?



奈良国の前にある氷室神社。
平安時代からの、神社とされるが、ちょっとわからない。
御朱印いただくのに、切り貼火をいただいたり、おみくじを氷の上に置いたり、アトラクションも?



予定にはなかったのだが、時間があったので、奈良博の、お水取り展へ。
本尊2体が秘仏ということで、焼け残った光背とか、後代の絵巻とか、美術的には、そう凄い展示ではなかった。
それよりも、このお水取りの儀式が、1200年以上の長い年月の間、どう伝えられて来たのか、古文書的な展示が多かった。
毎年、この時期に行われる企画展らしい。

それよりも、同時開催の珠玉の仏教美術展が良かった。
見たことのない国宝、重文級がズラリ。
見たことのあるような仏舎利容器も。
パキスタン出土とあったが、デリーの博物館に展示されているものと比較研究してもらいたいものだ。



現物が、展示されていたが、流石に大きい。
いつか、実際の儀式を見てみたい。
毎年、私の誕生日から、2週間に渡って、執り行われる。



吉野の仁王門の力士像がまだ展示されていた。
大修理は、終わっていないのだろう。



中国古代青銅器館の方にも、久しぶりに。
個人のコレクションが寄贈されたものだが、凄い質量。
中国の政変時に大量流出したものか。



最後は、穴場でまだ訪れていなかった浮見堂。
由来は、よくわからないが、なかなかの風情。
背景に御蓋山が、見えたが。
ということで、再訪が多かったのだが、久しぶりだったので、ずいぶん変わっていた。
雪が降ったり、晴れたりの天気だったが、奈良の散策を満喫。
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fossora

2023年02月20日 | Music


松本零士さんが、亡くなられたという。
先週小倉で、メーテルと哲郎に遭遇したばかり。
久留米のご出身だったそう。
学生時代から、777、ヤマトなど大人気だった。
ご冥福をお祈りする。

予報通り、また気温が下がってきた。



Bjorkの最新作。

ますます謎の深みにはまって行く感じ。
亡くなられた母に捧げる歌は、やや素直だが、その他の曲は、メロディも、リズムも、歌詞も、歌い振りも、意表を突きまくる。
全体のアレンジはもちろんだが、プログラミング/ビート音や、ブラス・パートなども、Bjorkの完璧なコントロールの下にある。

難解な歌詞は、プログレ風でもあるが、ビジュアル化したら、不思議の国のアリスみたいになるかもしれない。
3月の来日公演の演出も、楽しみだ。

解説によると、2019年から、実験的なツアーを継続しており、コロナで、延期があったものの、今回の来日公演もその延長戦上にあるようだ。
コロナで、動きが制限される中、レイキャビクに2年留まり、本アルバムを完成させた。
作りこまれていて、交響曲を聴くように感じるところも多い。
ステージは、360度の立体音響システムや、合唱団、デジタル・アーティストによる演出を加え、スぺクタル性と、演劇性を極めたものだという。

オーケストラ公演の方は、はずれてしまったが、ユートピア公演?の方に行けるので、様々な仕掛けも楽しめるかもしれない。
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Came The Lightning

2023年02月19日 | The Beatles
今日は、むぁっとした温かさと、夜中からの凄い風。
お墓参りに行ったが、線香の火がつけられない。
まさに春一番だが、また気温は下がるそう。



注文していた”Came The Lightning”が届いた。
ジョージの奥さんのオリビアさんの詩集。
20の詩と写真や、イラストが散りばめられている。
小型本だが、丁寧に作られている。
これも、オリビアさんらしい。



オリビアさんのサイン入り。
733/1500のコレクターエディション。
最初の500部は、デラックスバージョンで、本書は、残りの1000部の普通バージョン。
それでも豪華だ。



詩は、長文の詩が多く、ジョージへの想いを感じるもの。
そして、写真類は、厳選されている。
序文は、ジョージの映画も作ったマーティン・スコセッシ監督。



写真の提供は、オリビアさんによるものだけではなく、メアリー・マッカ―トニーや、ヘンリー・グロスマンなどによるものも。
ディランが作った不思議なドアの写真もある。
クラウス・フォアマンによるイラストとか、発行者であるGENESIS創業者が撮ったマウイでのジョージの写真も。
GENESIS創業者であるブライアン・ロイランスとジョージは、懇意であり、多くの貴重本を発行している。
今や、手が届かない値段になっているが。



クレジットには、その他有名人の名前も。
もったいなくて、傷むのがいやなので、別途、サインなしバージョンも注文済。
装丁や、外箱がないなどの違いはあったが、紙質などは一緒で、こちらも立派。



別に1枚、おまけのように詩があり、こちらにもオリビアさんのサインとナンバリングが。
ジョージの思想をしっかり受け継いでくれているオリビアさんに感謝。
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