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かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

S.B.社の宋さん

2006年06月16日 | Topics

村上氏逮捕の時にもメディアに多く登場した宋さんお話を聴く機会があった。村上さんとの話も、率直に話してくれた。

宋さんは、1963年生まれの中国人。北海道大学への国費留学後、帰国のタイミングで、天安門事件が起こり、帰国を断念。日本で、最初就職した会社がすぐ倒産し、起業したのが、SB社で、外国人創業の会社で初の上場を果たした。文化大革命時には、家族で、逃げまくった過去も持つ。まさに裸一貫で、今の地位を築いた。

確かに、話し振りは、自信に満ち溢れているが、経営者としての考え方は、極めて謙虚。村上氏を取締役にしてしまったために、たいへんな目にあったわけだが、彼自身は、福井総裁のようにファンドに投資したわけでも何でもない。よい経営者は、ずっとよい経営者であるとは限らない+悪い経営者がずっと悪い経営者であり続けるものでもない、との信念の元、物言う役員ということで、村上氏を役員に迎えた(村上氏に別の魂胆があったかは知らないが)。結果的にはそれが裏目に出てしまったわけだが、村上氏が法を犯していたとは、勿論当時知る由もなかった。

最初就職した会社が即倒産してしまった訳だが、その時の社長を恨むわけでもないという。それだけ、人を見極めるというのは、困難だ。

経営は心というが、それは、社員全体に当てはまる常識であって、宋氏によれば、経営には、客観性のある技術、感情を排除した冷静な判断がもっとも大事と説く。
とにかく汗水たらして、残業をたっぷりしてという富豪刑事DXの鎌倉刑事のようなタイプが日本の悪い経営者の典型という。衰退する会社は、取締役会が仲良しクラブになっている(社長の回りや、YESマンばかり)。

日経の私の履歴書に執筆できるようなスーパー経営者との対談などを期待したい。多分スーパー経営者も、あらゆる情報や意見を総合的に判断して経営を行っているはず。独断で、100%正しい判断が常にできるわけはない。
経営者は、人格者でも、勿論神でもない。当たり前のことなのだが、世間がそうは見てくれない時も多い。

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