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与太話

 今日は愛知県知事選の投票日。だからと言ってどうってことないのだが、愛知県の代表を決める日であるから、愛知県民の一人として一言ぐらいここに何かを残しておくべきではないかと思った。しかし、正直言ってほとんど関心がない。投票日も1週間前だと思っていたくらいだ。告示され、選挙ポスターは毎日目にしているが、選挙運動の街宣車を一度も見かけなかったし、恒例のスピーカーからの候補者の名前の連呼もとうとう耳にしなかった。それはそれで静かな生活が送れたわけであるから、何も文句を言う筋合いのものではないが、選挙民としては候補者から相手にされていないように思え、少し寂しい気もした。いくらなんでも一度も、どの陣営の街宣車も見なかったというのは選挙戦が盛り上がりを欠いたものであったことの証明のようで、先日の宮崎知事選挙の熱気とは雲泥の差だ。一県民として、私は選挙戦が少しでも白熱したものになって欲しいと思っていただけに残念な気持ちがぬぐえない。
 しかし、こうした選挙戦になるのは始めから分っていた。3人が立候補者したが、実質は自民・公明推薦の神田真秋現知事と民主推薦の石田芳弘元犬山市長との一騎打ちだった。とは言っても、両者とも私の中学・高校の先輩に当たり、考え方に大差がないのは目に見えている。3期目の当選を目指す神田知事がどういう県政を執って来たのかよく知らない。中部国際空港の開港、愛知万博の開催など巨大プロイジェクトを成功させてきた手腕はそれなりに評価できようが、それは全て彼の功績によるものでもないだろう。石田市長は、犬山市で30人学級を導入したことを前面に出し教育行政の充実を公約しているが、経済的な分野での能力がはっきりしないだけに県民の付託を得るには難しい面もある。要するにどちらの候補も「帯に短し、たすきに長し」といった印象しかない、などと政治オンチの私でさえ思うくらいだから、選挙戦が盛り上がらなかったのも仕方のないことだと思う。
 
 しかし、今思えば、このなんとも間延びした愛知県知事選を宮崎県の知事選にも勝る熱狂の坩堝にする方法が一つだけあったのだ。それは、東国原英夫宮崎県知事の離婚した元妻、かとうかず子が知事選に立候補してくれることだった。


彼女は名古屋市出身の48歳。田中康夫前長野県知事のデビュー作「なんとなくクリスタル」が映画化されたときに、主演したことも知事という職に浅からぬ因縁がある。もちろん政党の支持などいらない。今や時の人である前夫が応援演説に訪れるだけで、彼女の行くところ黒山の人だかりになっただろう。東国原知事も、結婚生活で彼女に迷惑をかけ続けた罪滅ぼしに大車輪の活躍をしたことだろう。しかも、かとうは女性候補だ。今は柳沢伯夫厚生労働大臣の「女性は子供を産む機械」という女性蔑視の発言が大きな力で背中を押してくれる。いくらなんでもあの発言はないだろうと、大臣のあまりの見識のなさに全国民があきれ果てている今、女性候補に票が集まるのは明らかである。(あれを失言と呼んでいるマスコミもあるが、普段思っていることをポロリと言ってしまったというのなら、なおさら問題であろう)。かくして、かとうかず子候補は圧倒的な票差で当選!!、などという与太話は誰もまともに取り合ってくれないだろうな・・・。

 選挙を祝祭ととらえたとしても、盛り上がりに欠けては何もならない。オリンピックやFIFAワールドカップのように4年に1度のお祭りは、できることなら熱気あふれたものにならなければならない。昨夜の夕刊は各陣営が死力を尽くしたと強調していたが、どうにもその紙面を読む気にはならなかった。
 そうは言っても、私も有権者の一人。己の投票権を生かさずにいては何も語れない。どの候補に入れるかはその場で決めることにして、とりあえず投票してこなければならない。
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