機材紹介の6回目は50MHz帯のポータブル機FT-690mkIIです。
90mkIIシリーズは八重洲無線(当時)の代表的ポータブル機シリーズです。FT-690mkIIは50MHz帯用で、単体で2.5W、ワンタッチクリップ式のリニアユニットを付けると10Wの出力です。SSB/CW/FMモードを備えています。初代90シリーズと較べるとAMモードがないのでAMマニアには人気がありませんが、クリップ式のリニアは本体とリニアが一体化し非常に使いやすいです。リニアと一緒に中古で買った覚えがあります。
十数年前にはこれを持ってよく移動運用していました。2.5Wのパワーと2エレHB9CVを持ってあちこちに移動したものです。当時はQRVされる方が多く、朝から昼過ぎまでCQを出すと結構呼ばれました。ちなみに移動にリニアを持っていったことは前回京都コンテストで優勝したときの1度しかありません(つまり、2007年の第51回はそれよりプアな設備で優勝したことになりますね)。
現在のFT-817よりも送受信時の消費電流が少なく、送信時でも1A以下であったと記憶しています。2AHクラスの軽いバッテリで長時間遊べます。なお、感度とかQRM時の受信性能は817より落ちる感じですが、出力とはバランスが取れていますのでこれでいいのかな、という感じです。
現在は複数のバンドを切り替えることができるFT-817が便利なため、移動用としては一線を退き常置場所に置いていますが、リニアも含め使用できる状態です。FT-817や固定機のIC-726Sのバックアップ機として出番を待っています。既に十数年経ったリグですから、今シーズンが終わったらスタンダードにオーバーホールに出してもいいかな、と思っています。