JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

久米島オーシャンジェットの就航は計画倒れの可能性も

2024-04-15 | シャック便り
那覇-久米島間をジェットフォイルで運航する計画を立てていた「久米島オーシャンジェット」ですが、予定されていた今月になっても就航の目処が全く立っていない模様です。

現時点で公式サイトの開設が行われていないために会社側からの公式な情報が公開されていませんが、沖縄総合事務局に対して航路の開設申請すら出していないとの情報もあります。


既に船は手に入れていたとされるのになぜ就航できないのか、久米島町の広報誌「広報くめじま」のバックナンバーを調べてみても久米島オーシャンジェットについて一切触れておらずはっきり分かりません。

このため推測の域を出ませんが、考えられる理由としては「赤字航路の補助金を受ける目処が立たない」というものです。

久米島にジェットフォイルを就航させる実証実験は既に2021年だったかに実施されており、海況に問題がないことは確かめられていました。一方で船の維持費が高く、到底採算が望めないことも分かっていました。このため当初運航会社の候補に挙げられていた久米商船(那覇-久米島間のフェリーを運航)はジェットフォイルの就航に難色を示していました。

その後2023年に久米島オーシャンジェットが名乗りを上げたのですが、赤字になることは確実であり、赤字航路に対する国や県からの補助がないと継続が困難です。しかしながら高速船の赤字補助には条件があり、在来船(つまりフェリー)を同時に就航させているか、フェリーの会社と提携することが必要となっています。この場合ですと久米商船との提携または出資を受ける必要があります。しかしながら久米商船に対してそのような話がなかった模様で、久米島オーシャンジェットは事実上計画を停止しているのではと思われます。


赤字航路の補助問題は種子島・屋久島の高速船を巡った岩崎グループと市丸グループの泥沼の争い(これを収めるために作られたのが種子屋久高速船)、波照間島への航路を巡って安栄観光が波照間海運を追い出した事件などの元凶になっており、一筋縄では行かない問題です。

どうも計画倒れに終わりそうな雰囲気ですね。
コメント
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