JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

「下流老人」にならないための老後資金の作り方③

2015-08-13 | シャック便り
続いて自営業者のケースで「下流老人」にならないための老後資金の作り方例に触れてみたいと思います。


[国民年金とは]
サラリーマン以外の方が加入している公的年金です。20歳から40年保険料を払い続けて65歳から月約6.5万円の年金となります。

そもそも国民年金は農家・自営業・作家や芸能人など「定年のない職」の人向けの年金です。年を取って若い頃ほど働けなくなった分減る収入を補う程度の存在でしかありません。

従って厚生年金ほどの年金額にはならずフリーターなどが老後に頼るには大変おぼつかない年金だと言えます。


[自営業の方は国民年金保険料の前納を検討]
国民年金の保険料は予め納める「前納」という制度があります。その方法は現在「2年分まとめて」「1年分まとめて」「6ヶ月分まとめて」「1ヶ月早く前納」の4種類があります。

もちろん一番割引額が大きいのは「2年分まとめて」で、2年分で15,360円の割引になります(まとめての支払額は366,840円)。保険料の月払い(割引なし)が15,590円なので、ほぼ23ヶ月分の保険料負担で24ヶ月分払ったことになります。年率約4%と割引額が大きいのでお金に余裕があれば検討に値すると思います。ただし後で資金繰りが苦しくなったからと言って返してもらうことはできません(厚生年金の加入員になった場合は除く)。個人の資金繰りを考えながら最適な前納パターンを選んでください。


[年金を増やすには?]
前納することで国民年金の保険料は安くなりますがもらえる年金の額は同じです。

その額は多くはありませんから老後の生活を考えると国民年金以外に年金を増やしておきたいと思われる方も多いと思います。サラリーマンのときと同じく節税メリットを活かしながら長い時間をかけて積み立てるのが王道です。

その方法としては下の4つがあります。
・付加年金
・国民年金基金
・個人型確定拠出年金
・個人年金保険
 
個人年金保険はサラリーマンの際にご説明の通りです。保険料の年額が8万円までしか節税メリットがないのでご注意ください。また税額控除を受けられるだけの所得がないとメリットがないため、コンスタントに所得があるサラリーマンほどの効果が出てこないかも知れません。


[付加年金とは?]
国民年金にプラスして掛金を払うことでもらえる年金です。その掛金は毎月400円。65歳から毎年200円×(掛金を払った月数)が生涯もらえますので、何と2年で元が取れる好条件です。

もちろん掛金は全額所得税控除が受けられますし国民年金同様前納割引もあります。国民年金を前納したことで浮いたお金(15,590円)で付加年金の保険料(2年分約9,000円)を賄えます。そのうえ途中で中断することも可能で、掛金を払った期間に応じた年金がもらえる柔軟さがあります。非常に有利な年金ですから国民年金だけの方は検討する価値があると思います。ご相談は各市町村の国民年金の窓口へ。

一方で口数を増やすことができず、最大でも200円×40年で年96,000円(月8,000円)の年金額が上限となります。死亡で打ち切りとなるため67歳までに亡くなると払い損になるデメリットもあります。

当然ながら国民年金保険料の免除もしくは減額を受けている場合は加入できません。


[国民年金基金とは?]
国民年金基金が運営する別口の年金で、最初の1口目は生涯もらえる終身年金です。2口目以降はライフプランに応じて様々な年金を積み立てることができます。詳細はリンク先で確認してください。

もちろんこちらも全額所得税の控除対象です。月々の掛金も変更できます。ただし国民年金基金と付加年金とはどちらか片方のみしか入れません。


[個人型確定拠出年金とは?]
サラリーマンの時と同じですが、国民年金基金と合わせて入る場合は掛金の上限がありますのでご注意ください。付加年金とは併用可能です。

例によって35歳から付加年金+確定拠出年金を始めたとすると、付加年金は月5千円となります(国民年金とプラスして7万円)。

トータル予算をサラリーマンの時と同じ月1万円にすれば確定拠出は毎月の掛金が9,600円で、60歳で398万円となります。15年年金で月2.2万円、20年年金で1.7万円を受け取ることができそうです。


ご覧の通り35歳までに準備を始めると少ない負担で意外に大きな老後保証が受けられます。早めに準備を始めることが大切です。


続いて確定拠出年金で鍵となるリスクとリターンについてご説明したいと思います。
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