見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

YouTubeとニコ動で寝正月

2008-01-03 23:53:40 | 見たもの(Webサイト・TV)
○ITmedia News:「『ダウンロード違法化』阻止、まだチャンスある」――MIAUがシンポジウム (2007/12/27)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0712/27/news032.html

 今年の年末年始は、とにかく一切生産的なことはしないで、だらだらしていた。何かとストレスの高かった旧年中の反動である(非生産的であるという点では旧年中の日常と変わりないが)。

 そんな中で気になったのは、年末に見つけたこのニュース。「著作者に無断でアップロードされた動画、音楽のダウンロードは違法とすべき」という見解が、文化審議会著作権分科会の私的録音録画小委員会でまとまったそうだ。これだけ読んでしまうと、正論だなあと思えなくもない。しかし、正直なところ、それはタテマエである。この三が日、私は年末年始のテレビ特番を、ほとんどネットで拾って見ていた。もちろん違法コンテンツであることは承知の上だ。

 三が日を通じて楽しませてもらったのは、何と言っても紅白でのGacktのパフォーマンス「RETURNER~闇の終焉~消え逝く武士たちへの鎮魂歌」である。放送直後に上がった最初の動画は、すぐに削除されたらしいが、なぜかその後は「お目こぼし」にあっていて、再生回数がYouTubeでは12万回、ニコ動でも10万回を超えた。すごい! ニコ動ではコメントも既に2万6000件を超えていて、盛り上がる場面では、画面上が「うおおおおお」というコメントの嵐になる。この「みんなで盛り上がる」感覚が目に見える気持ちよさ、さらに、見るたびに新しいコメントが加わるのが面白くて、つい何度でも見てしまう。

 NHKがこの状況に気づいていないはずはないと思うのだが、なぜか削除されないのは、正月のご祝儀のつもりなのだろうか。ちなみにニコ動には、もとのコンテンツを作ったNHKに「よくやった!」「見直した!」という賛辞が多数書き込まれている。

 ここで思い出したのが、上記の記事である。「違法コンテンツのダウンロードは、日本経済にとって”有害”である」という文化庁の前提に対して、上武大学教授・池田信夫氏は言う。「昨日見逃したテレビ番組のファイルを今日ダウンロードして見たり、どこにも売っていない過去の映像を、ファイル交換ソフトから見つけ出したり――といったことは、消費者にとってはメリットでありつつ、それによってコンテンツホルダーの売り上げが下がるわけではない」「ファイル交換ソフトによる売り上げに対する打撃と、ファイル交換で広まることによる宣伝効果はほぼ同じで、異なる場合もプラスマイナス数%の範囲にとどまる」。この反論は私の実感に近い。

 民放の場合、CMをカットした視聴方法が広まるのは頭の痛いところだろう。しかし、幸いNHKはそこを危惧しなくてもいいわけだし、一定の条件下で、コンテンツのアップロードとダウンロード(ストリーミング)を許容してくれないものだろうか。

 というわけで、始まる新年(明日はまだ休暇)。本年もどうぞよろしく。
コメント (1)
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