「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~オーディオ訪問記~

2008年11月27日 | オーディオ談義

「善は急げ」といわんばかりに前回のブログ「大切なオーディオ情報網」に記載していた大分市内のN松さんのお宅に早速訪問してみた。24日月曜日(休日)のこと。

老舗の建築塗装会社を経営されていて、市内の中心部からもっと南よりの閑静な住宅地に居住されており、もちろん前日に電話で了解をもらったのだが、そのときにパソコンの画面を開いて住居地付近の詳細な地図を開いて道順を確かめていたので、自宅発午前8時20分のあいにくの小雨の中だったが迷うことなく50分ほどで行き着いた。

ご挨拶もそこそこにオーディオ・ルームに案内してもらった。

                          
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オッと驚くほどの威容が展開!部屋の広さは我が家と同じくらいだがまず欧風の洒落た応接セットなど調度品の存在感でもって全体の雰囲気がまるで違う。一言でいえばゴージャスそのもの。こういう部屋で音楽を聴かされると何だか音そのものまで豊潤に聴こえてきそうな気がしてくる。

それでは写真でシステムの紹介を。

 システムの全景

2 スピーカー → JBL4345、これ以外にJBLのL-300がある

 機器類の全容 → 上段部がCDトランスポート「フィリップスディファレンス500」
              DAコンバーター「ソール・ノート」

 上段 → マッキントッシュのプリアンプ C-42(左)   C-40(右)

  下段 → マッキントッシュのパワーアンプ MC-1000(モノ×2台)

 クレルのパワーアンプ(A級 80ワット) → L-300用

以上のような装置によりジャズ一辺倒で鑑賞されている。

圧巻は
のパワーアンプのMC-1000(出力1000ワット)。

簡単にどこの家にも転がっているようなアンプではない。そっとお値段を伺ってみると1台が110万円という。これが2台だからパワーアンプだけでナンと220万円。

しかし、我が家の真空管アンプの出力8ワットなんかに比べて「1000ワットものパワーが必要かなあ~」という気もするが、まあスピーカーの能率次第で左右される話だし好みの音質になればそれが何よりといったところ。

のクレルのA級アンプは真空管に近い音がすると昔から定評のあるもので、80ワットのパワーにも裏打ちされており正直言って喉から手が出るほど欲しいアンプ。製造中止で現在ではもはや手に入らないがこれで我が家の「アキシオム80」を鳴らすとどんな音がするのだろう。

N松さんによるとこの中で一番重たいアンプでこれを動かすのは並大抵のことではないという。思わずこちらの意図を見透かされて機先を制された感じ。

さて、試聴に移ってN松さん選択によるジャズを2~3曲聴かせてもらった。見た目の華々しさとは裏腹にさりげない音というのが第一印象。しかし、ここぞというときのパワー感はもちろんで力感に不足はない。

次には自分が持参したヒラリー・ハーンのヴァイオリンによるバッハの「パルティータ」を聴かせてもらった。N松さんによるとこの部屋でヴァイオリン・ソロが鳴るのは初めてとのことで、お互いに興味津々。

比較的渋めのヴァイオリンが楚々と鳴る印象でクラシックでも結構いけると思ったが、難をいえば音質に少し曇り気味の傾向があって1枚ベールがかぶった印象がする。雰囲気自体はいいのでこれは好みの問題かもしれない、こういう音でしか聴けないジャズもあるのだろう。

自分の耳に客観的な音質の判定基準がないのでどうしても我が家の音との比較になってしまうが、
「音の分厚さ」では及ばないが「音の鮮度」にかけては負けていないといったところ。これらが両立すればいうことはないが、どちらを択るかと詰め寄られれば自分は「音の鮮度」の方をとる。

N松さんは「音の分厚さ」の方を選択されたということで、この辺に好みの違いが如実に感じられたがマッキンのプリアンプをなぜか外してみたい誘惑にかられる、そうすると「音の鮮度」がもっと出てくると思うがただしこれは自分だけの独り言。

もっとも、いろいろ言ってみても結局は「原音(生の演奏)にどれだけ近いか」というミューズの女神の最終判定に委ねられるのは間違いないところ。

それから最後に感じたのが、これだけ始めから出来上がったシステムの場合、あとで”いじる楽しみ”がないのがやや淋しいところ。たとえばマッキンのアンプMC-1000なんかおそらく完璧な製品だろうが、これが真空管アンプになると、コンデンサーや真空管、電源を替えたりで音色の変化を確認しながら自分好みに仕立て上げられる楽しみがある。

とにかく各人各様の
「オーディオ装置の力点の置きどころ」について大いに勉強になった今回の訪問だった。


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