と き 2008年11月21日(金)、曇り、海上やや風強し
と こ ろ S市O島
釣り時間 8時50分~14時30分
潮 小潮(満潮13時30分)
釣 果 クロ39匹(手の平~足の裏サイズ)、アジ16匹(20cm前後)
最近、グッと冷え込んできている毎日。12月中旬並みの気温だそうで今年は例年に比べて寒が早いようだ。こう冷え込むと”チヌ(黒鯛)がそろそろお出ましか”とつい誘われて前回と同じ釣り場のO島へとクルマを向けた。11月5日以来約2週間ぶりの釣行となる。
最近、”オーディオ漬け”なので久しぶりに海の新鮮な空気を吸い自然に親しんで趣味のバランスをとるのも悪くはないといったところ。
出発時間(6時35分)、フェリー乗船時刻(8時15分)、釣り開始時刻もほぼ前回と同じ。ただし、今回はアジを目当てにモイカが湧いてくる可能性があるのでアジの生かしバケツ、空気ポンプなどを準備しているところが違っている。
さて、いつものお目当ての釣り場の防波堤に飛び乗った途端に向かい風がビュンビュン吹き付けて猛烈に寒い。しまった、本格的な防寒着を準備してくればよかったと後悔したが後の祭り。とりあえず喉もとまでジッパーを上げて風が潜り込まないようにした。
よりによってこんなに寒い中、震えながら釣りをするなんて自分もいい歳をして物好きだなあと苦笑しながらの釣り開始。
実を言うと今回は潮も小潮だし、チヌが1匹だけでも釣れれば十分と始めから気乗り薄で数のほうはあまり期待しなかったのだが結果はいい方に大ハズレ。久しぶりの大漁となった。この時期にクロ39匹というのはありがたいし、アジも丸々と太っていて型が良かった。
本日の第一の功労者は何といってもウキ。通常、釣果は「一に場所、二にエサ」に左右されるといわれているが自分に言わせると「一に場所、二にウキ」ではないかと思うくらいウキは大切。
魚は少しでもウキの抵抗を感じると咥えていたエサを目にもとまらない速さで離すので微妙な調整は欠かせない。釣り師の腕の見せ所はウキの選択とオモリの調整と言っても過言ではないと思う。
そこで、肝心のウキの選択だが昨年から使用しているのが釣研の「ど遠投」というウキ。これはこれまで使ってきた中で掛け値なしに一番ピッタリとくるウキで、感度がいいし、遠くまで飛ぶし、それに仕掛けがほとんどもつれない。釣り友達で親友のA光君から教えてもらったウキだがやはり「クチコミ」は間違いない。
さてマキエを5分ほどして、一投目からウキ下3mの仕掛けにクロがかかり、二投目もクロ。こういうことは非常に珍しく、今日はクロの寄付きがいいと確信した。しかし、もうちょっと型が大き目が欲しいのだがY半島なんかではからっきし釣れないのだからあまり贅沢はいえないところ。
さて、潮の時合いとして「上げ三分、下げ七分」が釣れどきなのはこれまでの経験から間違いないが丁度時刻にして11時ぐらいだろうか、間断なくクロとアジが釣れている最中だったがウキ下2m程の仕掛けにガツンとかなりの手ごたえがあった。
大きめのクロだと勇んで竿を上げリールを巻いて浮かせたところこれが何とチヌ。しめた、チラっと見えたところ1.3kgクラスだ、逃がすものかと猛烈にチヌとの引っ張りあいを開始。途端に何と無情にも道糸それもウキの上の方からバチっと切れてしまった。痛恨のバラシ。どうしてと、しばしぼうぜん。高価なウキごともっていかれたのもショック。
釣り針に直結しているハリスの点検は常にこまめにしているが、道糸は通常滅多に切れることがないのでよほどのことがない限り点検しない。釣り終了の都度、竿1本分ほどの長さを切り捨てるくらいなので切れたのがどうも不思議。
某メーカー製の特価品を試しに初めて使ったのだがどうやらこれがまずかったらしい。使い慣れた「東レ」以外に浮気をするとこういうことになる。帰宅したらこのメーカー製の残りの道糸をすべて処分しようと決心。
オーディオには大金をつぎ込むくせに釣り道具にケチるものだから罰(ばち)が当たったのだろう。よし、これからは釣り道具にもバンバンお金を使うぞと決意を新たに(笑)。
しかし、よく考えてみるとオーディオへのお金は少しも惜しくないと思うが釣りには節約根性になるのは一体どうした訳(わけ)だろうか?
とにかく、それからは「あ~あ」と四六時中ため息をつきながらの釣りとなってしまった。やっぱり、逃がした魚は大きいものだし、それもチヌというのが非常にこたえた。今夜はおそらく就寝中歯軋りをすることだろう。
釣りの記憶というのは不思議なもので「あの時、あの場所で」と逃がした魚のことをいつまでも覚えている。野球選手がホームランよりも打てなかった球の方をいつまでも悔やむようなものかもしれない。
ただし、クロは相変わらず好調で満潮時の13時30分前後をはさんで1時間ほど食いが悪くなったが、その時間帯を外れるとまた食いが立ってきた。小潮といってもいろいろあるようで、グラフ図形で見ると昼間は干満の落差が比較的大きい潮だったのが良かったみたい。
マキエがなくなったのが14時30分、帰りの15時のフェリーに丁度間に合ったが帰りの道中でも「うれしさ半分、悔しさ半分」といったところ。
結局、道糸の選択が今回の忘れられない教訓となってしまった。