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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ訪問記

2013年09月30日 | オーディオ談義

先週、27日(金)の午前中のことだった。

前日に我が家に来ていただいたAさん宅(湯布院)に今度はお返しとばかりにこちらから急襲した。熱心なオーディオマニアはとかく“せっかち”が多い(笑)。

新たに導入された「パラシングルのWE300Bアンプ」とウェスタンの15Aホーンの組み合わせを少しでも早く聴いてみたいと、九州横断道路(別府~阿蘇)をビュンビュン飛ばしたが、秋の行楽シーズンを控えてのことだろうか、あいにく工事中の箇所が多くていつもは35分のところが40分かかった。ま、大したことはないか。

ウェスタンの15Aホーンとのご対面はおよそ半年ぶりくらいかなあ。曲目はショスタコーヴィッチの弦楽四重奏曲8番。

           

いやあ、相変わらず重心がズッシリと定まっていて、一言でいえば「揺るぎのない音」。こんな凄い音を日常的に聴かれている方が、我が家の音を聴いたときにいったいどういう感想をお持ちになるんだろうかと、思わず忸怩(じくじ)たるものを覚えてしまった(汗)。

周波数のアバレが微塵も感じられず長時間聴いてもいっさい疲れがこない印象で、新たに導入されたWE300Bアンプの威力に大いに感じ入った。

           

長年アンプづくりに携われてこられた大宰府のMさんが凝りに凝って作られた入魂の逸品で、下段が左右両チャンネル専用のセパレートアンプで中段の右側が電源部。これは内部で(左右両チャンネル)に分割されている。

その特徴を一言でいえばアンプとスピーカーの間で派生する「逆起電力」への対策が徹底的に施されていることに尽きる。

いずれも50キロ程度ある重量の持ち主とのことで、自分なら音楽鑑賞以前に腰痛を起こしてきっと入院するに違いない(笑)。

ウェスタンの555ドライバーは70ヘルツ程度とかなりの下限まで持ちこたえることが出来るそうなので現在のクロスオーバー(周波数)をお伺いすると「現在130ヘルツで調整してますが、低音が出過ぎるほどなのでもっと抑えたいですね。100ヘルツ程度に落とすことを考えてます。」

「そうですか。これで十分だとは思いますが、ウェスタンの555ドライバーをJBLの375に変えると、15Aホーンからどういう音が出るか興味ありますね」。

「誰も実験したことはないようですが、出来ることなら一度やってみたい気もしますね」と、Aさん。

直径10センチを超えるダイヤフラムを持つ375の威力については、我が家の場合だが“まだまだこんなもんではなかろう”という気持ちがいつも頭の片隅にある。


ひとしきり聴かせていただいた後で、今度は2階の大広間へ移動。

ここには、ヴァイタボックスのCN191コーナーホーン、JBLの3ウェイシステム、そしてナショナルの3ウェイシステムが置かれている。

今回のお目当てはナショナルのシステム。

                   

新しくウーファー(ナショナルの30センチ口径ユニット)用のエンクロージャーを製作されたとのことで、3.8センチ厚の木板でがっちりしたツクリ。材料代は別として、知り合いの大工さんが「お酒2本」で請け負ってくれたそうで、「いやあ、うまいことしましたねえ!」

内部を拝見すると、羽毛の吸音材がシンプルに1本。

              

100円ショップで購入された洗濯用ネットに、羽毛枕の中身を引っ張り出してスッポリ移動させたとのことで、「いろんな吸音材を容れて試してみましたが、これがベストでした」

次いで、今度は中域の「8PーW1」の内部も拝見。

              

音の方も全体的にうまくまとめられていて実にバランスがいい。こういうところがAさんのオーディオセンスなのだろう。3つのユニットともに能率が95dbなので1台のアンプで駆動できるのが大きな魅力。現在はヤマハのプリメインの型番「A-S2000」を使用されている。

このアンプはNECの「A10」と並んでAさんのお気に入りで、さすがに真空管アンプと比べると駆動力は明らかに一枚上だが、前日聴かれた我が家のWE300B(三極管シングル)の音色には一目置かれたようで、そのうち手持ちのカンノの「WE300B」アンプと比較試聴してみようとのことだった。

夢中になって試聴しているうちに、否応なく時間が過ぎて早くもお昼時になった。

「今日は実にいい耳の保養をさせてもらいました」と感謝の言葉を述べて辞去したが、帰路、クルマの中で「Aさん宅のシステムと比べて我が家の音のセールスポイントはいったい何だろう?」と、自問自答したことだった。
 

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