「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

捕らぬ狸の皮算用

2018年06月05日 | オーディオ談義

つい最近のブログでも言及したように「我が家のオーディオは真空管無しでは完全に崩壊してしまう」と公言するほどの「真空管愛好家」を自認しているが、実はその影にはもはや使う見込みが無くなった真空管や、故障して使い物にならなくなった真空管が「おびただしい」数で横たわっている。

まさに「一将功なりて万骨枯る」(一人の将軍の輝かしい功名の陰には、戦場に命を捨てた多くの兵士がある。)の状態だ(笑)。

そこで、不要な真空管をオークションに出品したり、あるいは故障した真空管の寿命の確認や現用中の真空管のへたり具合を調べたいと思ったので、例によって「北国の真空管博士」に相談したところ、「チューブテスターがあれば便利ですよ。手元にいくつかありますので、再調整したうえで譲ってあげてもいいです。」

「それは助かります。ぜひお願いします。」というわけで、とんとん拍子に話が進んで、ほどなく我が家に到着したのがこのタイプ。HICKOK(ヒコック)の「533」という型番だった。

      

この画像はネットからの借用なのであまり冴えないが、現物はもっと程度がいいし、100Vから117V用への変換トランスも付属している。

チューブテスターとしてほかにも有名なのはオークションでの解説でも頻繁に登場する「TV-7」という機種があるが、博士によると「これは止めておいたほうがいいでしょう。」とのことだった。

ただし、これはおよそ1年半ほど前の話になる。

つまり、なぜチューブテスターを1年半もの長きにわたって放っておいたのか。

画像をご覧になってお分かりのとおり、素人にちょっと毛が生えたような自分にはとても使いこなせないような複雑な代物だった。意気込んではみたものの、とうとう使用方法を地道に研究する根気を持つまでには至らなかった。

もはや無用の長物に等しいので、そのうち、好事家にでもお譲りしようと思っていたところ、先日たまたまNさん(大分市)が我が家に試聴にお見えになった。

Nさんは真空管アンプを自作できるほどの腕前をお持ちの方で、我が家でも愛用中の「WE300Bシングル」(モノ×2台)を見事なまでに改造していただいている。

何かの話のついでに「我が家にチューブテスターがあるのですが、とても使い方が難しくて手を焼いています。」と、述べると、「ちょっと見せてください。」「ハイ、いいですよ。」と即答。

すると流石に万事理詰めで物事に取り組むNさんだった。10分ほどあちこち弄られていたが、「だいたい使い方が分かりましたよ。」。

「エ~ッ」と驚いた(笑)。

「このまま我が家に置いていても何の役にも立ちませんので、(チューブテスターを)持ち帰って、もっと使い方を詰めてくれませんか。うまくいったら、ときどき真空管を持っていって測定に協力していただけるとありがたいのですが。」と、虫のいいお願いをしてみた。

「ハイ、研究してみましょう。」

ああ、よかった!どうやらNさんのおかげで不要になった真空管をオークションに出品できそうだ。

「ヒコック533で測定済み」の表示ともなると、さぞかし付加価値が増して真空管の値が張ってくれることだろうと早くもワクワクしているが、どうか「捕らぬ狸の皮算用」になりませんように~(笑)。




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