早いものでブログを始めてからもう11年余が経ち、記事の数も昨日(6月1日現在)で1860件に達した。
どちらかといえば物事を深~く掘り下げて考えるタイプではないし、はっきり言ってそういう能力もないが、“広く浅く”の雑学大好き人間なので、記事の内容の方もオーディオから音楽、読書、独り言までいろいろだが、やはり何といっても大好きなオーディオに関することが多くて延べで900件あまりとなりおよそ5割近くに達していて量的にはダントツの存在になっている。
とはいえ、この世界には「極めて研究熱心な先達がいて、上には上がある」ことを熟知しているのも事実。
したがって、こんなに沢山のオーディオ記事を恐れ気もなく投稿するなんて何ともはや厚かましい限りだともいえるが、「音の仕組み」にはたとえば「ケーブルによる音の違い」など変化指数が多すぎてまだ理論的にはっきりと解明されていない事柄が多いし、各人毎の感性も大きく左右するので、素人にちょっと毛の生えたような自分でもこの世界で跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)出来るんだろうと分析している。
言い換えると「リアリティ優先」のもとに実際に体験したり見聞したことを「現象面」だけをとらえて投稿しているだけだが、原理原則をないがしろにしているせいか後で振り返ってみると、実は「あんなことを書いたけれど、今考えると間違いだったなあ」と思う記事がいくつもある。
「あなたの記事は以前書いたものと矛盾していますよ」という指摘があっても“ちっともおかしくない”が、まったくと言っていいほど無い。
さすがに賢明な読者の方々はおそらく「どうせ読み流しだ、細かいことを言ってもキリがない。指摘するのも面倒くさいし~。」と、メディア・リテラシーを存分に発揮されているに違いない(笑)。
さて、前置きが随分長くなったがそういう「過去記事とのジレンマ(板ばさみ)」として、いくばくかなりとも良心の呵責を覚えている例を、つい最近でも2件ほどあるので述べてみよう。
☆ JBL175ドライバーの落日
以前の記事で「JBL・D130」のコンビとしてあれほど「もてはやした」175ドライバーだが、つい最近手に入れたワーフェデールのツィーター「スーパー3」によって見る影もなくなってしまった。
ジャズではさすがに見事な存在感を示すのだが、我が家ではクラシック系統の試聴が9割方を占めており、さすがにこの分野では弦楽器群を自家薬籠中のものにした「スーパー3」の足元にも及ばない。
もはやよほどの心変わりでもない限り今後の出番がありそうもないが、まるで「手のひら返し」のような薄情な仕打ちに自責の念がふつふつと沸き起こってくる。
同時に(過去のブログで)「あんなに褒めそやさなければよかった」と後悔している今日この頃(笑)。
☆ JBL075ツィーターの出番
この「スーパー3」がらみでもう一つ。
つい先日、近所にお住いのYさんがお見えになった。「ワーフェデールのスーパー3が来たので試聴してみませんか」とお誘いしたわけだが、「どうです、いい音でしょう!」と自慢したい下心が無かったと言えばウソになる(笑)。
すると、しばらく聴かれていたYさんが「たしかに音の光沢とかは群を抜いていますが、もう少し上方のレンジが欲しい気もしますね~。」
「ウ~ン、そうですかねえ・・・」と、つい心の中に動揺が走ってしまった。
独りで聴くときはいつも音楽に熱中してしまい、つい音質の方がおろそかになってしまう傾向があるのを自覚しているが、こうして仲間と一緒に聴いていると妙に冷静になって音質のアラに気づきやすいのも事実。
「ちょっと、075ツィーターをつけ加えてみましょうかね。」と、すかさず動いた。接続は実に簡単でマイカ・コンデンサーをSPコードのプラス線に挿入してSPターミナルに接着するだけである。
「いやあ、音の色艶といいレンジといいこれで完璧ですね。マイカコンデンサーの値はどのくらいですか?」
「ハイ、0.075μFですよ。」 「すると、同じ075という数字になりますね。」
「エッ、?!」なるほどと、つい運命的なものを感じてしまった(笑)。
いずれにしても、この前のブログで「清澄感があるので075ツィーターを付け加える気にサラサラならない。」なんて偉そうにほざいたが、舌の根も乾かないうちにこういう始末だから、そのうちきっと罰が当たることだろう(笑)。
万事がこういう調子なので、この頼りない作者の記事の内容をけっして鵜呑みにしてはいけませんからね~。
これからも「過去記事とのジレンマ」は、ずっと続きそうだが「正直に勝るものなし」と自身を慰めている今日この頃(笑)。