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響け白老産ムックリ ウポポイ開業まで1カ月 障害者らが制作

2020-03-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 03/24 05:00
 【白老】胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の4月24日の開業が1カ月後に迫る中、来場者に販売するアイヌ伝統楽器ムックリ(口琴)づくりが町内で進んでいる。地元のアイヌ民族と障害者、芸術家らが共同で商品化し、関係者は「アイヌ民族と障害者、和人が共につくる商品は多文化共生の象徴」と作業に励んでいる。
 ムックリを制作しているのは白老町を活動拠点とする文化芸術プロデューサー木野哲也さん(41)や若手工芸家の団体。知的障害者が通う町内の生活介護事業所「みらいえ」に包装作業を委託し、同封された説明書のQRコードをスマートフォンなどで読み取ると、地元のアイヌ文化伝承者山崎シマ子さん(79)がムックリを演奏する英語字幕付きの動画を見られる。ウポポイ中核施設の国立アイヌ民族博物館のミュージアムショップで千円(税抜き)で販売される予定だ。
 みらいえでは3月に入ってから障害者6人がムックリにひもを付け、包装する作業に取り組んでいる。作業代も支払われ、一間新平施設長は「地域の障害者を巻き込んだ商品の販売は多文化共生を体現する。施設をあげて協力したい」と歓迎する。
 木野さんらがムックリづくりを始めたのは2年前。「アイヌ文化を体感できる楽器」と興味を持つ一方、職人が年々減少していると知ったのがきっかけだ。職人に教えを請うなどして500個以上の試作を経て自信をつけた昨年10月、「いぶり工藝舎(こうげいしゃ)」を設立し、本格生産を始めた。
 みらいえや山崎さんに協力を呼び掛けたのは「アイヌの人々や障害者、自分たちのような和人が力を合わせてつくったムックリは多文化共生の象徴となる」(木野さん)と考えたためだ。地元でも若い世代によるアイヌ文化伝承の取り組みと注目され、ウポポイで販売されることになった。
 新型コロナウイルスの感染拡大で全国の国立博物館の臨時休館が続く中、ウポポイが予定通り開業できるか懸念する声もあるが、木野さんは「ムックリづくりを地域産業に育てたい。ウポポイ定番の土産になる」と開業を待ち望んでいる。(金子文太郎)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/405233
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