毎日新聞 2025/3/23 地方版 有料記事 771文字
網走市の道立北方民族博物館は、アイヌ民族やイヌイットなど、寒冷地で生活する先住民族の文化に焦点を当てた国内唯一の博物館だ。市は大陸とつながりがあったとされるオホーツク文化がかつて栄えた地域で、館長の呉人恵富山大名誉教授(言語学)は「北方民族について学ぶことは、豊かさとは何かを考える機会になる」と話す。
2月上旬、同館を訪れたさいたま市の会社員、岡田希実さん(42)は、ほぼ原寸大で復元されたイヌイットの竪穴住居を食い入るように見つめた。冷たい外気が居住空間に吹き込まないよう、地中のトンネルから出入りする構造に「知恵と工夫がすごい。どれも本当に興味深い」と驚いていた。
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