BAZZR 2024/08/09 BY JOJI INOUE
世界各地で生きる先住民を、10のフィクション&ドキュメンタリーをとおして見つめてみよう
COURTESY EVERETT COLLECTION//AFLO
現在、世界のおよそ90カ国に4億7600万人を超える先住民が暮らしており、これは地球の人口の約6.2%にあたるそう。先住民の権利の推進と保護を支持するという国連の姿勢を示すために制定された、8月9日の「世界の先住民の国際デー」を機に、映画を観てそうした人々に思いをはせてみるのはどうだろう。
知らなかった事実やさまざまな気付きをくれる、10のフィクション&ドキュメンタリーをラインナップ。
1『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』(2023)
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映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』ファイナル予告
ベテラン俳優レオナルド・ディカプリオが、長年タッグを組んでいる巨匠マーティン・スコセッシに企画を持ち込んだ本作は、1920年代に実際に起きた事件がベースの長尺&骨太サスペンス。
オクラホマ州にあるアメリカ先住民・オセージ族の土地で石油が発掘され、彼らは瞬く間に裕福に。だが、オイルマネーを巡る策略や裏切りが渦巻き、一族は次々と不審な死を遂げてゆく――。多くのアメリカ国民も存在すら知らなかったという“先住民の消された歴史”を、改めて世に知らしめた。
2『サーミの血』(2016)
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映画『サーミの血』予告編
北欧のラップランド地方で暮らす、先住民族サーミにまなざしを向けた物語。監督もサーミ人の血を引いており、本作が長編デビューとなる。
舞台は、サーミが劣等民族とみなされていた1930年代のスウェーデン。日常的な差別や同化政策にさらされながら生きるサーミの少女エレ・マリャが、自身のアイデンティティやサーミの伝統、未来に葛藤するさまを追う。運命を変えようとする彼女の姿が胸を打つ。
3『ソウルガールズ』(2012)
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ソウルガールズ(字幕版)
オーストラリアの先住民族、アボリジニ初の女性ボーカルグループ「サファイアズ」の実録ドラマ。サクセスストーリーに、アボリジニが被ってきた理不尽すぎる苦痛の歴史やベトナム戦争も絡めつつ綴る。
アボリジニ居住区に暮らすゲイル、シンシア、ジュリーは、カントリー歌手になることを夢見る3姉妹。差別意識が根強く残る1960年代当時、コンテストに出場するも落選してしまうが、会場でのある男との出会いが、彼女たちの運命を大きく変えてゆく。
https://www.harpersbazaar.com/jp/culture/tv-movie/g61789617/indigenous-people-movie-240809-hns/