NHK09月09日 18時20分
道が行ったアイヌの人たちに関するアンケート調査で、およそ3割の人がアイヌであることを理由に差別を受けたことがあると答えました。差別を受けた場面については「SNSなどインターネット上の書き込み」が最も多くなりました。
道はアイヌの人たちの生活実態などを把握するため、去年10月、1万1450人を対象に調査を行い、このうち地域バランスなどを踏まえて実施したアンケートでは15歳以上の472人から回答を得ました。
この中でアイヌであることを理由に差別を受けたことがあるか尋ねたところ、「本人が受けた」と答えた人は29%で、「身近な人が受けた」と答えた人は38%でした。
差別を受けた場面については「SNSなどインターネット上の書き込み」が最も多く42%で、次いで「職場」が13%、「学校」が10%などとなりました。
また差別の原因や背景を複数回答で尋ねたところ、「人種的偏見」が最も多く70%、次いで「民族の歴史的・社会的背景への無理解」が55%、「アイヌ文化への無理解」が46%などとなりました。
道の藥袋浩之アイヌ政策監は9日の道議会で「アイヌの人たちに対するいわれのない差別がいまもあることは明らかだ。道としてアイヌ文化や伝統への理解促進を図り、民族の誇りが尊重されるよう努めていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/sapporo/20240909/7000069720.html