桜井則彦 有料記事
北海道新聞2024年5月19日 20:46
嵐山公園のポロチセや先人の顕彰碑で祈りをささげたアイヌ民族の伝統儀式「チノミシリ・カムイノミ」(伊丹恒撮影)
アイヌ民族の伝統儀式「チノミシリ・カムイノミ」(聖なる地での祈り)が19日、旭川市と鷹栖町にまたがる嵐山公園の「アイヌ文化の森 伝承のコタン」で行われ、参加者が神や先祖に祈りをささげた。
旭川アイヌ協議会、旭川チカップニアイヌ民族文化保存会、ピリカウレシカの会でつくる実行委の主催で48回目。主催の関係者約30人に、見学者らを合わせ約50人が参加した。
同協議会、同保存会の川村久恵会長(53)が「若い世代も増え、伝承が続くことを先人たちは願っている。先輩や長老は若者への指導をよろしくお願いします」とあいさつ。民族衣装を着た参加者は、コタンのポロチセ(大きな家)の中で、いろりを囲み、神酒をイナウ(木幣)にかけて火の神にささげた。祭壇では大地や山など七つの神様に祈った。上川アイヌの長クーチンコロ、木彫り熊の名工松井梅太郎の顕彰碑でも供養を行った。
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※「チノミシリ・カムイノミ」の「リ」は小さい字。