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アイヌ民族と和人、平等な扱いがむしろ差別 浦幌の先住権確認訴訟で弁護団長講演

2022-09-13 | アイヌ民族関連
北海道新聞09/12 22:33 更新

浦幌町立博物館で講演する市川守弘弁護士
 【浦幌】ラポロアイヌネイション(旧浦幌アイヌ協会)の先住権確認訴訟で弁護団長を務める市川守弘弁護士(上川管内占冠村在住)が10日、「アイヌの権利問題に取り組む弁護士として」と題して町立博物館で講演した。市川さんは「アイヌ民族と和人を平等に扱うことは、むしろ著しい差別だ」と指摘した。
 この訴訟は、国と道を相手取り札幌地裁で審理が進んでいる。ラポロアイヌネイションは、先住権として浦幌十勝川でサケ漁を行う権利確認を求めている。
 市川さんは「国の主張は『法律は和人とアイヌ民族を区別することを禁じている。従って和人もアイヌ民族も権利は平等。その権利(サケ捕獲の権利)を法律が平等に禁じている』という内容。しかし、そもそもアイヌ民族は歴史的に見ても和人と異なる。和人と平等に扱うことは、むしろ差別だ」と述べた。
 その上で、個人の権利と集団の権利を分けて考える必要性があると指摘。「アイヌ民族個々人の権利は憲法上、もちろん和人と平等。一方、コタンという集団の権利は違う。コタンの権利は数百年もの間、自由にサケを捕獲してきた歴史から認められるべき集団固有の権利」と説明した。
 市川さんによると、この先住権確認訴訟は、アイヌ民族が和人と異なる集団であることと、その集団の権利をいかに認めさせるかがポイント。将来的には「サケ以外の自然資源についても権利主張していきたい」と話した。(椎名宏智)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/729995/
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