北海道新聞 2025年4月9日 12:30
アイヌ舞踊のリハーサルを真剣な表情で見つめる秋辺デボさん(右)=西野正史撮影
13日に開幕する大阪・関西万博で、北海道内外のアイヌ民族ら約220人が、地域の特色を生かしたアイヌ舞踊を披露する。総監督を務め、釧路市阿寒町に住むアイヌ民族の演出家秋辺デボ(本名・秋辺日出男)さんは5月17日の本番に向け、「人間も動物も植物も『互いに関係し、育て合っている』と伝えたい」と思いを込める。アイヌ民族が受け継ぐ平和への精神を世界中から集まる観客に広めたい考えだ。
「音声が流れたら、ゆっくりステージの前に出てきて。もっとゆっくりでいい」。札幌市内で4月5日に行われた初の全体リハーサルで、秋辺さんは踊り手たちの動きを確認した。国際的な舞台が初めてという若手も参加しており、「経験を積んで、世界に羽ばたいてほしい」と指導に熱が入った。
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