毎日新聞2022/10/30 16:00(最終更新 10/30 17:04) 2412文字
民間調査会社による47都道府県魅力度ランキングで13年連続1位に輝く「北海道」。
観光地として圧倒的な人気を誇り、豊富な海の幸や新鮮な牛乳やチーズなどの酪農製品、札幌ラーメンなどのご当地グルメ、雄大な自然、スキーなどのアウトドア…とにかく”非日常的“な魅力がいっぱいです。
そんな北海道には、漢字の一般的な読み方から想像するのが難しい地名がいくつもあります。
九州の2倍強という広い大地ゆえ、馴染みのないエリアだと道産子でも読めないものも少なくありません。「おとなの週末Web」では北海道の難読地名を取り上げながらその周辺の観光スポットやグルメも紹介していきます。読み方を学びながら束の間の旅気分を味わってみませんか?
今回は「神居古潭」です。何と読むでしょう?
答えは…
「かむいこたん」と読む旭川市の地名です。
雄大な大雪山連峰に抱かれた北海道第2の都市・旭川は、北海道のほぼ中央部に位置し、札幌からは特急を使って約1時間半で到着します。
盆地のため年間や昼夜の寒暖差が大きく、1902年には日本最低気温、氷点下41.0度を記録しています。
旭川中心部から車で西に30分ほど行った場所にある「神居古潭」は、市内有数の景勝地として知られています。長い年月をかけて造られた渓谷は、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪と、季節によっていつも違う表情を見せてくれます。私が訪れた秋は、吊り橋から望む川岸の紅葉が見事でした。
アイヌ語で「カムイ(神)コタン(集落)」と呼ばれ、古くからアイヌの人々の聖地とされてきました。
明治時代の北海道を舞台にした人気マンガ「ゴールデンカムイ」にも登場し、知っている方も多いのではないでしょうか。
国鉄の路線が引かれていたことから、神居古潭駅跡地やSLの展示などもあり、当時の雰囲気を感じることができます。
日本最北の動物園「旭山動物園」
中でも有名なのは、日本最北の動物園として知られる「旭山動物園」。行動展示で注目を集め、北海道を代表する観光スポットとして、国内外から多くの観光客が訪れます。
円柱の中をくぐり抜けるアザラシ、間近で泳ぐ姿が見られるホッキョクグマ、水中トンネルから空を飛んでいるように見えるペンギンなど、大人でも童心に帰った気持ちになります。
中でも、エサを食べる姿を通し、動物本来の行動などを観察できる「もぐもぐタイム」が人気です。飼育員さんが動物たちにエサをやりながら生態を詳しく説明してくれたりするので勉強になります。
先日、今年新しくオープンした「えぞひぐま館」で、ヒグマのもぐもぐタイムに参加しました。肉食だと思っていたヒグマが実は雑食性で、その季節や地域にあるものを食べている、というような話を聞き、何度も「へ~」と言葉に出してしまいました。
まるでヨーロッパ・どこを切り取っても映える「上野ファーム」
旭山動物園から車で約15分のところに位置しているのが、上野ファームです。
イギリスの庭作りをベースに、北海道の気候風土に合わせて造られた北海道ガーデンで、北国ならではの色鮮やかな花が、季節ごとに咲き誇ります。まるでムーミンの世界に入り込んだようです。
山の上には「虹色の椅子」や「空のブランコ」もあり、とにかくどこで撮影しても絵になるんです!
園内に隠れているノーム(妖精)を探すキッズイベントもあり、大人だけではなく子どもも楽しめます。冬期間は休業で、私は今シーズンの営業最終日に行きました。10月だったこともあって、園内はカボチャのオブジェなどで彩られ、一足先にハロウィン気分を味わえました。
誰もが虜になる、元祖ホルモンラーメン「モルメン」
旭川のグルメはたくさんあって選ぶのに困るくらいですが、オススメしたいのは、「ラーメン専門ひまわり」の元祖ホルモンラーメン「モルメン」。
ラーメンにホルモン?!と、最初に聞いたときはびっくりしましたが、肉厚のホルモンはプリプリした食感で、柔らかく、独特の臭みもありません。焦がされたホルモンの風味がスープにも溶け込み、とてもおいしかったです。見た目はこってりした感じですが、一気に食べ進められるくらいでした。
女性客も多く、幅広い年齢層に受け入れられているのだと実感します。いつも混んでいて、つい先日も、お昼時間を避けて行ったにも関わらず11人待ちだったので時間がなく諦めました。次にリベンジします!
まだまだ見どころも食事処も多い旭川。北海道で一番高い山、旭岳では日本一早い紅葉や初雪を見ることができるほか、美術館・博物館・資料館も多く、一日あっても足りないくらい巡れる場所があります。ぜひ自分らしいプランを立て、旭川を巡ってみてください。
文・写真/森順子
https://mainichi.jp/articles/20221030/mtm/00m/100/006000c
民間調査会社による47都道府県魅力度ランキングで13年連続1位に輝く「北海道」。
観光地として圧倒的な人気を誇り、豊富な海の幸や新鮮な牛乳やチーズなどの酪農製品、札幌ラーメンなどのご当地グルメ、雄大な自然、スキーなどのアウトドア…とにかく”非日常的“な魅力がいっぱいです。
そんな北海道には、漢字の一般的な読み方から想像するのが難しい地名がいくつもあります。
九州の2倍強という広い大地ゆえ、馴染みのないエリアだと道産子でも読めないものも少なくありません。「おとなの週末Web」では北海道の難読地名を取り上げながらその周辺の観光スポットやグルメも紹介していきます。読み方を学びながら束の間の旅気分を味わってみませんか?
今回は「神居古潭」です。何と読むでしょう?
答えは…
「かむいこたん」と読む旭川市の地名です。
雄大な大雪山連峰に抱かれた北海道第2の都市・旭川は、北海道のほぼ中央部に位置し、札幌からは特急を使って約1時間半で到着します。
盆地のため年間や昼夜の寒暖差が大きく、1902年には日本最低気温、氷点下41.0度を記録しています。
旭川中心部から車で西に30分ほど行った場所にある「神居古潭」は、市内有数の景勝地として知られています。長い年月をかけて造られた渓谷は、春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪と、季節によっていつも違う表情を見せてくれます。私が訪れた秋は、吊り橋から望む川岸の紅葉が見事でした。
アイヌ語で「カムイ(神)コタン(集落)」と呼ばれ、古くからアイヌの人々の聖地とされてきました。
明治時代の北海道を舞台にした人気マンガ「ゴールデンカムイ」にも登場し、知っている方も多いのではないでしょうか。
国鉄の路線が引かれていたことから、神居古潭駅跡地やSLの展示などもあり、当時の雰囲気を感じることができます。
日本最北の動物園「旭山動物園」
中でも有名なのは、日本最北の動物園として知られる「旭山動物園」。行動展示で注目を集め、北海道を代表する観光スポットとして、国内外から多くの観光客が訪れます。
円柱の中をくぐり抜けるアザラシ、間近で泳ぐ姿が見られるホッキョクグマ、水中トンネルから空を飛んでいるように見えるペンギンなど、大人でも童心に帰った気持ちになります。
中でも、エサを食べる姿を通し、動物本来の行動などを観察できる「もぐもぐタイム」が人気です。飼育員さんが動物たちにエサをやりながら生態を詳しく説明してくれたりするので勉強になります。
先日、今年新しくオープンした「えぞひぐま館」で、ヒグマのもぐもぐタイムに参加しました。肉食だと思っていたヒグマが実は雑食性で、その季節や地域にあるものを食べている、というような話を聞き、何度も「へ~」と言葉に出してしまいました。
まるでヨーロッパ・どこを切り取っても映える「上野ファーム」
旭山動物園から車で約15分のところに位置しているのが、上野ファームです。
イギリスの庭作りをベースに、北海道の気候風土に合わせて造られた北海道ガーデンで、北国ならではの色鮮やかな花が、季節ごとに咲き誇ります。まるでムーミンの世界に入り込んだようです。
山の上には「虹色の椅子」や「空のブランコ」もあり、とにかくどこで撮影しても絵になるんです!
園内に隠れているノーム(妖精)を探すキッズイベントもあり、大人だけではなく子どもも楽しめます。冬期間は休業で、私は今シーズンの営業最終日に行きました。10月だったこともあって、園内はカボチャのオブジェなどで彩られ、一足先にハロウィン気分を味わえました。
誰もが虜になる、元祖ホルモンラーメン「モルメン」
旭川のグルメはたくさんあって選ぶのに困るくらいですが、オススメしたいのは、「ラーメン専門ひまわり」の元祖ホルモンラーメン「モルメン」。
ラーメンにホルモン?!と、最初に聞いたときはびっくりしましたが、肉厚のホルモンはプリプリした食感で、柔らかく、独特の臭みもありません。焦がされたホルモンの風味がスープにも溶け込み、とてもおいしかったです。見た目はこってりした感じですが、一気に食べ進められるくらいでした。
女性客も多く、幅広い年齢層に受け入れられているのだと実感します。いつも混んでいて、つい先日も、お昼時間を避けて行ったにも関わらず11人待ちだったので時間がなく諦めました。次にリベンジします!
まだまだ見どころも食事処も多い旭川。北海道で一番高い山、旭岳では日本一早い紅葉や初雪を見ることができるほか、美術館・博物館・資料館も多く、一日あっても足りないくらい巡れる場所があります。ぜひ自分らしいプランを立て、旭川を巡ってみてください。
文・写真/森順子
https://mainichi.jp/articles/20221030/mtm/00m/100/006000c