北海道新聞 2025年3月13日 18:28
しょこつがわ連携研究会代表の竹内正美さん。奥に見えるのが松浦武四郎が記したとみられる洞窟
【滝上】江戸末期の探検家松浦武四郎が野宿した洞窟が滝上にあるらしい―。そんな話を聞きつけ、地域の歴史に詳しい町内の竹内正美さん(76)に案内してもらって「武四郎の洞窟」とおぼしき場所を訪ねてみた。
山に入るため、雪が降る前の昨年9月中旬に現地を訪れた。
滝上町と士別市を結ぶ道道を上紋峠方面へ向かい、人家が途絶えてからしばらく走ると、竹内さんが車を止めた。そこから道路脇の木立を徒歩で突っ切った。たどり着いたのは、渚滑川の支流であるサクルー川の岸辺。竹内さんが対岸の崖を指さす。そこにぽっかりと口を開けていたのが、くだんの洞窟だった。
武四郎が渚滑川流域を踏査した際の記録「西部志与古都(しょこつ)誌」には「ホール」と呼ばれる場所として、こう記されている。
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