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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

内部通報制度とグリーバンスメカニズム(2023年11月号)

2023-12-01 | 先住民族関連

東京弁護士会2023/11/30

内部通報制度と似た概念として、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page22_001608.html#section1)内で示された、苦情処理メカニズム(グリーバンスメカニズム)があります。
2022年9月には、全事業者が対象となっている、「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン(以下、「ガイドライン」という。(https://www.meti.go.jp/press/2022/09/20220913003/20220913003.html))」も策定され、注目度や導入にむけての動きが加速しているのではないでしょうか。
グリーンバンスメカニズムとは、企業活動の中で人権侵害がなされた場合に、適切な救済へのアクセスが備わっていることを確保する仕組み(通報窓口の設置など)のことです。内部通報制度が、社内の問題や不正行為を発見した社員が上司をとおさず、社内の窓口へ報告できる制度のことを意味するところ、共通項としては、違法または不適切な企業活動により何らかの被害、損害が発生している場合に、通報を受け早期にその事実を探知して是正するための窓口を設ける点が挙げられます。 内部通報制度とグリーバンスメカニズムの構築については、上記共通項があることから、別個の仕組みを設ける必要はないと言われています。しかし、各制度の違いを認識し、いずれの制度の要請にも応える形に仕組みを変化させるため、既存の制度の問題点を洗い出し、改善する必要があります。 そこで、本コラムでは、2つの制度の違いを簡単に整理し、両制度の要請に1つの仕組みで応える際の難点について考えようと思います。
1.内部通報制度
内部通報制度の構築については、主に法令に関連した検討が求められます。
(1)法規制の存在の調査 内部通報制度に関連した法規制としては、国内では、公益通報者保護法だけでなく、個人情報保護関連・労働法関連の法規制が考えられます。さらに、グローバルな制度を構築する場合には、海外も含め規制の存在や内容について調査を行う必要があります。 例えば、個人情報保護関連の規制について考えてみます。全世界を対象とした制度を構築し、通報の集約先を日本本社にした場合、通報内容に通報者や被通報者の個人情報が含まれる可能性があります。その場合、通報者の所在する国によっては、他国への個人情報の国外移転および第三者提供について規制を設けており、法令対応を求められる可能性があります。このような対応の可否を判断するためにも、制度内の情報の流れを把握し、各国個人情報保護関連の規制の調査・検討が必要になります。
(2)各規制に応じた対応  上記、(1)で調査し、適用を受けると判明した法令の定めに従って、対応が必要になります。 例えば、個人情報保護法に基づいた対応は、制度に関する従業員等への通知(通知事項は各法令で異なる)、従業員等からの同意取得(同意の取得方法、説明事項、書式、言語、が規定されている法令もある)、Data Transfer Agreement等の締結(法令上の要請に応じて実施)などが考えられます。
2.グリーバンスメカニズム
グリーバンスメカニズムの構築については、「指導原則」記載の要件を充足することが必要になります。具体的には、「①正当性、②利用可能性、③予測可能性、④公平性、⑤透明性、⑥権利適合性、⑦継続的な学習源、⑧対話に基づくこと」です(詳しくは、ガイドライン29ページ参照)。苦情の対象事項は、人権への負の影響を引き起こした又は助長している事項と広範です。また、対象者となる「ステークホルダー」とは、取引先関係、労働組合・労働者代表、消費者のほか、市民団体等のNGO、業界団体、人権擁護者、周辺住民、先住民族、投資家・株主、国や地方自治体等、広く該当するとされています。  その他、関連する法規制(特に個人情報保護関連)の調査も必要です。
1つの仕組みで両制度の要請を満たそうとするとき、グリーバンスメカニズムの対象事項や対象者に応じた、仕組み構築(窓口選定や多言語対応、通報への対応方針策定など)と各種法令対応を同時に行うことになり、対応の困難さがあると思います。 現在の内部通報制度を取り巻く動向の一情報として、本コラムが参考になれば幸いです。

https://www.toben.or.jp/know/iinkai/koueki/column/202311.html


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女性蒸留長を起用、真のジェンダー平等を目指す高級テキーラ企業の挑戦【エディターズOKINI】

2023-12-01 | 先住民族関連

ELLE2023/11/30

男性優位社会とされてきたテキーラ業界において、メキシコ発のプレミアムテキーラブランド「クラセアスール(Clase Azul)」は、ブランド初の女性蒸留長を起用するなど、女性の活躍推進をサポートする企業としても世界から注目されています。

BY HIKARU SATO

CLASE AZUL MÉXICO

メキシコと聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。テキーラ、サボテン、スパイシーなタコス、映画『007 スペクター』の冒頭シーンにある「死者の日」のにぎやかなパレードや、ディズニー映画『リメンバーミー』を観てメキシコ人の死生観を学んだ人もいるかもしれません。社会的背景や政治の話になると…おそらく、男性優位社会のイメージや麻薬カルテル絡みの犯罪事件を思い浮かべる人も少なくないはず。

事実、メキシコには「マチスモ(machismo)」という男性優位主義が根強かった(根強い)国です。さらに国内では、女性に対しての暴力や殺害(フェミニサイド=Feminicidio)など男尊女卑・女性蔑視の社会的問題が内在している国でもあります。

愛されるプレミアムテキーラ「クラセアスール」の魅力

そんなメキシコにおいて、昨今、注目を集めているのがプレミアムテキーラ「クラセアスール」。製法からボトル作りまで「100%メキシコ」にこだわったテキーラで、美しいデキャンタ(ボトル)のデザインは、まさに芸術品! アートを施しているほとんどのスタッフが、ローカルコミュニティであるメキシコ先住民族の女性たちなのです。彼女たち職人の手作業によって、1本1本丁寧に作られています。そのデザイン性だけでなく確固としたクオリティは素晴らしく、香り高く上質な味わいは、ハリウッド俳優や世界の富裕層から支持されているテキーラ。熟成の月日によって値段に幅があり、商品価格はなんと…約2万円~約30万円台!!

メキシコ文化保護のために非営利組織を持つ

クラセアスールは、メキシコ文化の保護に取り組んでいます。非営利組織「カウサ・アスール財団(Fundación Causa Azul)」を企業内に持っており、この財団を通じてメキシコの職人たちと伝統技術を守りながら、彼女/彼らにとって尊厳のある生活をおくれるためにサポートをし続けているのです。まさに持続可能性を追求している企業というわけなのです。

女性のエンパワーメントに特に力を入れる

そして、特に女性に対する機会均等に対して力を入れている企業として注目度が高いのです。

メキシコ国内における先住民女性が言語的、性別的、社会的地位、経済的地位から、高い脆弱性と差別がある事実に着目し、ローカルコミュニティの女性たちを積極的に採用しています。ただ、採用しているわけではなく、手先が器用な先住民女性の能力を評価しデキャンタのペイントを施す職人として採用しているのです。 工場で働く従業員の半数以上が女性で、その中の3割がメキシコの小規模コミュニティ(メキシコ先住民)出身の職人になっているようです。

また女性のエンパワーメントに対する取り組みとしては、ブランド初の女性蒸留長ヴィリディアナ・ティノコ氏を採用したのもそのひとつです。男性優位な考え方は根強い小さなコミュニティの村では、いまだ“蒸留所に女性が入ると悪いことが起こる”という考え方が残っているそうです…。そんな業界の背景もあるなか、女性蒸留長を起用することは革新的とも言えます。

https://www.elle.com/jp/culture/career/g45968301/first-female-distiller-in-chief-of-clase-azul-effort-toward-true-gender-equality/


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カナダの森林専門家や環境NGOら、経産省に輸入バイオマス支援中止を求める

2023-12-01 | 先住民族関連

「豊かな森が伐採され、生物多様性と炭素貯蓄が失われる」

FoE Japan2023年11月30日 17時26分

日本のバイオマス発電促進による燃料需要の拡大により、カナダの原生林の伐採が進んでいる実状を訴えるために来日したカナダの森林専門家らが、29日、輸入燃料を使ったバイオマス発電の支援中止を求める公開書簡を経済産業省に提出しました。書簡には、日本、カナダ、アメリカ、EU、インドネシア、マレーシア、オランダ、ガーナ、チリなどの世界各国から19の環境NGOが連名しました。

伐採の危機にさらされるカナダ・ブリティッシュコロンビア州の原生林

公開書簡を提出したのは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州で活動する森林攪乱生態学者のミシェル・コノリーさんら。コノリーさんは、先住民族コミュニティとともに野生生物と気候に配慮した森林施業の構築に取り組むかたわら、環境NGO「コンサベーション・ノース」を運営しています。

コノリーさんは、「木質ペレットの生産のため、ブリティッシュコロンビア州の豊かな原生林が伐採されている。カリブー(トナカイの仲間)を含む多様な野生生物の生息地が脅かされている。人工林への転換が進められているが、もとの天然林とはまったく別のものである。“持続可能“という言葉とかけ離れた実態に目を向けてほしい」と語りました。

また、同席したビクトリア在住のジャーナリストで資源政策アナリストのベン・パーフィットさんは、「カナダで生産された木質ペレットの55%は日本に輸出している。豊かな森林を切りつくし、森林資源が枯渇したため、伐採速度は減少してきている。森林を保護すべきだという市民の声も高まってきている。日本企業がこのままカナダの木質ペレットに依存し続けることは、リスクが高い」と指摘しました。

固定価格買取制度が導入された2012年以降、日本の木質ペレットの輸入量は急増しています。2022年、日本はカナダから130万トン以上の木質ペレットを輸入しました。

書簡では、「燃料需要の拡大は森林の減少・劣化の原因となり、生物多様性を脅かすのみならず、森林や土壌の炭素貯留を減少させる」とし、気候や森林を破壊する輸入バイオマス燃料を使うバイオマス発電への支援を中止することなどを求めています。

公開書簡の全文は以下からご覧ください。

https://foejapan.org/issue/20231129/15129/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000077060.html


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Googleが年間1億ドルを支払ってニュース配信を再開することでカナダ政府と合意

2023-12-01 | 先住民族関連

Gigazine2023年11月30日 11時59分

2023年6月からGoogleによるニュース配信が停止しているカナダで、カナダ政府とGoogleがニュース配信を再開する方針で合意しました。合意内容に基づき、Googleは報道事業へ年間1億ドル(約108億円)の財政支援を行うことになります。

報道機関の倒産が相次いでいることを受けて、カナダでニュース配信事業者が報道機関に使用料金を支払うように定めた通称「オンラインニュース法」法案が作られ、2023年6月に議会を通過しました。全世界でニュース配信サービスを提供しているGoogleは、これを受けてカナダでのニュース配信を停止。法律の発効に先立ち、Googleとカナダ政府は協議を行ってきました。
遺産大臣のパスカル・セント=オンジ氏は以下の通り声明を発表しました。

「数週間にわたる生産的な議論を経て、オンラインニュース法の施行に向けてGoogleとともに前進する道筋をつけられたと発表できることをうれしく思います。この合意は、報道機関に利益をもたらし、Googleがカナダ人に対して信頼性の高いニュースコンテンツ提供者として重要な役割を果たすためのものです」
「枠組みの一環として、Googleは独立系の報道機関や先住民族、公用語の少数派コミュニティのニュースビジネスを含むカナダ中の幅広い報道事業に対して、インフレ率に連動して年間1億ドルの財政支援を行います。Googleは、単一の団体と協力し、対象となるニュース事業者すべてに、事業者のジャーナリスト数に基づいて拠出金を分配するオプションを持ちます」
「持続可能なニュース・エコシステムは誰にとっても有益なものです。ニュースとジャーナリズムは、コミュニティに情報を提供し、市民の参加を促し、フェイクニュースの台頭に対抗する役割を果たします。ニュースへのアクセスは、カナダ人が民主主義社会に参加し、恩恵を十分に受けるのに役立ちます。報道機関の人員削減や閉鎖により、カナダのニュース業界の健全性は危機に瀕しています」
「政府は、オンラインニュース法が報道機関とデジタルプラットフォームにとって、実行可能で公平な枠組みであることを確信しています」
カナダのオンラインニュース法は2023年12月19日発効です。

https://gigazine.net/news/20231130-google-canada-online-news-law/


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中川大志がハワイの知られざる歴史に迫る「ワクワクしながら学ばせていただきました」『中川大志の地球アドベンチャー』24年1・2放送

2023-12-01 | 先住民族関連

TV LIFE 11/30(木) 7:03配信

『中川大志の地球アドベンチャー 地上の楽園ハワイ 星空を旅した海の民を追え!』(BS-TBS、BS-TBS 4K 午後9時~10時54分)が、2024年1月2日(火)に放送されることが決定した。

【写真】大きな魚を釣り上げ歓喜の表情を見せる中川大志

 コロナ渦で人の行き来が減ることにより、豊かな自然を取り戻したハワイ。この島は今、再び多くの観光客でにぎわいを見せている。そんなハワイには知られざる歴史が…。今から1000年以上前、はるか彼方の地からハワイ諸島まで海を渡り、大航海を成し遂げた、勇猛果敢な開拓者たちがいた。彼らは一体どこから、どうやって来たのか。

 この番組では、中川がオアフ島を訪れ、 “3つの謎”(どこからハワイに来たのか?・どうやって来たのか?・なぜハワイに来たのか?)を基にその歴史に迫る。

 ハワイの歴史を知るためには欠かせないオアフ島にある「ビショップ博物館」を訪れた中川。そこで先住民はどこから来たのかを知るカギとなる、日本人考古学者・篠遠喜彦が発見したあるものの話を聞き、先住民の謎に迫る。

 ハワイの先住民はカヌーに乗ってやってきたと言われている。当時の航海をシミュレーションしているという船「ホクレア号」に乗船していた日本人女性に会う。そこで何を頼りに航海をしていたのか、船の上での生活、船に乗せていたものなどを聞く。また、実際にハワイの海に出て、星空を眺める。

 海を渡ってきた先住民の胸の内を知るため、中川自ら当時の生活を体験することに。タロイモを収穫し、タロイモを使った料理を食べ、釣りの体験も。また、古代ハワイアンにとって神聖な場所であるカエナ・ポイントでハイキング。そこには、死後の国へ飛び立つといわれる場所があった。

<中川大志 コメント>

お正月に、1人で2時間特番…?! しかも海外ロケ…?!

僕で本当に大丈夫なんでしょうか(笑)。

今までにないオファーに、最初は驚きと戸惑いもありましたが、ハワイに行けるならそれ以上にうれしいことはない! と引き受けさせていただきました。

写真集の撮影以来、約5年ぶり2度目のハワイでしたが、今回は皆さんが思い浮かべる”THEハワイ!”はほとんどなし。

太平洋のど真ん中にポツンと浮かぶこの島に、一体どうやって人類はたどり着いたのか。言われてみれば考えたこともなかったハワイの歴史を、ワクワクしながら学ばせていただきました。帰りの飛行機で空から見えたハワイの島は、なんだか今までと違って見えました。この番組を見てくださった方も、きっとハワイに抱く印象が大きく変わるんじゃないでしょうか。先人たちの途方もない大冒険から、今を生きる僕たちも、きっと受け取る物があると思います。

お楽しみに!

<菅慶彦プロデューサー コメント>

中川大志さんが二つ返事でオファーを受けてくれたことから大冒険が始まりました。

子供の頃から俳優として活躍している中川さん。一視聴者として彼の成長を見届けてきましたが、今回のハワイ取材はそんな彼のイメージが大きく変わる旅だったなぁと今、振り返っています。

そして、同じくハワイも日本人が好むリゾート地として知られていますが、今回の取材で大きく印象が変わりました。

番組では、人類未踏の地だったハワイに到達した、先人たちの軌跡や今のハワイアンのソウルを追いかけます。中川さんがロケ中、ワクワクを抑えきれずに、カメラを忘れて「あれはなんですか?」「これはなんですか?」と次々と質問していく様子がとても新鮮で、俳優・中川大志とは違う一面が見られた瞬間でした。

このハワイ冒険旅で皆さんにご覧いただけるとプロデューサー冥利に尽きます。お楽しみに!

https://news.yahoo.co.jp/articles/ed0389f0d4d4e34cca9cd3f4f8c3dd2db65f07b0


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ゾウが運ぶ共存の願い

2023-12-01 | 先住民族関連

EPA時事】2023.11.30

29日、インド南部ベンガルールでずらりと並んでいるのは、先住民アーティストが手掛けた実物大のアジアゾウの彫刻。人間と野生動物の共存を呼び掛けるために世界各地で巡回展示される予定だ。 

https://hongkong.keizai.biz/gpnews/1347323/


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遺伝学:アフリカにおけるバントゥー語の歴史を探究する

2023-12-01 | 先住民族関連

Nature2023年11月30日

アフリカのサハラ砂漠以南に存在するバントゥー語話者の非常に大きな集団は、西アフリカを起源として、その後、南方と東方に徐々に持続的に居住域を拡大していった可能性が非常に高いことが研究によって示された。このことを報告する論文が、Natureに掲載される。今回の研究では、現代人と古代人の遺伝的解析から、バントゥー語話者の進化史に関する新たな知見が得られた。バントゥー語話者の人口は、約6000~4000年前に西アフリカで増え始めた。

バントゥー語族は500以上の異なる言語で構成されており、サハラ以南のアフリカ全体で約3億5000万人がバントゥー語を話している。バントゥー語話者集団の拡大パターンは経度に沿ったものであり、さまざまな気候や環境を通過していた点は注目に値する。これは、緯度に沿って移動し、類似した地形を横断することよりずっとまれなことだった。

今回、Carina Schlebuschらは、1763人の現代人のゲノムデータセットを照合した。その内訳は、147集団に属するバントゥー語話者1526人とそれ以外のサハラ以南のアフリカの住民237人で、過去の遺伝学的研究で解析対象にならなかった117集団のバントゥー語話者も含まれており、これによってバントゥー語族の主要な語派が全て研究対象となった。これに加えて、現在のザンビアと南アフリカに所在する後期鉄器時代の遺跡で出土した12体の遺骨(97~688年前のもの)から採取されたDNAの塩基配列が解読され、古代のバントゥー語話者の移動パターンの歴史に関する知見が得られた。Schlebuschらは、遺伝的モデル化、言語的モデル化、地理的モデル化を併用して、バントゥー語話者の集団の歴史と移動を分析した。

遺伝的データから、バントゥー語話者の集団は西アフリカを起源とし、コンゴの熱帯雨林を通ってアフリカの東部と南部に拡大したことを示す証拠が得られた。Schlebuschらは、バントゥー語話者集団の発祥地からの距離が長くなるにつれて遺伝的多様性が低下するというパターンを観察した。また、こうした分析から、バントゥー語話者集団と先住民群の間で混合があった証拠が得られ、それも集団の発祥地からの距離が長くなるとともに減少していた。この相関関係は、バントゥー語話者集団が移動する際に多様な気候や地形を通過したにもかかわらず、この集団が拡大する勢いが比較的一定であったことを示唆している。そして、現在のザンビアとコンゴ民主共和国が、異なる語派の間の相互作用があった地点であり、バントゥー語話者の集団の拡大にとって重要な地点だったことも明らかになった。

以上の結果は、アフリカの集団に関する将来の研究のための貴重な情報資源であり、これらの集団における遺伝的変異や健康を研究するための情報資源にもなる可能性がある。

doi:10.1038/s41586-023-06770-6

http://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/14723


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全米の昨年自殺者数、過去最多 75歳以上の高齢男性が際立つ

2023-12-01 | 先住民族関連

DAILYSUN 11/30/2023

全米の昨年自殺者数、過去最多
75歳以上の高齢男性が際立つ

2022年に全米で自殺した人が5万人近くに上り、1941年以来の高水準となったことが、政府の統計で明らかになった。自殺率が最も高かったのは75歳以上の男性で、人口10万人あたり約44人、15〜24歳の2倍になっていた。

全米で100万人以上の死者を出した新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの人々が孤立と恐怖に陥った。精神衛生の専門家によれば、医療従事者の不足をはじめ、毒性を一段と増した違法薬物の供給、さらには銃器が普及したことで、自殺が増加したとされる。

人種・民族でみると、米国先住民とアラスカ先住民の自殺率は、他の米国人と比べると、ほぼ2倍に達している。世代別では、10~14歳の子どもの自殺率は21年と比較して、18%減少しており、15~24歳では9%減少した。この世代の自殺率は、コロナ禍のレベルに戻ったという。

自殺予防団体の関係者は、25~34歳の女性の自殺率が22年に大幅に増加し、彼女らのサポートが必要との認識を示す。一方、銃器による自殺は、健康状態の悪化や、大切な人の喪失、社会的孤立などを経験することによって、加齢とともに増加する。自殺願望を抱くのは女性の方が多いものの、実際に自殺する確率は男性が女性の4倍に上っているという。(29日、ウォール・ストリート・ジャーナル

https://www.dailysunny.com/2023/11/30/nynews231130-2/


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