毎日新聞 2014年02月28日 20時48分(最終更新 02月28日 23時24分)
【シンフェロポリ(ウクライナ南部)真野森作】「ファシストからクリミア半島を守ろう」。ウクライナ南部クリミア自治共和国の首都シンフェロポリでは27日夕(日本時間28日未明)、議会前に1000人以上のロシア系住民が集結。ヤヌコビッチ前大統領を追放したウクライナ新政権に、怒りをぶちまけた。ロシア系議員だけが出席する中、5月25日の大統領選に合わせて、自治権拡大を求める住民投票実施が議決されると「ウラー!(万歳)」と大きな歓声が広がった。
白、青、赤のロシア旗多数を打ち振る議会前の群衆。その一人の若者は「1992年憲法」とのプラカードを高く掲げていた。当時の自治共和国憲法では公選大統領と一定の外交権が認められており、その復活は自治拡大を意味する。
クリミアはロシア系住民が6割を占め、ロシア語話者は9割に達する。ウクライナの極右政党「自由」からも入閣した新政権に対しては、不信感と自衛ムードが渦巻く。
地元紙記者によると、クリミアで不安が高まっているのは(1)旧野党勢力がロシア語の公用語扱いを認めてきた法律を破棄(2)ウクライナ民族主義拡大への警戒感(3)新政権の反ロシア化の恐れ−−の三つが主な原因という。ロシア系住民の間では、ウクライナからの独立論やロシアとの統合を求める声が上がっている。
一方、先住民族のクリミア・タタール人は、そうした声に反発する。26日には、反露の立場を取る一部のタタール人集団とロシア系住民との間に衝突が起きた。タタール人組織「メジュリス」広報担当のレイラ・ムスリモワさんは「クリミアでタタール人は13%しかおらず、投票が実施されれば独立やロシア編入が決まる可能性が高い。我々はウクライナ内での自治を望んでおり、受け入れがたい」と強調した。
http://mainichi.jp/select/news/20140301k0000m030087000c.html
【シンフェロポリ(ウクライナ南部)真野森作】「ファシストからクリミア半島を守ろう」。ウクライナ南部クリミア自治共和国の首都シンフェロポリでは27日夕(日本時間28日未明)、議会前に1000人以上のロシア系住民が集結。ヤヌコビッチ前大統領を追放したウクライナ新政権に、怒りをぶちまけた。ロシア系議員だけが出席する中、5月25日の大統領選に合わせて、自治権拡大を求める住民投票実施が議決されると「ウラー!(万歳)」と大きな歓声が広がった。
白、青、赤のロシア旗多数を打ち振る議会前の群衆。その一人の若者は「1992年憲法」とのプラカードを高く掲げていた。当時の自治共和国憲法では公選大統領と一定の外交権が認められており、その復活は自治拡大を意味する。
クリミアはロシア系住民が6割を占め、ロシア語話者は9割に達する。ウクライナの極右政党「自由」からも入閣した新政権に対しては、不信感と自衛ムードが渦巻く。
地元紙記者によると、クリミアで不安が高まっているのは(1)旧野党勢力がロシア語の公用語扱いを認めてきた法律を破棄(2)ウクライナ民族主義拡大への警戒感(3)新政権の反ロシア化の恐れ−−の三つが主な原因という。ロシア系住民の間では、ウクライナからの独立論やロシアとの統合を求める声が上がっている。
一方、先住民族のクリミア・タタール人は、そうした声に反発する。26日には、反露の立場を取る一部のタタール人集団とロシア系住民との間に衝突が起きた。タタール人組織「メジュリス」広報担当のレイラ・ムスリモワさんは「クリミアでタタール人は13%しかおらず、投票が実施されれば独立やロシア編入が決まる可能性が高い。我々はウクライナ内での自治を望んでおり、受け入れがたい」と強調した。
http://mainichi.jp/select/news/20140301k0000m030087000c.html