楓の種子が朱色に染まる、
2枚羽で今にも飛んでいきそう、
突然落ちてきた、
1個の夏蜜柑、
見上げると木守の蜜柑が1個、
森への入口、
雨に輝く木道が始まる、
傘を差しながら奥へ奥へと進む、
一方が崖、
一方には沼が添う、
沼にコウホネが顔を出す、
雨足が激しくなる、
翻弄されるかのように、
1個のコウホネが、
雨の中、
濡れながらも川鵜が1点を見つめる、
何時もと違った、
毅然とした姿、
沼の水面に木が溶け込む、
不思議な景色、
雨音だけが聞こえてくる、
静かな空間が広がる、
水辺の草が突然そよぐ、
一陣の風が舞う、
定点観測の杭、
ラクウショウの林に入る、
木道が水面に触れる、
突然視界が開ける、
小一時間の散策、