今日、大阪の一心寺・日想殿であった「関西の三奇人ふたたび」という『鼎談』（うん？！）を聞きに行った。関西の三奇人とは表題にあげた安藤忠雄、渡辺豊和さんに加えて毛綱モン太さんだが毛綱さんはもう故人で遺影参加である。これは、まあ渡辺さん（側）が仕掛けたイベントであろう。渡辺さんと毛綱さんは神戸大の向井正也先生（教授、京大建築卒、向井先生の助手を毛綱さんが勤めていた）を通じて知り合った仲らしい。毛綱さんと山口文象さん（渡辺さんが勤めたRIAの「親分」）のことを主に書いた渡辺さんの本『文象先生のころ 毛綱モンちゃんのころ』の出版イベントのようだった。だから参加費３千円のうち本代が含まれ2200円であった。どうも17時から渡辺さん安藤さんのミニ講演があったようだがインターネット情報が間違っていて私は18時頃に行ったら、この一心寺の場所貸し主の高口恭行和尚に境内入り口付近で会った。今日のイベントでは本当はホストとして座談に加わる筈だったのに鎌倉に用事とて挨拶だけだったらしい。「じゃあ又」とすれ違った。どうも安藤忠雄さんともすれ違いだったらしく、後の対談の終わりごろ安藤さんは「高口和尚は喋らないの？」と聞いていた。どうも高口さんの一言を期待していた口ぶりだった。それはともかく一心寺の日想殿へは私は二度目の訪問と思う。
あがって受付をすませ中に入ると、ざっと二三百人の参加、学生が多いかな。丁度、渡辺さんがスライドで「曼荼羅計画（？）」などを説明していた。その後、二人の対談となった。テーマは『世界のなかの国土像・設計像』という壮大なものだ。渡辺さんは、毛綱さんの「反住器」を盛んに持ち上げ話した。安藤さんもアメリカに行った時、向こうの人から「反住器」にショックを受けたと聞いたようだ。「反住器」とはWikipediaによると「8m角の立方体（建築本体）のなかに4m角の立方体（部屋）が有り、そのなかに1.7m角の立方体(家具）が有り、三者は同形にデザインされているという。これは「反機能」を「入れ子」の概念で表現しようとしたものである」とある。まあ人間は適応力があるから機能からある程度ずれても面白がって使うこともあるが、「反住器」は極端すぎる。安藤さんの「住吉の長屋」のほうが現実にも配慮している。あと、渡辺さんの質問に応える形の安藤さんの発言から気に留まったことをメモ的に書いておく。(1)今は建築は商売のネタ（例えば超高層住宅）になっていて自分の哲学が押し通せない。まあ流行はどんどん変わる、例えばイブスキンがもてていてもすぐに廃れるおそれが強い。(2)ハーバードのグロピウスから槇 文彦さんらの流れに注目したことがある。(3)磯崎 新さんは建築やるにはパトロンが必要と言っているがその通り。（今それは誰か。昔は西洋では教会であったり国王であったりした。教会建築や宮殿建築に優れたものが出てきている。パトロンとクアイアントはどう違うか・・地域住民、市民、国民はパトロンになれないのか。(4)今、哲学とか魂と言っても若い人には通じにくい。しかし、魂や哲学を持った建築家の作品が後世残るだろう。
安藤さんによると、昔、渡辺さんがル・コルビュジェニアルバー・アールトを加えたのが良い、と言っていたようだが・・。
私は聞きつつ、やはり「歴史」という天の声を聞いたように感じた。歴史を乗り越えることと歴史を尊重すること、これをきちんと押し進めれば普遍的な建築が得られるだろう。
安藤さん、渡辺さんそして毛綱さんは1970年代に関西で知り合って切磋琢磨だったようだ。他に安藤さんは水谷えいすけさん（故人）の名も上げていた。高口恭行さんも私も彼らと同世代である。
19時前に対談は終わった。19時から布野修司さん（滋賀県立大）らのスペシャル・セッションがあるようだが用事で退出した。高田光雄さん（京大）の顔も見たが、両人に挨拶できなかった。
建築評論を本格的にやってみようかな、とも思う時間だった。
安藤忠雄さん言及ブログ：http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/9472e73d2c3bea7bbaab95580b323a43
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c19d6411b0e153a2ab598f67d28ae3dc
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/9ae3f30ba355a03ed03f14026e801ad1
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c31efcad37d667266671c083e42e5010
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/5fc5c063cac22065f3c160b0c86facc5
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/60792fa31121da1b3c7f329bafd6010c
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/2520a8c54a7c448ee30f7467ea651e77
毛綱モン太さん言及ブログ：http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c19d6411b0e153a2ab598f67d28ae3dc
(写真は、渡辺豊和さん）
あがって受付をすませ中に入ると、ざっと二三百人の参加、学生が多いかな。丁度、渡辺さんがスライドで「曼荼羅計画（？）」などを説明していた。その後、二人の対談となった。テーマは『世界のなかの国土像・設計像』という壮大なものだ。渡辺さんは、毛綱さんの「反住器」を盛んに持ち上げ話した。安藤さんもアメリカに行った時、向こうの人から「反住器」にショックを受けたと聞いたようだ。「反住器」とはWikipediaによると「8m角の立方体（建築本体）のなかに4m角の立方体（部屋）が有り、そのなかに1.7m角の立方体(家具）が有り、三者は同形にデザインされているという。これは「反機能」を「入れ子」の概念で表現しようとしたものである」とある。まあ人間は適応力があるから機能からある程度ずれても面白がって使うこともあるが、「反住器」は極端すぎる。安藤さんの「住吉の長屋」のほうが現実にも配慮している。あと、渡辺さんの質問に応える形の安藤さんの発言から気に留まったことをメモ的に書いておく。(1)今は建築は商売のネタ（例えば超高層住宅）になっていて自分の哲学が押し通せない。まあ流行はどんどん変わる、例えばイブスキンがもてていてもすぐに廃れるおそれが強い。(2)ハーバードのグロピウスから槇 文彦さんらの流れに注目したことがある。(3)磯崎 新さんは建築やるにはパトロンが必要と言っているがその通り。（今それは誰か。昔は西洋では教会であったり国王であったりした。教会建築や宮殿建築に優れたものが出てきている。パトロンとクアイアントはどう違うか・・地域住民、市民、国民はパトロンになれないのか。(4)今、哲学とか魂と言っても若い人には通じにくい。しかし、魂や哲学を持った建築家の作品が後世残るだろう。
安藤さんによると、昔、渡辺さんがル・コルビュジェニアルバー・アールトを加えたのが良い、と言っていたようだが・・。
私は聞きつつ、やはり「歴史」という天の声を聞いたように感じた。歴史を乗り越えることと歴史を尊重すること、これをきちんと押し進めれば普遍的な建築が得られるだろう。
安藤さん、渡辺さんそして毛綱さんは1970年代に関西で知り合って切磋琢磨だったようだ。他に安藤さんは水谷えいすけさん（故人）の名も上げていた。高口恭行さんも私も彼らと同世代である。
19時前に対談は終わった。19時から布野修司さん（滋賀県立大）らのスペシャル・セッションがあるようだが用事で退出した。高田光雄さん（京大）の顔も見たが、両人に挨拶できなかった。
建築評論を本格的にやってみようかな、とも思う時間だった。
安藤忠雄さん言及ブログ：http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/9472e73d2c3bea7bbaab95580b323a43
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c19d6411b0e153a2ab598f67d28ae3dc
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/9ae3f30ba355a03ed03f14026e801ad1
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c31efcad37d667266671c083e42e5010
http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/5fc5c063cac22065f3c160b0c86facc5
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http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/2520a8c54a7c448ee30f7467ea651e77
毛綱モン太さん言及ブログ：http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/c19d6411b0e153a2ab598f67d28ae3dc
(写真は、渡辺豊和さん）
