西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

科学者会議奈良支部の会に出る

2010-06-19 | 文化論、科学・技術論
自然科学、社会科学、人文科学を国民本位に総合的に発展させようという「日本科学者会議奈良支部」の会に久し振りに出た。

大学を辞めてから少し経つが、最近の機関誌『日本の科学者』を読むと、国立大学法人の様子なども批判的に紹介していて「そうなんだ」と思ったりする。

学長を決める方法は、国立大学の時には「有権者」(これには各大学で広い狭いがある)の何段階かの投票によっていた。

ところが6年前の「法人化」から学長選考会議(外部からの理事等を加える)で決めることになってきたようだ。それも、前段で学内各層の投票を全くやらないところ(東北大学等)、投票の結果をほぼ反映するところ(東大、京大、阪大、名大など)、投票の結果を「参考にする」ところ(多くの大学)の三つの部類に分かれるようだ。

この真ん中の大学は、まずまず民主的と言えるだろう。最も民主的なのは名大のようで、教員だけでなく職員、学生等にまで投票権があるようだ。

この中で「参考にする」中で、結果として「全く考慮しない」のと同じことになった大学も幾つか出てきたようだ。参考投票で60パーセント獲得した候補者が落選し、20パーセントで学長に選ばれた大学もあったようで、訴訟も起こっているようだ。


で、昨日の「奈良支部」の会は総会で、前段で講演があった。3月に奈良女子大学を定年退職された磯田則夫先生(同名誉教授)の「温熱環境の話」だった。長年の研究のエッセンスだった。私の家のOMソーラーハウスも調査対象の一つになっている。

結局、暑くなる時は、我慢できるところまで我慢し、自然風、扇風機で過ごし、どうしても35℃を越えるくらいで「ピークカット」のためクーラーを少し入れる。寒くなるときも同じ、少しの寒さは被服でしのぐ。暖房は床暖房が良いとのことだ。夏は暑く冬は寒いのが自然で、「年中一定の温度・湿度が良い」等というのはおかしいとのことだ。当然だろうな、と思う。

終わって、近くのレストランで飲食しつつ懇親会、磯田先生を含め8人の参加、専攻も色々違うので「学際的お喋り」が楽しい。今度、定年で民間企業(家電メーカー)の研究部門を辞められた方も「さあ、やりたいことが出来るぞ」と張り切っておられた。私は最近の「世界史」のお勉強の話をした。アンコールワットの保存に関与しておられる上野邦一さんがアンコールワットに行き来しておられる期間に、皆で行こうじゃないか、という楽しげな話もあった。

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