西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

「つながり」論の若干の深化

2006-03-15 | 地域居住学
「つながり」の豊かな地域居住の話は、奈良女子大学でも金大付属高校でもしたが、その「つながり」とは、人々、環境(自然と人工)および歴史との即ちそれら三つとの連携性とそれらの総合であるとしてきたが、人々及び環境は目の前の空間として実際に目に見えているのに対して歴史との「つながり」は学習・研究による観念的「つながり」である、としてきた。その歴史との「つながり」の例として、私は「Uコートは現代寝殿造り型集合住宅」としてきたし、最近、広島の丹下健三による平和記念公園も、寝殿造り型配置ではないか、との仮説を提起してきているが、それらをみても分るように、歴史との「つながり」は観念的「つながり」であるとは言え、目の前の実例の中に発見されるものでもある。そういう意味では「歴史的つながり」は、現実の生活環境(人々及び環境)において埋め込まれていると考えねばなるまい。つまり「歴史的つながり」ある計画とは、そういうものを生活環境において発見し創造的に提起することである。

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